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プライマリ・ケア臨床でみる 腰痛・手足しびれ診療最前線

  • ページ数 : 216頁
  • 書籍発行日 : 2019年3月
  • 電子版発売日 : 2019年9月4日
4,620
(税込)
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商品情報

内容

〝痛み・しびれ″に関わる診療科のエキスパートたちが診療の極意を披露 !

痛みは原始的な情動体験であり、日常生活において人々に与える影響は計り知れない。またしびれの訴えも多いことは周知のとおりである。
本書では、劇的に発展してきた疼痛の基礎研究に基づく、痛み診療の最新知見を織り込みながら、現場で重要となる問診・診察や画像診断を中心とした診断など、診療に必要な知識を網羅的に解説した本である。
執筆陣は整形外科、脳神経内科・外科、麻酔科・ペインクリニック、血管外科、総合診療科など横断的構成となっており、その道のエキスパートたちがわかりやすく診療の極意をまとめている。
「痛み・しびれ」診療に悩む現場の羅針盤的となる1冊。

序文

人類の太古の歴史において,痛みは最も基本的かつ原始的な情動体験であり,そして医療の手を求める最大の理由となり続けた.多分に主観的な要素が強い「痛み,しびれ」について,いかにこれらを科学的かつ客観的に捉えるか,そしていかに日常診療に活かすべきかがこれまでの重要な課題であった.

さらには超高齢社会に突入した本邦において,骨粗鬆症やサルコペニアなど運動器の障害とそれに伴う新しい機序の痛みの存在が新たにクローズアップされ,さらに新規薬剤やインターベンション治療など,痛みに対する治療法が多数世の中に出たことから,おのおのの概念を十分に理解することは非常に重要なことになりつつある.しかし痛みやしびれを系統的に学ぼうとした場合の専門書の数多さ,そしてその奥深さは読破と理解に困難を要することも多く,これらの病態をまんべんなく解説することのできる書物を見つけるのは時に困難であった.

元来,痛み・しびれの世界は深く理解しようとすると深淵すぎ,概要を理解しようとすると浅い知識に終わることも多く,結果として実臨床への応用がしがたいこともしばしばであった.そのような中,三輪書店の編集者の方からご提案を受けて本書は編纂され,このたび上梓のはこびとなった.

本書の最大の特徴は,整形外科,脳神経内科,脳神経外科,麻酔科・ペインクリニック,血管外科,総合診療科など,千葉大学医学部附属病院を中心に日常診療において痛み・しびれに対峙しているあらゆる診療科のエキスパートが一堂に会し,その診療極意を具体的・かつ存分に,惜しみなく各項目のポイントとともに披露・解説している点である.

本書では,プライマリ・ケアの日常診療で最も遭遇頻度の高い腰痛を念頭に置いて痛みの解説が進められるが,しびれについては腰痛にこだわらず手足のしびれとそれに関わる診療科から多面的に触れている.特に第Ⅲ章では随所に典型的な症例とその解説を挙げていただくことで,ややもすると具体的なイメージなく把握しがたい痛み・しびれを具体的に学習・考察することができるようになっている.さらに心理・社会的因子が関連するといわれる慢性疼痛については精神科医,臨床心理士による解説も掲載することで多面的な考察が可能となった.つづく第Ⅳ章では,痛みを把握し,考察するうえで重要となる最新研究や知識についても述べることで,総合的に痛みとしびれを考察できるようにした.

各項目の執筆を各分野のエキスパートにお願いするにあたり,同一疾患や項目について複数の著者が触れることもあったが,医学的な齟齬がなければ基本的には記述を残した.これにより,同一疾患や概念であっても複数科の立場からみた見解を学ぶことができる.このような試みを実現した書物は知る限りではなく,これにより本書は多科による横断的な記述を持ったこれまでに類をみない痛み・しびれの専門書となったと自負しており,このような独特の構成を許容していただいた三輪書店には心より御礼申し上げる次第である.

腰痛を中心とした痛み,そして手足のしびれ診療についてその全貌をつかみかねていたすべての医療スタッフ,そしてエキスパートの痛み・しびれ診療を垣間見たい未来のエキスパート,すべての方々に本書を手に取っていただき,そして果てしない「痛み・しびれの大海」への舵をとるための羅針盤として存分に活用していただきたい.


2019年3月吉日

千葉大学大学院医学研究院 先端脊椎関節機能再建医学講座/整形外科学 特任准教授 折田純久

目次

発刊にあたり

序文

Ⅰ  痛み・しびれのメカニズムと腰痛総論

Ⅰ-1 痛み・しびれの概念と分類

Ⅰ-2 痛みの分類からみた腰痛の疫学

Ⅰ-3 プライマリ・ケアにおける腰痛診療

Ⅱ  しびれの評価と治療

Ⅱ-1 しびれの診かた

Ⅱ-2 しびれの神経診察

Ⅱ-3 腰痛を中心とした痛み・しびれの治療薬

Ⅱ-4 腰痛における痛み・しびれの保存加療

Ⅲ  症例でみる痛み・しびれの実際

Ⅲ-1 上肢由来のしびれ

Ⅲ-2 頚椎疾患によるしびれ

Ⅲ-3 特殊な脊椎脊髄疾患によるしびれ

Ⅲ-4 代表的な腰椎疾患による痛みとしびれ

Ⅲ-5 整形外科疾患以外の腰痛

Ⅲ-6 脳血管障害(脳梗塞)由来のしびれ

Ⅲ-7 脳血管障害(出血性脳卒中)由来のしびれ

Ⅲ-8 ニューロパチーに伴うしびれ

Ⅲ-9 末梢血管障害に伴うしびれ

Ⅲ-10「痛みのエキスパートがおくる難治性慢性疼痛・しびれの基礎知識」

Ⅲ-10-1 複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)

Ⅲ-10-2 帯状疱疹後神経痛

Ⅲ-10-3 線維筋痛症

Ⅲ-11 がん性疼痛としびれ

Ⅲ-12 精神疾患に伴う痛み・しびれ

Ⅲ-13 心理的因子と痛み

Ⅳ  痛み・しびれのトピックス

Ⅳ-1 運動器の痛みとロコモティブシンドローム

Ⅳ-2 拡散テンソル画像を用いた痛みの可視化についての試み

Ⅳ-3 骨粗鬆性疼痛

Ⅳ-4 サルコペニアの病態と疼痛の関連


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書籍情報

  • ISBN:9784895906531
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:2019年3月
  • 電子版発売日:2019年9月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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