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美容ナースの仕事の教科書 はじめての美容医療実践テキスト[動画付き]
鎌倉 達郎 (監修) / 聖心美容クリニック看護部門 (執筆) / メディカ出版
商品情報
内容
序文
はじめに(美容医療の世界へようこそ)
美容医療の歴史は、過去に美容整形とよばれていた美容外科に端を発します。美容外科は外科的治療で希望の容姿に近づけていきますが、その部位や範囲は目、鼻、輪郭だけではなく、シミ、しわ、毛穴など皮膚科領域にも及び、それらの需要に伴って美容皮膚科という分野の診療が生まれました。さらに、体の内側からもきれいで若くありたいという希望に対して、美容内科という分野も登場し、これら全体を総称して美容医療とよばれるようになりました。また、近年アンチエイジングという言葉が広く普及していますが、誰もがいずれ経験する老化現象に対する治療の総称が「アンチエイジング=抗加齢治療」とよばれ、美容医療と多くの部分でオーバーラップする治療領域です。
美容医療は2000年以降、世界中で急速に拡大してきました。世界の美容医療市場は、2022年に137億ドルに達し、2030年には325億ドルに達すると予測されています。美容医療の高成長は先進国のみならず、発展途上国においてもみられ、美容医療への関心は万国共通のものとなってきています。日本の美容医療市場は、2022年に約4,000億円に達したと言われており、コロナ禍前の2019年の水準に回復しています。
これらの美容医療市場の急速な拡大の背景には、埋没法による二重瞼手術などの美容外科手術、注入剤や医療レーザーなどによる非外科的治療の増加があります。多くの人が、「もう少し目が大きかったら」「だんご鼻がすっきりすれば」「頬のふくらみやたるみがすっきりすれば」「薄くなった髪がもう少し増えれば」「お腹や太ももの脂肪が減ってくれれば」などの自分の容姿に対する願望や劣等感を一つや二つくらい持たれた経験があるのではないでしょうか。これらの希望を、皮膚を切ることなく実現することができる、低侵襲で効果の高い施術などが増えてきていることなどからも、少しずつ美容医療の存在は身近になってきています。
日本の美容医療業界全体の拡大に伴って、美容医療に参入してくる医師、看護師、医療スタッフ、企業も大幅に増加しており、市場全体が盛況の様相を呈しています。一方で、美容医療に従事しようとする医師や看護師に対して、美容医療に特化した教育は大学や看護学校では行われていません。したがって、その教育は就職したそれぞれの医療機関において行われているのが現状です。それでも、医師向けの美容医療に関する教科書や書籍、セミナーなどは近年かなり増えてきましたが、看護師向けのものはほとんど目にする機会がありません。
本書は、当院で長年積み重ねてきた「美容医療看護師にとって大切な考え方」「個々の施術におけるノウハウや重要なポイント」、そして「施術後の患者説明用紙やクリニカルパス」や「手術時の実際の介助風景の動画」に至るまで、濃厚なコンテンツを包み隠すことなく盛り込んだ1冊です。執筆に携わったのは、当院の第一線で活躍している美容医療看護師です。「美容医療の仕事に興味があり、現場で働くことを考えている」「既に現場で働いているけれども、美容医療看護師として知識不足を感じている」「院内勉強会や新人指導に役立つ看護の実践書を探している」などの方はぜひ読んでみてください。
病気を治すことに重きを置く保険診療である疾患診療と、生活の質(QOL:qualityof life)を追求し、自費診療である美容医療は、同じ医療でも似て非なるものです。そのため、美容医療に携わる場合には、診療というものに対する考え方を大きく変えて臨まないと通用しないことが多々あります。
