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- スマホ・PCで聴ける!一番最初に読みたい ナースのための肺の聴診
商品情報
内容
どうやって聴くの?どうして音が発生するの?どんな音があるの?病気との関係は?肺の聴診をすることになったナースのために、音が出る・聴こえる仕組みから、疾患とのかかわり、胸部X線・CTなどの画像検査との関係、病態の評価への活かし方まで、肺音研究のエキスパートがやさしく丁寧に解説します。
序文
序文
聴診に興味を持ったのは卒業後に循環器の研修を受けていた頃です.心音は坂本二哉先生の大著により体系化されていました.当時の解析機器では,周波数の高い肺音の解析は難しく,東京大学,慶應大学,奈良医大などで先進的な研究がおこなわれていたものの,臨床現場での活用は困難でした.
卒後5年ほどで診療の主体が呼吸器になり,沖縄県立中部病院の宮城征四郎先生,コロラド大学のペティー教授,ネット看護師長のご指導で肺の聴診にも興味を持ちました.近畿中央病院(現,近畿中央胸部疾患センター:近中)で呼吸管理を始め,毎朝ナース,理学療法士とラウンドし,蓄痰した痰の量や色を見ながら何十人もの聴診を10年も続けると,痰の有無,固さなど自然に分かります.しかし,「自分はこう聴こえる」というだけで,少人数に教えることはできても多くの人に伝えることは困難です.近畿大学に移り,日本医大の工藤教授が開発された「肺音計」を入手し,それまでの経験を学会や論文で発表できるようになり,肺音や身体所見について講演する機会も増えました.
朝早くからの回診に付き合い,詳細な蓄痰の記録をまとめていただいた近中のナース,中でも吉野邦子,久米早苗,大澤増子の諸姉に感謝します.近大では保田昇平先生に助けられ,南和歌山医療センター小児科の土生川千珠先生,南福岡病院の下田照文先生と喘息を対象とする共同研究も始まり,どちらも多数の論文となっています.現在の洛和会音羽病院でも,土谷美知子部長,中西陽祐先生をはじめ多くのスタッフに助けられ,肺音研究を続けています.
この間,肺音研究会,世界肺音学会(ILSA:International LungSound Association)にも加えていただき,工藤翔二先生のご指導もいただいて2013年には第38回のILSAを京都市で開催しました.金芳堂の黒澤健氏にご提案と助言をいただき,本書をまとめることができました.ご厚誼をいただいた皆様に心より感謝します.
この本はネット師長に教えられ,近中のナースと毎日の呼吸管理で聴診し続けた経験が根幹にあります.本書が看護師諸兄姉をはじめとする読者の毎日のケアと,患者さんたちの幸せに結びつくように願っています.
平成28年12月吉日
長坂 行雄
目次
chapter1 聴診のしかた
1 聴診器の選び方
1.1 購入時のチェックポイント
1.2 聴診器のメインテナンス
2 聴診器の当て方と呼吸のコントロール
2.1 聴診器の当て方
2.2 聴診器の持ち方
2.3 呼吸のコントロールのしかた
3 聴診する部位
3.1 ルーチンの聴診部位
3.2 聴き落としてはならない音と部位
chapter2 肺音の分類
1 呼吸音
2 副雑音
2.1 断続性ラ音
2.2 連続性ラ音
2.3 その他の音
chapter3 呼吸音はどのように発生するの?
1 肺と気管支の構造
2 呼吸音が発生する仕組み
2.1 発生
2.2 伝導
3 呼吸音が変化する仕組み
3.1 発生の観点から
3.2 伝導の観点から
chapter4 肺音のいろいろ
1 正常呼吸音
1.1 肺胞音
1.2 気管支音
2 異常な呼吸音
2.1 気管支音化
2.2 呼吸音の減弱
3 副雑音
3.1 連続性ラ音
3.1.1 ウィーズ
3.1.2 ランブル
3.2 断続性ラ音(クラックル)
3.2.1 ファイン・クラックル
3.2.2 コース・クラックル
3.3 その他
3.3.1 胸膜摩擦音
3.3.2 ハマンズ・クランチ,ハマンズ・サイン
3.3.3 握雪音
chapter5 疾患・病態と肺音
1 肺炎
2 間質性肺炎
3 気管支喘息
4 COPD
5 人工呼吸管理の聴診
5.1 気道分泌物の貯留
5.2 肺炎の合併
5.3 気胸
chapter6 肺機能と肺音
1 閉塞性換気障害と肺音
2 拘束性換気障害と肺音
3 拡散障害と肺音
chapter7 胸部X線・CTと肺音
1 肺野浸潤影と肺音
2 肺門陰影と肺音
3 びまん性陰影と肺音
4 胸部X線異常のないとき
一覧表:肺音と病態の関係
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書籍情報
- ISBN:9784765316996
- ページ数:96頁
- 書籍発行日:2016年12月
- 電子版発売日:2017年12月1日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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