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商品情報
内容
映像では外国人患者の来院から退院までをシーンでわけ,何度も見て聞いて覚えられる楽しい内容です.
序文
はじめに
本書の最大の魅力は、本当の意味での「生きた医療英語を学べること」だろう。執筆者である佐々江と林は、海外の大学医学部を卒業後、現地で実際に長く医療を経験した医師である。現在、東京のNTT 東日本関東病院の国際診療科で外国人患者を多く診療している。こうした日本人でありながらも日本・海外と両方の教育と医療を経験した「バイリンガル医師」によって執筆された書籍はこれまでどこにもないであろう。例えば、英語問診においては患者が理解しにくい「医学用語」は可能な限り使用を避けるべきである。しかし、日本の多くの医療者は「英語でどこまでが医学用語であるか」を認識していないことが多く、本書を学ぶことにより改善が大いに期待できると思う(使用を避けるべき医学用語に関してはChapter 4を参照)。こうした英語問診技術を含め、実際に医療現場を経験したバイリンガル医師はどのように英語診療を行っているのか、教科書だけでは学べない深い英語をぜひ堪能していただければありがたい。
また、生きた医療英語を「臓器や職種にかたよらず学べる」ことは本書のもう一つの特徴ともいえる。
佐々江は英国ロンドンではGeneral Practitioner(家庭医)として働き、林は米国でHospitalist(米国では病院総合診療専門医)としての経験がある。これまでのジェネラリストとしての幅広い臨床経験をもとに、本書の執筆を行っている。もう一人の執筆者である光田も現在、同病院で医療通訳・外国人患者受入れ医療コーディネーターとして活躍しているが、幼少期を米国で過ごし、実際に日本で看護師も経験しているので、「看護や医療通訳・コーディネーターの立場」からも、さらに幅広い経験に基づいた医療英語を学べることも特徴だ。各章の後半には二次元コードを活用しながら実際にバイリンガル医療者と外国人患者によって作成された医療英語を「画像」で見ながら、「聞ける」ようになっている。
本書の目標は、医療職種に関わらず、実際の医療現場で「最低限の英語対応」ができるようになること、そして既に英語が得意な医療者にも、さらに実際現場で使われている「生きた医療英語」を学んでいただくことである。本書は英語での患者対応に興味がある方から、海外留学や研修を目指している医療者、あるいは海外で既に臨床に従事している医療者まで、「幅広い医療者が活用」できる内容となっている。ぜひ本書を通してバイリンガル医師や看護師から「生きた医療英語」を学び、今後国内でも増えていく外国人患者に質の高い医療を提供できるようになっていただきたい。
2024年1月吉日
著者を代表して 佐々江龍一郎
目次
Chapter 1 職種を問わず活用できる基礎フレーズ~あいさつから、声かけ、別れの言葉まで~
・最初の「あいさつ」の言葉
・「自己紹介」の言葉
【名前の紹介】 【職種の紹介】
・「患者さんへの声かけ」の言葉
・患者さんに何か「頼みたい」ときの言葉
・「あいづち」を打つときの言葉
・「案内」をするときに活用できる言葉
・「待ってほしい」ときに活用できる言葉
・「謝る」ときに活用できる言葉
・「感謝の気持ち」を伝えたいときの言葉
・患者さんとの「別れ」の際の言葉
Chapter 2 受付・会計・患者登録時の情報収集~院内での案内から入院の確認まで~
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・受付での基礎フレーズ
・患者さんの日本語能力や通訳の有無の確認
・会計での基礎フレーズ
・受付での情報収集
・診察券の作成
【問診票が日本語のみの用意しかない場合】 【患者さんが診察券を忘れてしまった場合】
・健康保険証の確認
【患者さんが健康保険証を持参した場合】 【患者さんが海外の保険に加入している場合】
・紹介状の確認とトイレの案内
・患者さんを待合室まで案内
・再診案内に必要なフレーズ集
・診察後の説明フレーズ集
・入院の説明フレーズ集
Chapter 3 待合室や入院時の簡単な問診~既往歴から宗教のことまで~
・既往歴の問診
【「病気全般」について聞きたい場合】 【「特定の疾患」について聞きたい場合】
【「手術歴」を聞きたい場合】
・家族歴の問診
【「家族歴全般」について聞きたい場合】 【「特定の疾患」について聞きたい場合】
・アレルギー歴の問診
・薬歴の問診
・渡航歴の問診
・宗教的な理解を深めるための問診
・患者さんに共感する
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・医療者が待合室でもできる簡単な英語問診
