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- 子どもの食と栄養 第2版 保育現場で活かせる食の基本
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内容
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序文
第2版の序
子どもたちの食生活は,生涯にわたり心身の健康に大きく影響することが明らかにされています。そのため,保育所等や地域社会では,さまざまな食育活動を通して,食の面白さ,食べることの楽しさ等を伝えることにより,子どもたちの食生活への興味・関心を広げていくことが求められています。一方において,近年は保護者の食への負担感,不安感が増大し,子育ての悩みとして食事に関することが多く寄せられています。そこで,子どもの生活の場でもある保育所等からの具体的な食生活支援がいっそう重要になります。
保育士,幼稚園教諭等をめざす学生は,栄養学,調理学,食品学などの基本的な知識や,子どもの身体発育・発達,精神的特徴などの理解が求められます。また,それらを踏まえて食の大切さを子どもに教えられるようになることが必要です。このような点を考慮し,本書では,保育士等に必要とされる食に関する基礎知識を効果的に身につけられるように,構成に工夫を凝らしました。
章の冒頭には,保育士等が必ず押さえるべき事項をポイントとしてまとめています。また,概略図を示すことで,章の全体像が把握でき,学習意欲が高まるように工夫しました。学びの順番としては,「子どもの食と栄養」を履修する学生が,食生活に興味をもつ契機となり,栄養学の重要性を感じられるように,献立の考え方をはじめに学びます。さらに,妊娠・出産に関する内容を充実させ,これらを身近に感じてもらうとともに子どもへの理解が深まるように配慮しました。保育現場で特別な配慮が必要な,病気や障害のある子ども等への支援についても,具体的に記載しています。また,保育園園長の執筆によるコラム「食の支援を保育現場から」を通して,現場で求められる保育士像の理解を深め,学びの意欲を高めることができます。
さらに,各章は具体的,かつ実践的な内容とし,本文の重要部分,および図表やイラストをカラーにすることで,学習ポイントの確認が視覚により効果的にできるようになっています。加えて,講義で学んだ知識が実践に活用できるように演習問題を掲載しました。
このたび,第2 版の出版にあたり,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」に準拠したり,図表近くに引用文献等を明示したりするなど,さらに学びやすくなるようにしました。
保育士等が行う食育や子育て支援は,社会から大いに期待されています。そこで,「子どもの食と栄養」の学びは重要であり,本書が役立つことを願っています。また,よりよい教材をめざすために,本書に対する忌憚なきご批判,ご意見をいただければ幸いです。 最後に本書の編集・出版にあたり多大なご尽力をいただいた羊土社田頭みなみ氏,中川由香氏に感謝の意を表し,厚く御礼申し上げます。
2020年8月
編者
太田百合子,堤ちはる
目次
第2版の序
第1章 子どもの健康と食生活の意義
1.食生活と健康のかかわり
A 日本人の健康問題
B 日本人の食生活上の問題
2.子どもの食生活の現状と課題
A 社会背景と子どもの食生活
B 朝食をとる大切さ
3.子どもの発育・発達と栄養
A 身体発育と栄養状態の把握
B 食べる機能の発達
[演習課題]成長曲線を描いてみよう。カウプ指数で体格を評価してみよう。
[食の支援を保育現場から❶]保育と食
第2章 栄養に関する基礎知識
1.栄養とは何か
A 栄養と栄養素
B 栄養素による分類
2.栄養素の消化・吸収
A 消化器系のはたらき
B 栄養素の消化・吸収
3.栄養素の種類とはたらき
A 糖質
B 脂質
C たんぱく質
D ビタミン
E ミネラル(無機質)
F 食物繊維
G 水分
H 水分補給
[演習課題]昨日の食事や間食(おやつ)をすべて書き出してみよう。
[食の支援を保育現場から❷]五感とうんち
第3章 栄養に関する制度
1.日本人の食事摂取基準
A 食事摂取基準とは
B 推定エネルギー必要量とは
2.献立作成・調理の基本
A 献立作成・調理法
B 食中毒予防と衛生管理
[演習課題]昨日の夕食を見直し,栄養バランスのとれた献立にしてみよう。
[食の支援を保育現場から❸]献立は誰が作るもの?
