消化器クリニカルアップデート2022年(Vol.4 No.2)【特集】この領域のランドマーク論文はこう読むべき!

  • ページ数 : 156頁
  • 書籍発行日 : 2023年2月
  • 電子版発売日 : 2023年3月10日
¥3,850(税込)
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商品情報

内容

特集 この領域のランドマーク論文はこう読むべき!
病院経営とIT革命 ~MyHospital~/私が思う上部消化管癌の拾い上げのコツ/膵癌に対する低侵襲手術(腹腔鏡下およびロボット支援下手術)の進歩と現況 ほか

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序文

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今回の消化器クリニカルアップデートでは,“ この領域のランドマーク論文はこう読むべき!” と題し,消化管領域におけるその後の方針を左右するようなランドマーク論文について,各分野の専門家の先生方にその論文が執筆された背景や,結果をどう解釈するか,まで踏み込んだ内容となるよう,ご執筆いただいた。私自身,依頼した原稿が集まるのを心待ちにしていたほどである。

鎌田智有先生には,自己免疫性胃炎(Autoimmunegastritis:AIG)と, 併存する胃腫瘍の臨床的特徴について,ご自身の執筆された多機関遡及的研究のデータとともに自検例の具体的で鮮明な画像を示して解説いただいている。さらに,AIGに合併する胃癌,および神経内分泌腫瘍の臨床病理学的特徴を示していただいている。遭遇する機会の少ないAIGを拾い上げ,さらにサーベイランスを行っていく上で注意するべき所見がこの一本で学べる,教育的な原稿である。今枝博之先生には,好酸球性消化管疾患について600例以上の好酸球性食道炎(EoE)に対するPPIの有効性を示した大規模横断的研究,小児EoEにおける4種除去食の有効性を検討した多施設前向き研究,成人EoEに対するブデソニド口腔内崩壊錠(BOT)の第三相多機関共同二重盲検無作為化比較試験(RCT)を取り上げていただき,解説していただいている。今後の課題も提示していただき,読者諸氏が今後研究を立案していくヒントにもなる原稿である。新倉量太先生は,下部消化管出血に対する緊急内視鏡の有用性に関するRCTについて,その歴史的な経過におけるランドマーク論文を紹介していただき,おのおのの問題点をあげ,さらにそれをご自身が計画したRCTでいかに克服してきたかを解説いただいた。医学の進歩のあり方を示す,読み応えのある原稿である。有本純先生は,非静脈瘤性上部消化管出血に対する緊急内視鏡のタイミングに関する大規模RCTを含め,予後予測スコアリングなどに関する複数の論文を取り上げていただいた。結果の解釈には海外と日本との内視鏡技術や医療制度の違いも考慮すべき,と解釈する上での注意点をご指摘いただいている。八田和久先生には,ご自身の取り組んでおられるテーマの一つである,早期胃癌に対する内視鏡治療非治癒切除例に対する追加治療について,ご自身が論文を執筆された経緯や解釈,今後の課題をご紹介いただいている。この領域のトップランナーとしていかに問題点を見つけ,それを解決するための手法を用いてきたかを示してくれている玉稿である。関口正宇先生は,大腸pT1癌に対する内視鏡治療後の追加治療に関し,外科手術後にも一定頻度の転移再発があること,内視鏡治療後の高リスクpT1癌でも追加外科手術なしに経過観察できる症例が存在する可能性,さらに直腸と結腸のpT1癌では予後が異なること,を示す論文について解釈を示し,今後の展望を示してくださった,次の時代につながる原稿である。石田夏樹先生には,近年種々の薬剤が登場し劇的に変化してきている炎症性腸疾患に対する分子標的治療薬について,紹介いただいている。出版されている雑誌を見るとNEJM,Lancetなど超メジャージャーナルが並んでおり,多くのランドマーク論文を効率よく把握できるように丁寧にご解説いただき,読み応えのある原稿となっている。

自分が医師になった時代には医学雑誌自体が今ほど多くなかったが,近年出版スピードが加速して多くの英語論文が出版され,情報過多ともいえる時代と感じている。本号はどれが読むべきランドマーク論文なのかを知るだけでなく,その背景や解釈までをその道のエキスパートに解説していただいている,この一冊を読むだけで最新の情報とトップランナーの意見を理解できるとても効率の良い一冊となった。お忙しいなかご執筆いただいた著者の先生方には深く感謝申し上げ,読者の皆様には質の高い医療情報を原著論文には記載されていないこところまで読み取れる,この珠玉の一冊を心ゆくまで堪能していただきたい。