【問診の開始と自己紹介】 【薬歴の問診】 【家族歴の問診】
【渡航歴の問診】 【宗教的な理解を深めるための問診と別れの言葉】
・患者さんの体温チェック
・順番を待っている患者さんへの対応
Chapter 4 医療者による詳細な診察・問診~さまざまな主訴や症状に対応~
疼痛問診の基本を学ぶ
・疼痛問診開始
・疼痛の部位
・疼痛の質と量の評価
・疼痛の経過
・疼痛の増悪・緩和因子
臓器別問診の基本を学ぶ
・腹痛患者さんの問診
・他の消化器症状についての問診
・発熱患者さんの問診
・咳と咽頭痛患者さんの問診
・胸痛患者さんの問診
・頭痛患者さんの問診
・皮膚症状患者さんの問診
・目の充血・痛みがある患者さんの問診
・外傷・骨折・打撲患者さんの問診
【足首と腕のケガ】 【手/ 手首のケガ】 【頭部のケガ】
・しびれの症状についての問診
・栄養と食事に関する評価
・飲酒についての評価
・喫煙についての評価
・糖尿病患者さんの栄養評価
・インスリンを使用している患者さんの評価
Chapter 5 検査時の説明・問診~さまざまな検査に対応するためのフレーズ~
・患者さんの確認・了承を得る言葉
・患者さんに何か頼みたいときの言葉
・身体に負担を与える検査前の確認の言葉
・検査後のあいさつとお礼の言葉
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・スワブによる検体採取
・心電図検査
・採血検査
・胸部レントゲン検査
・腹部エコー検査
・MRI 検査の説明
・CT 造影検査とその同意
・呼吸機能検査の説明
・採尿と尿検査の説明
・上部内視鏡検査の説明
Chapter 6 薬や処置の説明~服薬指導から点滴や注射の説明まで~
・薬剤効果の説明
・服薬の説明
【服薬方法の説明】
【頓服の指示】 【点眼薬の指示】 【吸入薬の指示】
【皮膚外用薬の指示】 【座薬の指示】
・副作用の説明
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・服薬の説明
【服薬における事前説明】 【頓服薬開始の説明】
・筋肉注射
・点滴開始
【補液の説明】 【抗菌薬点滴の説明】 【輸血点滴の説明】
【静脈栄養の説明】 【点滴後の説明】
Chapter 7 診断と治療の説明~外来診療で必要なフレーズ~
・診断の説明開始
・病因の説明
・診断の影響の説明
・悪い知らせを告知するときのフレーズ
・治療方針の説明
・説明後の締めの言葉
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・腎盂腎炎の説明
・肺がんの説明
Chapter 8 患者介助や援助~医療者に必要な声かけから介助まで~
・困っている患者さんへの声かけをしたいとき
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・感謝の気持ちを伝えたいとき
・「どういたしまして」と伝えたいとき
・食事介助
・ベッドからの移動介助
・トイレや入浴介助
・車椅子からの患者移動
・歩行介助
Chapter 9 入院時のケア~入院中のあいさつ、状態確認、食事や嚥下評価、課題抽出まで~
・医療者の回診時におけるあいさつ
・患者さんの現在の課題を聞く
・回診時における患者さんの状態の確認
・患者さんが現在困っているか否かの確認
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・患者状態の確認の基礎フレーズ
・術後患者さんの状態の確認
・嚥下障害の評価
・食事評価
Chapter 10 退院患者さんのケア~確認事項や退院指示など~
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・退院時の確認事項
・術後患者さんの退院前の指示
Chapter 11 救急患者さんへの対応~救急の一般的な質問から意識障害の患者さんの評価まで~
・外傷救急患者さんへの一般的な質問
・意識障害の患者さんの評価
【開眼の評価】 【運動反応の評価】 【言語反応の評価】
・トリアージで緊急性が高いと判断された患者さんへの言葉がけ
英語診療の実践! 会話・フレーズから学ぶ
・頭部外傷の患者さんのトリアージ評価
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書籍情報
- ISBN:9784059887409
- ページ数:180頁
- 書籍発行日:2024年3月
- 電子版発売日:2024年5月31日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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