第4章 妊娠期と授乳期の食生活
1.妊娠前の食生活
A 妊娠のしくみ
B 妊娠前の問題点
2.妊娠期・授乳期の食生活
A 胎児の発育・発達と栄養
B 栄養素過不足の問題
C 嗜好品しこうひんの問題
D 妊婦のための薬剤情報
E 授乳期の食事と母乳分泌
[演習課題]女性に不足しがちな葉酸と食物繊維のとれる1日の献立〔朝・昼・夕・間食(おやつ)〕を立ててみよう。
[食の支援を保育現場から❹]新米ママの気持ちに寄り添う
第5章 乳児期の食生活
1.乳児期の食生活
A 授乳・離乳の意義
B 母乳栄養,冷凍母乳
C 人工栄養
2.離乳の意義とその実践
A 発達の特徴
B 離乳食
[演習課題]乳児が楽しく食べるための環境づくりについて考えてみよう。
[食の支援を保育現場から❺]離乳食のもう一つの役割
第6章 幼児期の発育・発達と食生活
1.幼児期の心身の発達と食生活
A 発育・発達の特徴
B 間食(おやつ)の意義
C 弁当と衛生管理
D 誤嚥ごえんと窒息事故
2.幼児期の栄養の問題
A 保護者の悩み
B 悩みの考え方とその対応
[演習課題]子どもに身につけさせたい食のマナーを書き出してみよう。
[食の支援を保育現場から❻]人間だけが行う栽培という行為
第7章 学童期・思春期の発育・発達と食生活
1.学童期・思春期の心身の発達と食生活
A 発育の特徴
B 食事摂取基準
2.学童期・思春期の栄養の問題
A 食生活の実態
B 肥満とやせ
C 鉄欠乏性貧血
3.学校給食と栄養教育
A 学校給食の目的,現状
B 学校における食育
[演習課題]今まで経験した給食の内容や食育の思い出を情報交換しよう。
[食の支援を保育現場から❼]何でも食べるの日本人と文化
第8章 生涯発達と食生活
1.生涯発達
A 生涯発達と変化
2.成人期,高齢期の健康上の課題と対策
A 成人期の課題(生活習慣病)と対策
B 高齢期の課題と対策
[演習課題]カルシウムと鉄が十分に摂取できる料理にはどのようなものがあるか考えてみよう。
[食の支援を保育現場から❽]食の未来
第9章 食育の基本と内容
1.食育の基本
A 食育とは
B 食育基本法以降の施策
C 保育所保育指針における食育
D 保育所における食育に関する指針
2.養護と教育が一体となってはじまる食育
A 養護的・教育的側面
B 養護と教育,両面からの食育とは
3.食育の内容と計画および評価
A 食育の計画づくり
B PDCAサイクル
4.食育のための環境づくり
A 自然環境への配慮
B 食卓環境への配慮
C 人的環境への配慮
5.保護者支援,地域支援
A 通所児の保護者,地域の子育て家庭への支援の必要性
B 通所児の保護者,地域の子育て家庭への支援の内容
[演習課題]5歳児に「田んぼで育てた米で,おにぎりパーティーを開催する」という食育活動をする場合の指導計画を立ててみよう。
[食の支援を保育現場から❾]食育の可能性
第10章 家庭や児童福祉施設における食事と栄養
1.児童福祉施設における食事と栄養
A 児童福祉施設と給食
B 給食の栄養管理と衛生管理
C 保育所における給食の進め方と保護者との連携
2.食事環境の配慮
A 食事環境
B 給食と保育の連携
3.家庭への給食情報の提供
A 情報提供,情報交換
[演習課題]保育活動として給食の下ごしらえのお手伝いをします。子どもたちは,どのようなお手伝いができそうか,各年齢別に書き出してみよう。
[食の支援を保育現場から❿]虐待現場の食事風景
第11章 特別な配慮を要する子どもの食と栄養
1.体調不良,疾患の子どもへの対応
A 体調不良のときの留意点
B 疾患への対応
2.障害のある子どもへの対応
A 障害の種類,特徴
B 食事摂取基準の考え方,食事形態
C 食事介助,食具,いす
D 地域の関係機関との連携
[演習課題]下痢と便秘のときの食事の違いを知ろう。
[食の支援を保育現場から⓫]障害のある子どもと食事
第12章 アレルギー疾患をもつ子どもの食と栄養
1.食物アレルギーの基礎知識
A 食物アレルギーとは
B 食物除去の考え方
2.保育所での食物アレルギー対応
A 給食での対応
B 給食以外での対応
C 緊急時の対応
[演習課題]菓子類の原材料表示を見て,鶏卵アレルギー,牛乳アレルギー,小麦アレルギーの子どもに間食(おやつ)として提供できるかを考えてみよう。
[食の支援を保育現場から⓬]アレルギーをもつ子どもへの視点
巻末付録
発育・発達関係
日本人の食事摂取基準(2020年版)
食品成分
食生活指針
食事バランスガイド
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書籍情報
- ISBN:9784758109116
- ページ数:192頁
- 書籍発行日:2020年8月
- 電子版発売日:2020年9月11日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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