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- できる薬剤師はバイタルサインをどうみるか
商品情報
内容
超高齢社会の到来,医師の働き方改革などの影響を受け,継続的な患者フォローや薬効の評価など,チーム医療における薬剤師の役割は転換期を迎えている.この新たな役割を果たすためには,バイタルサインを測定し,患者状態をアセスメントする能力が欠かせない.
では,薬局薬剤師が患者のバイタルサインを測るとき,一体どこをみて,何を考えればいいのだろうか.
本書は,薬局薬剤師のあり方に一石を投じた『薬剤師のためのバイタルサイン』(2010年)の改訂新版として登場.
これからバイタルサインにふれる読者に向け,測定手技から薬学的視点でのアセスメントを解説し,令和の時代に求められる新たな薬剤師の姿を伝える一冊.
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文
はじめに
処方箋を応需し,処方監査をして疑義があれば照会して解消したあと,正確・迅速に調剤し,わかりやすい服薬指導とともに薬を渡す.もしあなたが,そんな仕事の毎日になんともいえない閉塞感や虚無感を感じ,薬剤師を諦めそうになっているとすれば,ぜひ,本書を手に取っていただきたい.
薬剤師がさまざまなネガティブな感情をもっている最大の理由は,現在の保険調剤業務において,薬学部時代に必死に習得した薬学的知識を活かせず,そのために,患者はもとより,ほかの医療職種からも医療における専門家としての認識と,ある意味ではリスペクトを得られない仕組みになっているからである.
この状況を打破するためには,薬剤師が薬を渡した後までのフォローが鍵となる.薬剤師は,自らが調剤し投薬した薬が患者の身体のなかでどうなっているかを,薬理学・薬物動態学・製剤学といった薬学的専門性を駆使して読み解くことができる.これは,薬剤師にしかできない患者の状態の「謎解き」である.この結果とともにバイタルサインの情報を追加し,処方医に適切なタイミングでフィードバックすることが可能になれば,薬物治療の質を飛躍的に向上させるだけでなく,薬剤師の専門性は明確になるのだ.そのために,患者の状態を示すさまざまなバイタルサインを自分自身でチェックできることが不可欠なのである.
本書では,薬剤師が学ぶべきバイタルサインについて,その背景や基本的な知識,そして,現場での活用のポイントについてわかりやすくまとめた.あなたが「できる薬剤師」になるためのヒントを手に入れるきっかけになればと願っている.
2022年11月
狭間研至
目次
1 薬剤師を取り巻く環境
「調剤薬局」を考える
社会資源としての薬局・薬剤師を見直す
医薬品医療機器等法の改正が示すもの
2 薬剤師とバイタルサイン
AKYでしか話せなかったバイタルサイン
薬局・薬剤師を取り巻く環境の変化
バイタルサインが変える薬局・薬剤師のあり方
3 バイタルサインを活用するためにはじめるべきこと
取り組むきっかけは?
器具を準備しよう!
知識・技能の習得には?
環境を整備しよう!
4 バイタルサインの測定・記録・アセスメント
血 圧
呼 吸
脈 拍(心拍)
体 温
意 識
尿 量
5 バイタルサインの変化からみる薬の副作用
循環器系薬の副作用
呼吸器系薬の副作用
消化器系薬の副作用
薬剤性肝障害
筋・神経系薬の副作用
アナフィラキシーショック
6 バイタルサインが拓く薬局・薬剤師の新たな展望
医療現場で進むタスク・シフティング,タスク・シェアリング
薬剤師とのタスク・シフティング/シェアリングが進まない理由
医師と薬剤師の関係を変えるためのポイント
バイタルサインを活用し在宅医療で活動し始めたときに訪れる3つの段階
薬剤師の「時間・気力・体力」を温存させるシステム作り
診療報酬・調剤報酬の変化への対応を急げ
薬剤師が対人業務に取り組むメリット
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書籍情報
- ISBN:9784525706418
- ページ数:112頁
- 書籍発行日:2023年1月
- 電子版発売日:2023年1月11日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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