救急医学 2022年11月号 第46巻第11号 「ダメージコントロール」の現在地

  • ページ数 : 131頁
  • 書籍発行日 : 2022年11月
  • 電子版発売日 : 2022年11月4日
¥3,190(税込)
ポイント : 58 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

特集 「ダメージコントロール」の現在地

ダメージコントロール…すなわち、「ただちに決定的治療を行う」ことにとらわれない柔軟な治療戦略…はどこからきて、どこへいくのか…。軍事用語から外傷診療へ、外傷から多様な内因性疾患や病院前へ…広がっていく「ダメージコントロール」の概念と、その手技・デバイスなどのトレンドを徹底解説!

救急医学バックナンバー

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

特集 「ダメージコントロール」の現在地 

「ダメージコントロール」は主に外傷診療の戦略として浸透してきた概念で,救急医療従事者にとってはもはや一般的な用語といえます。一方,ダメージコントロールの概念・考え方は外傷に限らず非外傷性疾患にも応用できるものと思われ,実際に,多くの救急医療従事者は無意識にその考え方をさまざまな場面で適用していると思われます。

例えば,消化器系疾患の急性腸管壊死において,虚血腸管切除を行うのみで人工肛門は当日作成せず,open abdominal management として後日再手術を行う,といった方針は正しく「ダメージコントロール的な考え方」といえますし,循環器系疾患では近年登場したImpella®のような超小型補助循環ポンプカテーテルが新たな選択肢を与えています。また,産科危機的出血におけるIVR や,内腸骨動脈を含む責任血管結紮術,子宮摘出術の選択や連携にも,「ダメージコントロール的な判断」が必要になると思われます。さらに,手術療法以外でいえば,小児や高齢者における輸液についても,過剰輸液を防ぐ意味での戦略的輸液療法などは,「広い意味でのダメージコントロール」に相当するはずです。

これらのことをふまえ,各領域に広がってきたダメージコントロールの考え方,すなわち,「ただちに決定的治療を行う」ことにとらわれない柔軟な戦略について現状や展望をまとめるべく企画したのが,今号の特集“「ダメージコントロール」の現在地”です。非手術的戦略まで拡大したダメージコントロールの概念や考え方,そして実際の適応やタイミング,方法,管理の要点などについて,各領域エキスパートの先生方におまとめいただきました。2022年現在のあらゆる「ダメージコントロール」のエッセンスが1 冊に凝縮された,濃厚な特集となっています。

医療の世界に“damage control” という言葉が持ち込まれてから約30年,弊誌既刊の「Damage control surgery」特集(2002年6 月号)から20年が経過しました。ダメージコントロールの歴史と変遷を知り,その現在地を理解して日々の臨床に活用するために,そして,この先のさらなる応用・変革のために,本特集号が読者の皆さまにとっての大きな刺激となることを期待しています。


特集企画ゲストエディター:東京医科大学救急・災害医学分野主任教授 本 間  宙

目次

特集

Ⅰ.はじめに

「ダメージコントロール」とは何か

 日本医科大学多摩永山病院救命救急科/日本医科大学救急医学教室 尾本健一郎 他

「ダメージコントロール」の歴史を振り返る

 水戸済生会総合病院救命救急センター 村岡 麻樹

Ⅱ.外傷診療におけるダメージコントロールの現在地

頭頸部外傷におけるダメージコントロール

 りんくう総合医療センター脳神経外科/高度脳損傷・脳卒中センター 萩原 靖

心臓血管外傷におけるダメージコントロール

 東京都済生会中央病院救急診療科 庄司 高裕

呼吸器外傷におけるダメージコントロール

 金沢医科大学呼吸器外科学 浦本 秀隆

腹部外傷におけるダメージコントロール

 日本医科大学武蔵小杉病院救命救急センター 井上 潤一

骨盤・四肢外傷におけるダメージコントロール

 新潟大学医歯学総合病院高次救命災害治療センター 渡邊 要

脊椎外傷におけるダメージコントロール

 広島大学大学院医系科学研究科四肢外傷再建学講座 大饗 和憲

Ⅲ.非外傷診療におけるダメージコントロールの現在地

脳神経系疾患におけるダメージコントロール

 筑波大学附属病院救急・集中治療科/脳卒中科/脳神経外科 丸島 愛樹

循環器系疾患におけるダメージコントロール

 東京医科大学救急・災害医学分野 会田 健太

消化器系疾患(急性腹症)におけるダメージコントロール戦略

 東京医科大学救急・災害医学分野 鈴木 彰二

Ⅳ.患者背景に応じたダメージコントロールの現在地

小児患者におけるダメージコントロール

 東京都立小児総合医療センター救命救急科 福水 希梨 他

高齢患者におけるダメージコントロール

 埼玉医科大学国際医療センター救命救急科 大原 泰宏 他

妊婦・周産期患者におけるダメージコントロール

 聖マリアンナ医科大学産婦人科学教室 仲村 将光 他

災害医療におけるダメージコントロール

 東京医科大学救急・災害医学分野 上杉 泰隆

 症例報告

造影CT が診断に有効であった胆囊穿孔による胆汁性腹膜炎の1例

 諏訪赤十字病院救急科 久宗 遼 他

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:13.1MB以上(インストール時:30.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:52.6MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:13.1MB以上(インストール時:30.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:52.6MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784012004611
  • ページ数:131頁
  • 書籍発行日:2022年11月
  • 電子版発売日:2022年11月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。