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- あなただけに教えます CTガイド下肺生検のコツ
商品情報
内容
近年、肺がん治療は遺伝子診断に基づいた個別化医療の時代に入り、セカンドバイオプシーの需要も増加してきている。呼吸器内科医に要求されるのは気管支鏡検査、超音波内視鏡、局所麻酔下胸腔鏡検査、CTガイド下肺生検、時には他科(外科医も含む)との連携を通して適切な時期に適切な組織採取を行うことである。その中でCTガイド下肺生検の需要も高まりをみせている。CTガイド下肺生検は非常に有意義な検査法であるが、各施設毎に施行している科(放射線科:多、呼吸器内科:少)、施行方法、適応もまちまちで、成績もかなり施設間格差がみられている。勿論施行していない施設も数多くみられる。今回初めてといってもいいCTガイド下肺生検に特化したマニュアル本を出版した。この中には20年近くCTガイド下肺生検に従事してきた著者のノウハウのすべてが詰まっている。CTガイド下肺生検をこれから始めようとするあなた、今までCTガイド下肺生検にトライしたけどなかなか結果の出なかったあなた、そんなあなただけに教えます。CTガイド下肺生検のコツを!
序文
皆さんはCTガイド下肺生検というとどんなイメージをいだかれるでしょうか?
難しいなあ!合併症が怖いなあ!気胸を起こしたらどうしよう?空気塞栓も怖いしなあ?といった声をよく耳にします。
『気管支鏡検査よりもCTガイド下肺生検の方が100倍楽や』というのが気管支鏡検査とCTガイド下肺生検の両方の検査を当院で受けた患者さんが皆さんおっしゃることです。当院では肺野病変に対してまずナビゲーションシステムで病変にいく気管支を同定しますが,気管支鏡検査の時にラジアルエコーで病変が描出されなければ生検は施行せずに同じ日にCTガイド下肺生検を施行します。その患者さんの感想が先ほどの言葉です。当院で施行しているCTガイド下肺生検は年間に約120件ほどですが,ヘパリン置換が必要な患者さん以外は基本的に外来で施行しています。確か2004年頃に施行された肺生検研究会に全国から参加していた200ぐらいの施設のアンケートでは外来で施行していると回答したのは私を含めて2施設だけだったと記憶しています。この検査がさらに普及するには外来で安全に施行出来ることが重要なポイントであると私は考えています。私達の施設には検査だけの紹介が沢山あります。この検査がもっと多くの施設で普及して欲しい。そんな思いからこの本を書きました。
この本は基礎編でCTガイド下肺生検を施行する時に用いている基本的なテクニックを解説しています。そして上級編では少し難しい中枢病変の穿刺方法や人工気胸を併用したユニークな合併症予防策などを記載しました。合併症のところでは,気胸の外来治療の方法や空気塞栓について解説しています。私達の方法を用いればCT透視がなくても病変の局在,大きさに関係なく98%の確率で病変に命中させることができます。また入院を要するような合併症もなく外来で検査が可能です。この本には私達のノウハウのすべてが入っています。CTガイド下肺生検をすでに施行している人,これからやってみようと思っている人など初心者から上級者に至るまですべての人の参考になればこれ以上の喜びはありません。
この本の中には記載していませんが,CTインターベンションを施行する際にはCT検査室内のモニターは必須です。実は私が当院に赴任した5年前には室内モニターがありませんでした。それでは出来ないだろうと放射線診断科 南俊介先生のご配慮で室内モニターを設置していただきました。それ以来当院のラジエーションハウスの方々には様々な面でバックアップしていただいています。ガントリーの位置,FOVの決め方,MPR画像の作製だけでなく,検査時の線量を抑えたり放射線防護眼鏡の使用もラジエーションハウスの面々からの提案でした。皆さんのご協力に心から感謝申し上げます。今回は市川尚さんに代表として放射線防護の項目を担当していただきました。
またいつも病理検体の処理をしていただいている病理部の皆さん,今回の病理組織写真を快く提供していただきました新宅雅幸先生,山本喜啓先生に深謝申し上げます。CTガイド下心嚢ドレナージの症例を提供していただきました和歌山日赤医療センター呼吸器内科 寺下聡先生ありがとうございました。最後になりましたが,私達スタッフのイラスト作製を担当していただきました土肥恵美子さんにも心より御礼申し上げます。いつもながらさすがです。
目次
はじめに
基礎編
1)CTガイド下肺生検に必要な物品と手順
2)CTガイド下肺生検で使用する生検針とラインナップ
3)CTガイド下肺生検で使用する生検針の構造(重要)
4)CTガイド下肺生検で採取される組織
5)生検針が押し戻されないように作動ボタンを押す時には脇を締める(重要)
6)生検針が出る長さを必ず頭にいれて生検すること
7)生検針で病変が偏位することがあります
8)生検針は皮膚から病変までの距離+3cm以上の長さのものを選択する
9)生検針が病変に入っていることを確認してから生検すること
10)穿刺後のMPR画像はMUSTです
11)病変の接線方向に外れた場合は針を抜かずに針の角度を変える
12)穿刺経路でほとんど成否が決まる
13)病変は呼吸性に動くもの(重要)
上級編
1)穿刺経路に迷ったらMPR画像を参考にせよ!
2)胸膜腔を利用して肺の損傷をできるだけ抑制しろ!
3)大血管には接線方向からアプローチしろ!
4)人工気胸を起こして肺を守れ!
5)応用問題
合併症
1)医原性気胸の治療は外来で
2)空気塞栓は息止めをやめて外套を置かなければ防げる
実践編
呼吸性変動の大きい症例
10mm以下の症例
中枢の症例
分岐部リンパ節
良性疾患
おまけ
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書籍情報
- ISBN:9784765318013
- ページ数:123頁
- 書籍発行日:2019年12月
- 電子版発売日:2019年12月9日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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