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- 救急医学2024年12月号(48巻12号)令和6年能登半島地震の現場から
商品情報
内容
2024年、元日、16時10分。能登半島地震。そのとき、被災地の救護現場で、病院やクリニックで、避難所で、何が起こっていたのか。当事者たちの声を聴こう。いまだ復興の道半ばばからこそ、考えて、そして動こう。
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序文
令和6年能登半島地震の現場から
2024年の年明けは,元日に最大震度7の大地震が発生するという,衝撃的なものでした。令和6年能登半島地震。いまだ復興の道半ば,それどころか, 9月には追い打ちをかけるように同地域で豪雨災害も発生するという大変な状況ではありますが,救急医学・災害医療に関する2024年の象徴的な出来事であり避けることのできないテーマとして,本年最後の『救急医学』ではこの地震を中心に特集いたします。
能登半島地震については,当然ながら種々のメディア,あるいは学術集会等でも取り上げられ,議論がなされてきていますが,今号の特集では「令和6年能登半島地震の現場から」と題し,多様な立場で被災地の医療・救護・ケアに携わった当事者の経験や声を集め,そこからさらに災害医療の現状・課題を考察していくことを目指しました。
具体的に,前半の「能登半島地震,そのとき起こっていたこと」では,現場での実際の事例を通じて,災害医療に関する活動を振り返ります。能登半島地震では激震により多くの建物が倒壊し,多数の負傷者が発生しましたが,これに対して多くの医療支援チームが現場に駆けつけ,被災者の救護・救命にあたりました。まさにその当事者の先生方から,現場で起こっていたことをご報告いただきます。また,支援側のみならず,被災された地域医療施設の先生方の経験も紹介することで,より鮮明に当時の現場を振り返ります。
後半は「能登半島地震を経て,考える」です。日本の災害医療体制は,阪神・淡路大震災以降,多くの災害を経験して進化してきました。そこで,今回の能登半島地震を通じてみえてきた災害医療の現状・課題・展望を掘り下げて,より俯瞰的な目線から災害医療の未来について考えていきます。
もしかすると,まだこの震災を「振り返る」には早すぎるかもしれません。しかし,だからこそ,第三者的に冷静に振り返るのではなく,現場からのリアルな報告を原稿としていただきました。本誌読者の皆様がそれぞれの立場・環境で,この災害の支援・復興,そして未来に起こり得る災害への対応について,感じ,考え,動く。本特集が,その一つのきっかけとなれば幸いです。
特集企画ゲストエディター
NPO法人ピースウィンズ・ジャパン
稲葉 基高
目次
特集
Ⅰ.能登半島地震,そのとき起こっていたこと
石川県庁での本部活動
公立松任石川中央病院災害医療対策センター 安間 圭一
DMATとしての現場活動
りんくう総合医療センター救命診療科/危機管理室 成田 麻衣子
NGOによる医療支援
淀川キリスト教病院救急科(集中治療科)/NPO法人災害人道医療支援会(HuMA) 夏川 知輝
日本赤十字社医療救護班としての現場活動
横浜市立みなと赤十字病院救命救急センター 中山 祐介
地震発生直後の現場状況と初期対応─実際の救助・医療連携活動から
NPO法人ピースウィンズ・ジャパン 稲葉 基高
被災地の総合病院の実際
珠洲市総合病院内科 出島 彰宏
被災地のクリニックの実際
ごちゃまるクリニック 小浦 友行
空路医療搬送調整の実際
福岡県済生会福岡総合病院救命救急センター 久城 正紀
医療情報の管理・共有等の実際
広島大学大学院医系科学研究科公衆衛生学 久保 達彦 他
被災者ケア,避難生活支援などの実際─助かったいのちのその先の“生きる”を支える支援
DC-CAT/コミュニティヘルス研究機構/慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室 山岸 暁美
精神科的支援・ケアの実際
DPAT事務局/獨協医科大学埼玉医療センター救急医療科 五明 佐也香
Ⅱ.能登半島地震を経て,考える
行政およびDMATによる災害時医療支援の現状と課題
国立病院機構本部DMAT事務局新興感染症対策課 小谷 聡司
救助・医療連携の現状と課題
日本医科大学多摩永山病院救命救急科/国際緊急援助隊救助チーム医療班 阪本 太吾
災害時の医療支援活動における多職種連携の現状と課題
長崎大学病院災害医療支援室 山下 和範
連載
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書籍情報
- ISBN:9784012004812
- ページ数:128頁
- 書籍発行日:2024年12月
- 電子版発売日:2024年12月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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