美容医療においての患者に対する心構えや対応の仕方は疾患診療とは大きく異なり、看護師が担当する技術も広範囲に及びます。とくに、通常の外科手術では看護師は直接介助までが主な役割ですが、美容外科手術の場合、直接介助に加えて第一助手の役割を担ってもらうこともあります。また、医療社会の常識は一般社会の非常識と言われることがありますが、むしろ美容医療の現場は、医療の常識を保ちながらも一般社会の常識や感性で仕事をしていく柔軟性が問われる職場でもあります。
美容医療看護師に必要な基本的な知識や技術を習得し、それを確実に実践することは、患者に対する最も重要な責任です。そして、このことが広く普及していくことで、日本の美容医療全体のレベルの向上にもつながっていきます。美容医療医師はもちろんのこと、美容医療看護師も継続的にスキルアップすることで、診療における主役的な役割を担うことになるでしょう。
本書が未来の美容医療を築いていく看護師の皆さんの一助になれば幸いです。
2024年4月
聖心美容クリニック統括院長
鎌倉 達郎
目次
・はじめに(美容医療の世界へようこそ)
・監修・執筆者一覧
【1章 美容医療のキホン】
1 美容医療の歴史と変遷
2 保険診療(疾患診療)と自費診療(美容医療)
3 美容医療看護師とは
4 美容医療における基本的な看護
■各論:美容医療看護師の仕事
【2章 美容外科手術の治療とケアの実践】
1 眼瞼の切開手術の治療とケア
2 メスを使わない眼瞼手術(二重埋没法)の治療とケア
3 鼻の手術の治療とケア
4 フェイスリフトの治療とケア
5 脂肪吸引手術の治療とケア
6 豊胸手術(インプラント挿入・脂肪注入)の治療とケア
7 糸リフトの治療とケア
8 切開手術による傷痕修正の治療とケア
【3章 美容皮膚治療に関する施術とケアの実践】
1 治療に必要な医療レーザーの基礎知識
2 治療に必要なスキンケアの基礎知識
3 治療に必要な医療脱毛の基礎知識
4 たるみの治療とケア(医療用ハイフ)
5-1 肌の治療とケア(IPL〈光治療〉:セレックV)
5-2 肌の治療とケア(医療用ラジオ波:RF治療)
5-3 肌の治療とケア(ダーマペン)
6 腋臭症(わきが)・多汗症の治療とケア(ミラドライ)
7 フェイスラインの治療とケア(注射による小顔整形)
8 医療脱毛(レーザー脱毛)の治療とケア
【4章 その他に身につけておきたい知識】
1 看護技術以外で美容医療看護師が身につけておきたいこと
2 眉の医療アートメイク
3-1 患者との関わり方の事例(事例1:初めて来院する患者)
3-2 患者との関わり方の事例(事例2:継続して通う患者)
3-3 患者との関わり方の事例(事例3:複数の美容クリニックを渡り歩く患者)
4 医療安全管理
【5章 美容医療でよくある疑問Q&A】
【資料】
クリニカルパス
2章 1 眉下切開法
2章 2 二重埋没法
2章 3 鼻のプロテーゼ挿入法
2章 4 フェイスリフト
2章 5 脂肪吸引
2章 6 豊胸手術:胸のバッグプロテーゼ挿入・脂肪注入・脂肪吸引
2章 7 糸リフト:溶ける糸
2章 8 傷痕修正
患者説明用紙
3章 4 医療用ハイフ:ドクターハイフ
3章 5-1 IPL(光治療):セレックV
3章 5-2 医療用ラジオ波(RF治療):ポテンツァ(リジュビネーション)
3章 5-3 ダーマペン
3章 6 腋臭症(わきが)・多汗症:ミラドライ
3章 7 注射による小顔整形(脂肪溶解注射):チンセラ プラス
3章 8 医療脱毛(レーザー脱毛)
4章 2 医療アートメイク(眉・アイライン)
術前案内用紙
3章 8 医療脱毛(レーザー脱毛):ソプラノアイスプラチナム脱毛
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書籍情報
- ISBN:9784840484992
- ページ数:184頁
- 書籍発行日:2024年6月
- 電子版発売日:2024年5月30日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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