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- 医師・技師・看護師で臨む ONE TEAM脳血管内治療
商品情報
内容
脳血管内治療の実際を,医師・診療放射線技師・看護師のそれぞれの視点から解説。医師からは看護師・技師への要望を,看護師・技師からはベテランの立場から後輩に向けてのポイント解説とアドバイスを記載。 総論では医師・看護師・技師のそれぞれの手術への取組と準備を解説。各論は疾患(手術)ごとに項目を設け,治療の流れを示しながら「このとき医師はこう考えている」「次にこうした治療手技があるので技師・看護師はどのような注意が必要か」と,手術の進行に合わせてなにを考え,なにをするべきかがわかる構成となっている。
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序文
脳血管内治療が急増しています。以前は開頭手術が脳血管障害の治療の主流でしたが,最近では血管内治療がそれに取って代わりつつあります。それはなぜなのでしょうか? 理由は主に2つあり,「低侵襲である」こと,そして「科学的に有効性が証明された」ことが挙げられます。
まず本治療は「低侵襲である」ことから,主に高齢者や合併症を有する患者などを含め,外科手術が困難な患者に対して行われはじめました。その後,機器や技術の改良によって徐々に適応や対象疾患が広がってきました。最近ではさまざまなメディアで取り上げられるようになり,患者の希望が増えていることもこの治療の増加に拍車をかけていると考えられます。
次に「科学的に有効性が証明された」ことは医療者がこの治療をより積極的に行う大きな契機となっています。例えば破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術は,ランダム化比較試験の結果,開頭手術よりも患者の転帰がよいことが示されました。しかも,その効果は治療後5年を経過しても続くことが示されています。一方,これまで外科手術がほとんど行われてこなかった急性期脳梗塞において,血栓回収療法の有効性が複数のランダム化比較試験で示され,日米のガイドラインで強く推奨されました。本治療によって短時間で良好な再開通が得られれば患者の麻痺などの症状が目の前で劇的に改善することもまれではありません。患者の命や人生を左右するこの治療は社会的にも大きな注目を集めています。
では院内で私たちはどう対応すればいいのでしょうか? 脳血管内治療はこれまでの脳神経外科における手術とはまったく違う治療であるため,周術期や術中の看護方法が異なります。また術中の撮影方法や機器のセッティングもほかの血管領域とは異なることが多く,放射線技師の対応は治療の成否にかかわります。
このような背景から本書は企画されました。医師が治療の流れと技師・看護師への要望を解説し,ベテラン技師と看護師が後輩に向けて,重要ポイントや注意点を解説する構成となっています。
本治療においては多くの薬剤や機器を用いるため,医師だけで治療を成功させることはできません。ぜひ本書を手に取っていただき,みなさんのチームが一丸となって日々の治療を成功に導かれることを願っています。
2019年12月
兵庫医科大学脳神経外科主任教授
吉村 紳一
目次
I どうしたら「よい治療」ができるか
医師の立場から
チームの育成
勉強会
安全管理(薬剤管理)
方針転換
診療放射線技師の立場から
概要
血管撮影装置の管理と操作方法
脳血管内治療に最適な画像の提供
脳血管内治療における患者と従事者の被ばく
まとめ
看護師の立場から
IVR看護の概要
術前準備
術中看護師の役割と看護のポイント
II ONE TEAMで臨む
急性期脳梗塞 血栓回収療法
手術の概要
術前準備
手術の手順
頚動脈ステント留置術
手術の概要
術前準備
手術の手順
術後管理
今後の展望と課題
頭蓋内動脈狭窄症
手術の概要
術前準備
手術の手順
脳動脈瘤 コイル塞栓術
手術の概要
術前準備
手術の手順
脳動脈瘤 Flow diverter
手術の概要
術前準備
手術の手順
脳動静脈奇形 OnyxTMなどによる塞栓術
手術の概要
術前準備
手術の手順
硬膜動静脈瘻
手術の概要
術前準備
手術の手順(TAEとTVE)
OnyxTM注入
合併症とその対策
腫瘍栄養血管塞栓術
手術の概要
術前準備
手術の手順
腫瘍栄養血管塞栓術における合併症
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書籍情報
- ISBN:9784758318518
- ページ数:164頁
- 書籍発行日:2020年2月
- 電子版発売日:2020年7月31日
- 判:B5変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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