耳鼻咽喉科 標準治療のためのガイドライン活用術〈ENT臨床フロンティア〉

  • ページ数 : 320頁
  • 書籍発行日 : 2017年5月
  • 電子版発売日 : 2021年3月24日
¥13,200(税込)
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商品情報

内容

耳・鼻・のど・頭頸部外科・アレルギー疾患と自己免疫疾患,抗菌薬の使い方など,耳鼻咽喉科で扱う領域を幅広くカバー.標準治療を行うためのガイドライン活用法が冒頭の「概要」と「ポイント」でまとめられ,ガイドラインに沿った診療の実例とガイドラインどおりに進められない非典型例,鑑別診断を要する例など112症例が紹介されている.

あわせて読む → 「ENT臨床フロンティア」シリーズ

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序文

最近10 年の耳鼻咽喉科領域での診療ガイドラインの出版数には目覚ましいものがある.多くの診療ガイドラインはある疾患に対して逸脱した診断・治療(診療)が行われないように,過去の報告からエビデンスを収集・分析して標準的診療を提示するものである.しばしば著者の個人的意見が披露される教科書などと異なり,確実に言えることだけの記載に留められており,基本的には「診療を支援するためのものであり,診療を拘束するものではない.これを実際に臨床の現場でどのように患者に用いるかは医師の専門的知識と経験をもとに,患者の意向や価値観を考慮して判断されるもの」である(小児急性中耳炎診療ガイドラインより).まさにその通りであり,あくまでも日常診療の参考にするべきものである.

しかし一方,社会的には診療ガイドラインというものは独り歩きをする傾向がある.個々の症例によりガイドライン通りでない診療を行うほうがいい結果をもたらすことは実際には多くの医師がしばしば経験することであるが,もしガイドラインに推奨事項として記載がない,あるいはガイドラインの推奨と異なるような診療を行って患者に有害事象が生じた場合には,裁判でもガイドラインでの記載事項は強力な判断要素となる.

ではどうすればいいのか.重要なことは,もしガイドラインにないようなエビデンスの乏しい治療法を用いる場合には,医師は常に診断・治療の選択の論理的根拠を明確にしてそれを記録し説明することであるが,これが実際にはなかなか自信をもってできることではない.

そこで本書では数ある診療ガイドラインについて,スペシャリストの先生方にその問題点,落とし穴やオプションとなる活用法,またガイドラインの通りにあるいはそれと異なる診療を行ってうまくいったケースを紹介していただくような企画を立てた.本書によって読者の先生方が日常診療でなおいっそう診療ガイドラインを有効に活用して,より良質な診療をしていただく一助となれば幸いである.


2017年4月

編者を代表して
髙橋晴雄

目次

第1章 耳・めまい

急性中耳炎 (高橋晴雄)

滲出性中耳炎 (伊藤真人)

中耳真珠腫 (東野哲也)

鼓室形成術 (小森 学,小島博己)

好酸球性中耳炎 (飯野ゆき子)

ANCA関連血管炎性中耳炎 (岸部 幹,原渕保明)

耳管開放症 (小林俊光)

突発性難聴 (小川 郁)

急性低音障害型感音難聴 (佐藤宏昭)

外リンパ瘻 (池園哲郎,松田 帆)

新生児聴覚スクリーニング (福島邦博)

遺伝性難聴 (宇佐美真一)

耳鳴症 (佐藤宏昭)

補聴器 (佐野 肇)

骨固定型補聴器(BAHA) (喜多村 健)

人工中耳 (岩崎 聡)

人工内耳(成人) (熊川孝三)

人工内耳(小児) (神田幸彦)

良性発作性頭位めまい症-典型例と非典型例での対応 (山本昌彦,吉田友英)

メニエール病 (北原 糺)

平衡機能検査 (肥塚 泉)

聴神経腫瘍(AT) (橋本 省)

顔面神経麻痺 (山田啓之,羽藤直人)

第2章 アレルギー・鼻

アレルギー性鼻炎 (大久保公裕)

舌下免疫療法(SLIT) 増山敬祐

急性鼻副鼻腔炎-スコアリングによる重症度分類と治療アルゴリズム (黒野祐一)

急性鼻副鼻腔炎-ネブライザー療法 (黒野祐一)

慢性副鼻腔炎 (洲崎春海)

好酸球性副鼻腔炎 (呉 明美,藤枝重治)

慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術の新分類-新たな手術分類と評価 (春名眞一)

嗅覚障害 (三輪高喜)

鼻腔通気度検査法 (宮崎総一郎,大木幹文)

第3章 頭頸部・咽喉頭

急性咽頭・扁桃炎 (坂東伸幸,原渕保明)

味覚障害 (任 智美,阪上雅史)

慢性咳嗽 (内藤健晴)

胃食道逆流症(GERD) (折舘伸彦)

嚥下障害 (兵頭政光)

音声障害 (末廣 篤,大森孝一)

睡眠障害 (中山明峰)

睡眠時無呼吸症候群 (北村拓朗,田畑貴久,鈴木秀明)

頭頸部癌 (丹生健一)

甲状腺腫瘍 (伊藤康弘,宮内 昭)

甲状腺疾患 (家根旦有)

第4章 関連領域

遺伝性血管性浮腫 (越塚慶一,岡本美孝)

Sjogren症候群 (吉原俊雄)

IgG4関連疾患 (高野賢一,氷見徹夫)

顎関節症 (佐藤公則)

食物アレルギー (千貫祐子)

喘息 (一ノ瀬正和)

小児気管支喘息 (藤澤隆夫)

抗菌薬 (保富宗城)

真菌症 (岡野光博,金井健吾,西﨑和則)

インフルエンザ (國島広之,賀来満夫)

免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策 (滝川 一)

内視鏡感染防御-管理・洗浄に関しての注意点 (鈴木賢二)

肺血栓塞栓症 (安藤太三)

輸血 (武田純三)

高齢者の薬物療法 (秋下雅弘)

妊産婦・授乳婦への投薬 (増﨑雅子,増﨑英明)

付録

ガイドライン等の入手先一覧

シリーズ関連項目早見表

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書籍情報

  • ISBN:9784521745183
  • ページ数:320頁
  • 書籍発行日:2017年5月
  • 電子版発売日:2021年3月24日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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