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脊椎脊髄ジャーナル34巻7号 手術部位感染(SSI)アップデート

  • ページ数 : 75頁
  • 書籍発行日 : 2022年2月
  • 電子版発売日 : 2022年2月9日
2,750
(税込)
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商品情報

内容

■特集 手術部位感染(SSI)アップデート

特集にあたって・・・根尾昌志
脊椎術後SSIの最近の動向とガイドライン・・・山田浩司
脊椎術後surgical site infectionの発生を予測するスコアリングシステムの開発・・・井上 玄, 他
ほか

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序文

特集にあたって


この2年間,世界は新型コロナウイルス感染症に振り回されてきた.毎日世界各国の感染者数が報告され,多くの対策が提唱されている.ワクチンも開発され接種が進んでいるが,次々と変異株も現れて,出口が一向にみえてこない.このような状況の中,日々のニュースをみながら思うのは,素人だけでなく専門家といわれる人たちの意見も本当にさまざまだということである.今振り返ってみると,正しかったこと,間違っていたことがわかるものもあるが,議論されているときには判断がつかなかった.登場時には不明だったワクチンごとの効果や副反応の差も徐々に明らかになってきている.しかし,感染状況にインパクトを与えるのは1つの要素だけではない.国によっても感染者数や医療圧迫の様相は違い,政治体制やその国の生活習慣・文化なども感染に大きく影響することがわかる.また,政治家は感染を抑制しながら経済も回さないといけないという難しい舵取りを迫られており,何を優先するかも結果を左右する.新型コロナウイルスの登場からこれだけ時間が経っても,いまだ真偽のわからない説も多く,それぞれがもっともらしく主張されている.ただし,よいと信じる対策を積極的に試み,議論と修正を続けることがコロナ制圧のために大変重要であることは間違いない.多くの経験を積み重ね,その結果を分析し科学的に考察することで,即効性のある対策がつくられていくのだと思う.

外科医にとって昔から手術部位感染(SSI)はとても重要な問題であり,脊椎脊髄外科においても例外ではない.ある意味,手術の発展はSSIとの戦いだったともいえるが,これは現在のコロナ対応と重なる.いろいろな説があり本当に正しいのかどうかわからないことも多いが,少しでもSSIの確率を下げるため,研究し対策し続けなければならない.

前回本誌の特集でSSIが取り上げられたのは10年以上前になる.この間,SSIに対する考え方も少しずつ変化してきた.今回は,最近日本から一流国際誌に発表された論文を中心に,脊椎脊髄手術のSSIについてまとめてみた.ここに掲載する論文のすべてが正しいのかどうかは,現時点ではまだわからない.しかし,これらの研究が次の研究を生み,SSI対策がより効果的,効率的になっていく一助となることを願っている.もしかしたら,その中からブレークスルーが生まれるかもしれない.


大阪医科薬科大学整形外科学教室 根尾昌志

目次

特集:手術部位感染(SSI)アップデート

特集にあたって・・・根尾昌志

脊椎術後SSIの最近の動向とガイドライン・・・山田浩司

脊椎術後surgical site infectionの発生を予測するスコアリングシステムの開発・・・井上 玄, 他

後方脊椎手術におけるSSIの危険因子:頸椎・・・荻原 哲, 他

後方脊椎手術におけるSSIの危険因子:胸腰椎―特に変性疾患について・・・荻原 哲, 他

術前予後栄養指数はSSIの指標となるか?・・・後迫宏紀, 他

SSIは季節によって発生率に違いがあるか?・・・小林和克,他

SSIはインプラント材料によって予防できるか?・・・渡辺航太

術後抗菌薬投与期間の短縮はSSI発生率を上げるか?・・・永田向生, 他

脊椎後方インストゥルメンテーション手術部位感染に対する continuous local antibiotic perfusion(CLAP)の適用・・・高橋 宏, 他

脊椎後方インストゥルメンテーション術後感染に対する局所陰圧閉鎖療法の使用経験・・・角谷賢一朗, 他

書評

『Critical Thinking脊椎外科【第2版】』 ・・・德橋泰明

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書籍情報

  • ISBN:9784013003407
  • ページ数:75頁
  • 書籍発行日:2022年2月
  • 電子版発売日:2022年2月9日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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