竹内 洋司
大阪国際がんセンター消化管内科・遺伝性腫瘍診療科

目次

トピックス

病院経営とIT革命 ~MyHospital~

株式会社プラスメディ代表取締役兼 CEO 永田 幹広

私が思う上部消化管癌の拾い上げのコツ

国立がん研究センター先端医療開発センター内視鏡機器開発分野 吉永 繁高

膵癌に対する低侵襲手術(腹腔鏡下およびロボット支援下手術)の進歩と現況

京都大学大学院医学研究科肝胆膵 ・ 移植外科 長井 和之

特集 この領域のランドマーク論文はこう読むべき!

序文

大阪国際がんセンター消化管内科・遺伝性腫瘍診療科 竹内 洋司

1)自己免疫性胃炎の診断と合併胃腫瘍の臨床的特徴

川崎医科大学健康管理学 鎌田 智有,他

2)好酸球性消化管疾患の診断・治療

埼玉医科大学消化管内科 今枝 博之

3)下部消化管出血に対する緊急内視鏡検査の有用性

東京医科大学消化器内視鏡学分野 新倉 量太

4)非静脈瘤性上部消化管出血に対する緊急内視鏡

大森赤十字病院消化器内科 有本  純,他

5)Systematic reviewから読み解く早期胃癌に対する内視鏡治療非治癒切除(eCuraC-2)例に対する追加治療

東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野 八田 和久,他

6)大腸pT1癌内視鏡治療後の対応

国立がん研究センター中央病院検診センター 関口 正宇,他

7)炎症性腸疾患における分子標的治療薬

浜松医科大学光学医療診療部 石田 夏樹,他

連載企画

私の履歴書

マイペースに,いつも前向きに

愛媛県立新居浜病院消化器内科 山子 泰加

道堯浩二郎先生よりコメント

Never give up!

北里大学北里研究所病院消化器内科 芹澤  奏

草野 央先生よりコメント

外から見た日本医療への提言─今後の医療界に期待すること─

一方通行なプレゼンテーションからの脱却~プレゼンテーションのUXデザイン~

日本大学芸術学部 片桐 祥太

【コラム】Slow life, No Medical life!

写真と構図の話

北里大学医学部消化器内科学 池原 久朝

留学のススメ

~国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科

熊本大学病院消化器内科 吉成 元宏

肱岡範先生より

~フィリピンでの内視鏡指導体験記

兵庫医科大学消化器内科学肝胆膵内科 塩見 英之

久津見弘先生より

今日のカンファレンス 切除不能進行・再発大腸癌の診断から適切な治療レジメン選択まで

聖マリアンナ医科大学臨床腫瘍学講座 久保田洋平

消化器医にちょっと役立つ豆知識

1)消化管出血時におけるRDIの活用法

嬉野医療センター消化器内科 山口 太輔

2)医学統計学における経験則

和歌山県立医科大学大学院医学研究科医療データサイエンス教室 下川 敏雄

3)抗がん剤,副作用対策 皮膚ケア,爪ケア

京都第二赤十字病院外来化学療法センターがん看護専門看護師 淺野 耕太

4)下部消化管内視鏡ポリープ切除術の豆知識:コールドはEMRと何がちがう?

浜松医科大学医学部附属病院光学医療診療部 大澤  恵

5)臨床に役立つ病理(全4回) 胆膵細胞診・生検診断 第2回:胆管生検

久留米大学病院臨床検査部 内藤 嘉紀

6)腹部エコー(全4回) 第2回:日常診療で触れる“脂肪肝”について考える

日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科 小川 眞広

7)医療機器開発のイロハ(全4回) 第2回:医療機器開発の流れ

岡山大学病院新医療研究開発センター 内田 大輔

地域医療を考える

離島・へき地医療を守り,地域医療にも貢献

医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院消化器内科院長 尾野  亘

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書籍情報

  • ISBN:9784865175189
  • ページ数:156頁
  • 書籍発行日:2023年2月
  • 電子版発売日:2023年3月10日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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