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- 膠原病診療ノート 第4版
商品情報
内容
・初版から20年。膠原病診療の王道を示し、圧倒的支持を受けるロングセラーが6年ぶりに改訂されました!
・今回の改訂では、特に成人発症Still病、関節リウマチ/TAの肺障害、リウマチ性多発筋痛症とRS3PEの項目を大幅に追記。
・その他の項目でも旧版以降の新薬やガイドラインを踏まえてアップデート!
・最新・最先端の知見を踏まえた実践的治療のノウハウを余すところなく記述しました。
・病態の推移に対応し、的確な治療を選択していく上でポイントとなる事項を網羅しつつ、きわめて簡潔に要点をまとめています。
・膠原病以外の疾患との鑑別にも意を尽くした内容で、内科書としても一級品です。
序文
4版 まえがき
本改訂版で,大幅に追記したのは,成人発症Still病(18章),関節リウマチ/RAの肺障害(16章の7),リウマチ性多発筋痛症とRS3PE(12章)である.これら3項目のいずれにも,岩手県立中央病院腎臓リウマチ科での自験集計を呈示して考察を加えた.とくに強いメッセージを込めたのは,成人発症Still病の治療法(ステロイドとtocilizumabの使い方)である.未知の問題を探るには,前向き研究では無理であり観察に頼るほかない.かつての自施設病歴コピー(自治医大,国立国際医療研究センター)も今回改めて読み直して適正方針を分析し,趣旨が読者に伝わるように推敲を重ねた.
炎症性疾患の診断法(0章の1)では,細菌感染症であるか否かの判別が(救命的な意味で)重点課題である.研修医達は一般に感染症に関心が高いが,不明熱への対処法(菌陰性のときに感染症の可能性を追求する方法)は盲点になっていることが,現場にいるとわかる.膠原病科の視点(消去法により感染と推定すること)が役立つと思われるのだが,旧版では記述が簡略すぎたので,実例,集計,論理を入念に配置して推敲した.
上記以外の改訂部分は,(旧版2013年以後の)情報をアップデイトした小規模な追記である.例えばRAの関節炎治療(16章の6)では,新薬やガイドライン(日本リウマチ学会2014年,ACR2015年,EULAR2016年)を追記した.SLE(3章)では,従来のACR分類基準が少し修正され,ACR/EULARの2017年版で点数付け方式になった.治療方針に関するEULAR/2014年推奨も報告されたが,近年のSLE治療には画期的進歩が未だない.血管炎(11章)も,疾患名や概念における用語を整理したのみで,改訂の余地が少なかった.岩手の腎臓リウマチ科で筆者が改めて実感したのは,本邦のANCA関連血管炎の多くが腎臓内科で診療され,高齢者に強い免疫抑制をかけない方針が採られてきた実情と,その良好な治療成績である.それらのデータに基づく治療指針は,専門委員会が大規模集計結果を分析中なので,いずれ本邦独自の指針が出ると期待している.他の章でも細かいアップデイト(原発性胆汁性肝硬変が2016年に原発性胆汁性胆管炎に変更された,など)は可能な限り行なった.
本改訂版で"当科"と書いたのは,国立国際医療研究センター,または,岩手県立中央病院であり,どちらであるか明示する必要がないと思った部分も多く,恣意的になっている.
なお,本書の画像・写真はすべて自験例であり,他書からの借用はない.脚注に自験例と書いたり書かなかったりしたため,誤解をまねいたようなのでここに記す.図とグラフもすべて筆者と当科スタッフのオリジナルである.
2019年2月
三森 明夫
目次
0章 炎症性疾患の初期診療
1章 疾患単位を越えた膠原病の諸病態
2章 ステロイド薬と他の免疫抑制薬
3章 全身性エリテマトーデス(SLE)
4章 抗リン脂質抗体症候群(APS)
5章 血球貪食症候群(HPS)
6章 自己免疫性の肝疾患と,IgG4関連疾患
7章 Sjögren症候群
8章 多発性筋炎,皮膚筋炎
9章 強皮症(全身性強皮症/SSc)
10章 混合性結合組織病(MCTD)
11章 血管炎症候群
12章 リウマチ性多発筋痛症とRS3PE(PMR&RS3PE)
13章 好酸球増多症と好酸球増多症候群(HES)
14章 Behçet病
15章 サルコイドーシス
16章 関節リウマチ
17章 若年性特発性関節炎(JIA)
18章 成人発症Still病(AOSD)
19章 脊椎関節炎(SpA)
20章 その他の関節症,および痛風
21章 日和見感染症
22章 終章
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書籍情報
- ISBN:9784784953455
- ページ数:658頁
- 書籍発行日:2019年3月
- 電子版発売日:2019年4月12日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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