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- 基礎から学ぶ製剤化のサイエンス 第4版
商品情報
内容
5年ぶりの改訂
◆製剤学の全体像をわかりやすい構成にて丁寧に解説
◆薬学教育モデル・コアカリキュラムの内容を網羅
◆薬剤師国家試験問題等の練習問題による学習の効率化
◆簡潔で平易な記述であるため、ちょっとした復習にも最適
◆基礎をしっかりとおさえることができ、将来の応用に対しても実用的
薬剤学、製剤学の教科書として、多数採用いただいております。
序文
第4版の序文
第18 改正日本薬局方の告示がされた2021 年(令和3 年)6 月は,新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう只中であり,全世界の人々はワクチンの投与や新規医薬品の出現によるコロナ禍の一刻も早い収束を願っています.
いつの時代も人々の健康への願望は変わることなく,医薬品の安全な使用と安定した供給は,社会の根幹を成すものです.第18 改正日本薬局方では30 品目以上の医薬品の新規収載,最新の学問・技術の積極的導入による試験法の新規収載・一部改正に留まらず,医薬品のグローバル化に対応した国際化の一層の推進が図られています.日本薬局方は,我が国における保健医療上重要な医薬品の一覧となるとともに,国際社会においては国レベルを越えた医薬品の品質確保に向け,先進性及び国際的整合性の維持・確保に応分の役割を果たし貢献することも求められています.日米欧三薬局方検討会議(PDG:Pharmacopoeial Discussion Group)は,欧州薬局方(The EuropeanPharmacopoeia),米国薬局方(The United States Pharmacopeia)及び日本薬局方の試験法と医薬品添加物各条について調和活動を行う,三薬局方に関する会議であり,合意結果は遅滞なく日本薬局方に取り込まれるようになっています.
2021 年3 月には,第6 期科学技術・イノベーション基本計画が閣議決定されています.科学技術・イノベーションの一翼を担う薬学を志す学生は,こうした動きを的確に認知し社会の発展方向を認識する必要があります.主要なキーワードはイノベーションの創出,Society 5.0,デジタル化,起業家精神等ですが,日本が目指すべき未来社会像Society 5.0 を,「持続可能性と強靱性を備え,国民の安全と安心を確保するとともに,一人ひとりが多様な幸せ(well-being)を実現できる社会」と表現しています.本計画に述べられている要点の1 つに,新たな社会を支える人材の育成があります.急速に社会構造が変化する中,次世代を担う若手には既存の枠組みや従来の延長では対応できない課題に取り組む能力,答えのない課題に立ち向かう探究力が求められています.この考え方は国際的に示された薬剤師の8 つの役割,Care giver,Decision-maker,Communicator,Manager,Life-long learner,Teacher,Leader,Researcher に通じるものがあります.道を究めるのにゴールはなく,日々スタートに立っている心境をもって学習,研鑽に励まれることを期待します.
第4 版の発行に当たりご努力をいただいたエルゼビア・ジャパンの関係者各位に感謝申し上げます.
2021年8月
編者を代表して
山本恵司
目次
第1章 物質の溶解 髙山幸三
Ⅰ 溶液の濃度と性質
Ⅱ 溶解度
Ⅲ 溶解度の調節
Ⅳ 崩壊と溶解
第2章 界面化学 岩尾康範
Ⅰ 界面現象
Ⅱ 界面活性剤
Ⅲ 分散系
第3章 粒子・粉体の性質 寺田勝英
Ⅰ 個々の粉体の性質
Ⅱ 粉末の性質
Ⅲ 粉体粒子の結晶状態
Ⅳ ぬれ
第4章 レオロジー 藤井まき子,橋崎要
Ⅰ レオロジーの基礎
Ⅱ さまざまな流動現象
Ⅲ 粘弾性の力学モデル
Ⅳ レオロジー特性の測定法
Ⅴ 製剤のレオロジーの評価法
Ⅵ 高分子の構造と高分子溶液の性質
第5章 医薬品と製剤材料の安定性 横山和明
Ⅰ 医薬品の変質・分解様式
Ⅱ 反応速度論
第6章 固形製剤 森部久仁一
Ⅰ 散剤
Ⅱ 顆粒剤
Ⅲ 錠剤
Ⅳ カプセル剤
Ⅴ 丸剤
Ⅵ トローチ剤
第7章 半固形製剤 森健二,佐藤秀次
Ⅰ 半固形製剤とは
Ⅱ 各種の半固形製剤
Ⅲ 経皮吸収型製剤の製剤化のサイエンス
第8章 液状製剤 米持悦生
Ⅰ 経口液剤
Ⅱ シロップ剤
Ⅲ 含嗽剤
Ⅳ 吸入液剤
Ⅴ 点耳剤
Ⅵ 点鼻液剤
Ⅶ 注腸剤
Ⅷ 外用液剤
Ⅸ 生薬関連製剤
第9章 無菌製剤 高島由季
Ⅰ 注射により投与する製剤―注射剤
Ⅱ 注射により投与する製剤―輸液剤
Ⅲ 注射により投与する製剤―埋め込み注射剤
Ⅳ 注射により投与する製剤―持続性注射剤
Ⅴ 注射により投与する製剤―リポソーム注射剤
Ⅵ 透析に用いる製剤―透析用剤
Ⅶ 目に投与する製剤―点眼剤
Ⅷ 目に投与する製剤―眼軟膏剤
Ⅸ 滅菌法および無菌操作法
Ⅹ 濃度および等張化の計算
第10章 エアゾール剤 山本浩充
Ⅰ 口腔内に適用する製剤
Ⅱ 肺・気管支に適用する製剤
Ⅲ 皮膚等に適用する製剤
Ⅳ 鼻に適用する製剤
第11章 製剤添加剤と製剤評価 森部久仁一
Ⅰ 添加剤
Ⅱ 製剤評価
第12章 製剤化 寺田勝英
Ⅰ 粉砕
Ⅱ 分級
Ⅲ 混合
Ⅳ 造粒
Ⅴ 乾燥
Ⅵ 製錠
Ⅶ コーティング
Ⅷ 充填(カプセル充填)
Ⅸ 容器,包装の種類と特徴
第13章 粉体物性・製剤試験法 深水啓朗
Ⅰ 化学的試験法
Ⅱ 物理的試験法
Ⅲ 粉体物性測定法
Ⅳ 生物学的試験法/ 生化学的試験法/ 微生物学的試験法
Ⅴ 製剤試験法
Ⅵ 容器・包装材料試験法
Ⅶ 試験法の国際調和
第14章 医薬品開発と生産の流れ 原田努
Ⅰ 日本の疾病構造
Ⅱ 医薬品開発
Ⅲ 医薬品の価格
Ⅳ ジェネリック医薬品(後発医薬品)
Ⅴ オーファンドラッグ(希少疾病用の医薬品)
Ⅵ 小児用医薬品
Ⅶ 一般用医薬品(OTC 医薬品)
Ⅷ 医薬品規制調和国際会議(ICH)
Ⅸ 医薬品と知的財産
第15章 薬物送達システム 戸塚裕一
Ⅰ 放出制御型製剤
Ⅱ 放出制御の方法
Ⅲ 代表的な放出制御型製剤
第16章 医薬品の修飾 杉山育美,佐塚泰之
Ⅰ ターゲティング
Ⅱ プロドラッグ
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書籍情報
- ISBN:9784860346690
- ページ数:352頁
- 書籍発行日:2021年8月
- 電子版発売日:2021年10月1日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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