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- ビジュアル基本手技シリーズ 必ず上手くなる!中心静脈穿刺
商品情報
内容
初心者向けに手技に的を絞った、初の中心静脈穿刺マニュアル。上手くいくコツが満載!landmark法はもちろん、最新のエコーガイド下穿刺も丁寧に解説。合併症回避のポイントやトラブルシューティングは必見です。
初心者はもちろん指導医にも最適の一冊。
序文
日本では医師免許を取得すると同時に,基本的にはすべての医療行為が許されています.しかし,既知のごとく日本における医師教育制度は大学附属病院を中心とした知識重視の傾向にあり,臨床医に必要と考えられる人間性や技術の資質については,十分な評価や教育体制が整備されていないのが現状です.確かに人間性を育成する方法を確立することは困難ですが,基本的な技術を会得するために必要な教育体制を備えることは可能ではないでしょうか? こうした事情を背景に,“見やすく”“使いやすく”“わかりやすい”“指導書が要求され,結果本書が製作されることになりました.
現在,習得目標が掲げられた新研修医制度によりカリキュラムが組まれ,「中心静脈穿刺」も必須項目となってはいますが,具体的な指導法については個人の采配に依存している状態であり,適切に施行されているかは未だ検証が行われていません.また,指導が適切であっても実際に手技を行う場面に出会うことがなければ,技術を身につけることは困難でしょう.こうした状況に対して,本書ではシミュレーターや実際の患者さんに手技が行われている様子を,豊富な写真を用いて詳細な経過ごとに提示しています.くり返す視覚的教育は手技を会得するために有用な補助手段の1つであると考えられ,ぜひ一読をお勧めいたします.
さて,当時の研修医には先輩医師の病棟業務を見ているなかで3つの獲得目標がありました(いわゆる,研修医・三種の神器?).1つは気管挿管,1つは観血的動脈路(いわゆるAライン)の確保,そして最後に中心静脈路の確保です.20年以上前に,こうした手技を行うことができるのは外科・麻酔科医師が中心であり,内科系医師は依頼状を提出して往診にて処置をしていただいておりました.必然的に,前述の手技を身につけた医師がいない診療科の病棟では,緊急処置の開始が遅れてしまう状況にしばしば遭遇しておりました.私は,といえばはじめての中心静脈穿刺は,1人で解剖学の教科書を患者さんの枕元に置いて,以前見学した鎖骨下静脈穿刺を見様見まねで行いました.結果,生涯最初で最後の気胸を作成してしまいました.“適切な指導があれば”“よい手本となる書物があれば”,と考えたことを思い出します.本手技を身につけるために有用な書籍が当時,本邦に見当たらなかったことも,不運であったといえるでしょう.
これからは,診療科を問わず身につけなくてはならない基本手技として,中心静脈穿刺法は重要といえるでしょう.現在では,インターネットでさまざまな情報が得られる時代であり,中心静脈穿刺法についても多くのサイトが検索されます.しかし,本書では既成の形式的解説に終始するだけではなく,挿入困難時の対処法やしばしば経験される合併症の対応などについても幅広く説明されており,初心者はもちろん中級以上の指導医師にとっても十分に役立つものと考えております.
なお,本書を製作するにあたり快く執筆のご協力をしていただいた各項担当の諸先生方,羊土社編集部の嶋田達哉様,秋本佳子様を中心としたスタッフの皆様方,そしてなにより貴重な写真をご提供していただいた患者様方に深く感謝いたします.
2007年 5月
編者を代表して
中田一之
目次
PART1 歴史的概観と今後の展望
中心静脈カテーテル挿入の歴史と今後の方向性
PART2 中心静脈カテーテル挿入法(総論)
1インフォームド・コンセント(患者や家族への説明)
2目的・適応・禁忌
3準備・器材・挿入
4中心静脈カテーテル挿入後の確認事項
PART3 部位別中心静脈カテーテル挿入法
§1 アプローチ部位とその解剖
1-1 内頸静脈
1-2 外頸静脈
1-3 鎖骨下静脈
1-4 大腿静脈
§2 挿入手技(landmark法)の実際とコツ
2-1 内頸静脈
2-2 外頸静脈
2-3 鎖骨下静脈
2-4 大腿静脈
2-5 肘部皮静脈
§3 エコーガイド下の穿刺法
3-1 内頸静脈
3-2 鎖骨下静脈
3-3 大腿静脈
PART4 合併症と対策
1 カテーテル挿入時の合併症と対策
2 カテーテル挿入中の管理法と合併症
PART5 関連事項とトピックス
1 中心静脈圧(CVP)の測定・評価とモニタリング
2 中心静脈栄養法(IVH:intravenous hyperalimentation)
3 小児の中心静脈穿刺,管理法
4 肺動脈カテーテル(Swan-Ganzカテーテル)挿入法と評価
5 一時的ペースメーカー挿入法
6 中心静脈穿刺・カテーテル挿入シミュレーター
7 リスク・マネージメント上の問題点
8 中心静脈カテーテル関連血流感染の病態と対策
PART6 トラブルシューティング
静脈路確保困難に関するQ&A
挿入困難に関するQ&A
カテーテル断裂に関するQ&A
カテーテル感染に関するQ&A
出血性合併症に関するQ&A
管理・その他に関するQ&A
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書籍情報
- ISBN:9784897063348
- ページ数:146頁
- 書籍発行日:2007年7月
- 電子版発売日:2013年3月22日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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