- m3.com 電子書籍
- インターメディカ
- 新訂第2版 写真でわかる重症心身障害児(者)のケア アドバンス
商品情報
内容
重症児(者)のケアに関わる専門職・ご家族に大好評のベストセラー書を、最新の知見を交えて内容をより充実させ、リニューアル。今回の改訂では、重症児(者)本人・家族の意思決定への支援を行う「重症心身障害児(者)のACP」を新章として追加しました。また、「重症心身障害児(者)のリハビリテーション」の「身体の動かし方」では、重症児(者)自身がもつ発達する力を育むためのケアの実践を追加するなど、既存の内容もバージョンアップ。付属動画も「吸引」と「経管栄養」をはじめ新たに6コンテンツ収録し、動画収録時間も旧版50分→新訂第2版80分と、大幅に充実いたしました。
重症児(者)ケアに関わる医療スタッフ、ご家族、介護職、教員、保育士、行政職員など、重症児(者)に関わる幅広い方々にお薦めの一冊です。
序文
新訂第2版刊行によせて
すべてのいのちは尊い。新しく生まれてくる子どもたちは、両親の温かなまなざしを受けながら希望を背負い、家族の喜びのうちに生まれてくる。おさな子の誕生は、家族の喜びである。
しかし、その子どもに障害があるとわかったとき、両親は驚き、悲しみ、嘆きに包まれる。ドローターによれば「何かの間違いでは……」「うちの子に限って……」と否定したくなる、怒りを覚えることすらあるという。やがて懸命に生きる小さな生命に、生きる大切さ、すばらしさを教えられていく。
鹿児島には“宝たからご子”という言葉がある。この子がいるから家族が幸せに生きられる、という。ドローターが述べた障害児と両親の出会いの心理は、普遍である。
障害とは、生きてゆくためにいろいろな支援を必要とする状態である。特に、重症心身障害児(者)〈以下、重症児(者)と略す〉と呼ばれる子どもたちの場合、生きてゆくために医療的サポートも欠かせない。同様なことは、成人期以後に生じた障害にも起こるが、重症児(者)には特有な配慮が求められる。発育と発達が絡むからである。ときにはあたかも進行性疾患のように病態が変わる。病態を熟知し、あらかじめその変化を予測し、対応してゆかねばならない。
日常的に行われるケアの中に、発育に伴う新たなリスクへの配慮が求められる。
両親と周囲の支援者は、通常の育児に加え、発育期に特有な障害介護、特に医療的ケアと呼ばれる介護を含めた繊細な支援を求められる。医学、看護、理学療法、作業療法、栄養、教育、心理、医療工学など、広範な専門職の支援を要する。
重症心身障害児(者)施設という制度・呼称(行政用語)はなくなったが、施設業務は継続している。半世紀を超える歳月、重症児(者)施設で培われた療育実践を通して、重症児(者)のケアは磨かれてきた。時代と共に進化する科学を取り込む実践は、社会参加の可能性を広げ、新たな重症児(者)の世界を生んできている。よりよい“重症児(者)のケア”は、子どもたちの健康と生活の質的向上に役立つことを教えてくれている。
実際のケアのノウハウを伝えることはなかなか難しい。
今回の『新訂第2版 写真でわかる 重症心身障害児(者)のケア アドバンス』でも、従来の詳細な写真解説に加えて、鮮明でリアルなWeb 動画が付いており、ケアのノウハウが分かると思う。このような出版を通して実践が伝えられることを感謝したい。
これらは、重症児(者)のご両親たちの思いが、施設職員を動かし、蓄積されたノウハウから生まれたものである。
すべての障害児(者)に還元され、彼らの生きる輝きを増すこと、笑顔を増すことができれば幸いである。
出版に多大なご努力をいただいた八代博子看護科長、丸森睦美リハビリテーション科長、ほか関係職員の皆さま、そしてインターメディカの関係各位に感謝申し上げる。
2024年5月 吉日
鈴木 康之
目次
CHAPTER.1 重症心身障害児(者)の理解
重症心身障害児(者)の尊厳を守るケアのために
CHAPTER.2 重症心身障害児(者)のリハビリテーション
身体の動かし方
筋緊張のタイプ別介助
ポジショニング
呼吸理学療法
WEB動画
【筋緊張のタイプ別介助】
■痙直型(幼少児・小児)
抱き方/ベンチ座位/車椅子への移乗/
股・膝関節を伸ばす運動、足部の調整
■痙直型(成人)
移乗介助/ベンチ座位
■アテトーゼ型(幼少児・小児)
抱き起こし方/抱き方/ベンチ座位/肩甲骨の運動
■アテトーゼ型(成人)
移乗介助/ベンチ座位/車椅子への移乗
■低緊張型(幼少児・小児)
抱き起こし方/ベンチ座位/腕を伸ばす運動
■低緊張型(成人)
車椅子からの移乗
【ポジショニング】
タオルを使ったポジショニング/マットへの移乗・マットからの移乗/
姿勢変換 背臥位→側臥位(2人介助)
側臥位→背臥位(2人介助)
背臥位→側臥位(1人介助)
側臥位→背臥位(1人介助)
【呼吸理学療法】
呼吸介助手技/胸郭呼吸運動学習/
胸郭呼吸運動から始まる筋緊張の調整とコミュニケーション
CHAPTER.3 日常と健康の管理
バイタルサインと身体計測
日常生活での異常の発見
院内感染の防止
CHAPTER.4 重症心身障害児(者)のケアの実際
呼吸ケア
口腔ケア
栄養ケア
発達と摂食のリハビリテーション
経管栄養
排泄ケア
WEB動画
【呼吸ケア】
吸引(口・鼻腔内吸引/気管内吸引)
【発達と摂食のリハビリテーション】
ものを食べるとは/オーラルコントロール/
固形物の食事介助(アテトーゼ型)/固形物の食事介助(痙直型)
【経管栄養】
イルリガートルによる注入実施と注入後の処置
CHAPTER.5 生活を広げるケア
外出に向けた車椅子の工夫
コミュニケーション支援
気管切開児(者)の入浴と外出の介助
TOPICS 在宅での入浴の工夫
CHAPTER.6 重症心身障害児(者)のACP
本人・家族の意思決定への支援
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:159.0MB以上(インストール時:326.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:636.2MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:159.0MB以上(インストール時:326.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:636.2MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784899964872
- ページ数:316頁
- 書籍発行日:2024年5月
- 電子版発売日:2024年6月14日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。