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- 治療 CHIRYO 2023年7月 Vol.105 No.7 関節痛 リウマチ・膠原病診療に強くなる
商品情報
内容
関節痛は多様な原因があり,日常生活や仕事に大きな影響を及ぼし,心理的・社会的要素も関与してくることが多いです.多面的な症状であることを考慮すると,プライマリ・ケア医こそ関節痛の診療に積極的に取り組むことが望ましいのではないでしょうか.
痛みのマネジメントをより患者中心に,より適切に行っていくためには,プライマリ・ケア医が症例を通じてスキルを身につけ,その役割を少しずつでも広げていく必要があります.本特集は,そうした問題意識から,リウマチ・膠原病を中心にプライマリ・ケア医が,関節痛を適切にマネジメントするための基本的な知識をまとめています.
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序文
痛みのマネジメントをより患者中心に
「痛み」は,生活の質を大きく損なうのみでなく,医療機関受診の主な原因であり,その重要性から,「第5のバイタルサイン」とも称される健康上の大きな問題である.そのなかでも関節痛は頻繁に遭遇するが,多様な原因があり,日常生活や仕事に大きな影響を及ぼし,心理的・社会的要素も関与してくることが非常に多い.こうした多面的な症状であることを考慮すると,本来,プライマリ・ケア医が関節痛の診療により積極的に取り組むことが望ましいのではないかと考えられる.
しかし,プライマリ・ケア医が関節痛の管理について適切な教育を受けた例は少なく,この問題の多くは,整形外科医,あるいは鍼灸師など別の職種がその主な対応を担っているのが現状かと思われる.痛みのマネジメントをより患者中心に,より適切に行っていくためには,プライマリ・ケア医が症例を通じてスキルを身につけ,その役割を少しずつでも広げて整形外科医やほかの職種と協働し統合的なケアを行っていくことができればよりよいのではないか,と思っている.
本特集は,そうした問題意識から,プライマリ・ケア医が,関節痛を適切にマネジメントするための基本的な知識を提供することを目的に企画した.編者は,プライマリ・ケア医が関節痛の診療で重視すべきポイントとして,①関節リウマチや膠原病など,薬物療法が中心となる病状の初療を適切に実施できること,②診断名にとらわれずに慢性痛を構造的に理解し,非薬物療法を含む治療法にも対応できること,③ 看護職やリハビリ職の視点を共有し,多職種と連携した多角的な対応ができること,であると考えている.本特集では,それらの視点をもった著者に原稿を書いていただいた.本特集の内容が基盤となり,少しでも読者の関節痛診療スキルの向上につながることを願っている.
〔編集幹事〕関西医科大学香里病院 総合診療科
石丸裕康
目次
特集:関節痛 リウマチ・膠原病診療に強くなる
関節痛の診察・診断
関節痛・関節炎の臨床推論(長野広之)
ジェネラリストが身につけたい筋・骨格系の身体所見(佐野智子,他)
リウマチ・膠原病の検査とその解釈(吉田常恭)
よくある関節疾患の診断(RA,PMR,OA など)(西澤 徹)
リウマチ疾患の鑑別診断(猪飼浩樹)
プライマリ・ケアで身につけたい関節疾患の臨床スキル(黒谷一志)
慢性疼痛としての関節・筋疾患(水野泰行)
関節リウマチ・膠原病の治療と管理
リウマチ・膠原病の治療とプライマリ・ケア医の役割(松井和生)
関節リウマチ・膠原病患者の shared decision-making(赤井靖宏)
リウマチ・膠原病患者のリスクマネジメント(日和良介)
リウマチ・膠原病疾患の代替医療(津田篤太郎)
終末期リウマチ・膠原病患者のマネジメント(東 光久)
関節リウマチのケア
リウマチ・膠原病患者の患者教育(松村陽美)
当事者主体のリウマチサロンの取り組み(公文梨花,他)
関節リウマチ患者の生活史の断絶と再編(山田カオル)
(連 載)
在宅医療の質を高める!(8)
なぜ意思決定支援が重要になってきたのか?(永井康徳)
えびさんぽ(19)
低用量アスピリンは動脈硬化性疾患の予防に効果的ですか?(青島周一)
─ ランドマークスタディと路地裏エビデンス
─ 臨床での使い方
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書籍情報
- ISBN:9784009010507
- ページ数:120頁
- 書籍発行日:2023年7月
- 電子版発売日:2023年6月23日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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