術中合併症対策と術後管理指示

  • ページ数 : 360頁
  • 書籍発行日 : 2019年6月
  • 電子版発売日 : 2020年3月20日
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商品情報

内容

平成から令和へと元号も改まり,社会もそれに伴って新たな道に歩みだそうとしています。
この新しい時代の手術には,より高度で低侵襲な手技と質の高い安全な周術期患者管理が求められます。
安全な周術期患者管理には術前の詳細な患者情報の収集と分析が不可欠ですが,それを実践してもなお発生する想定外の術中合併症への迅速で的確な対応が必要となります。
さらに,病態に即した適切な治療を提供できる術後管理体制の整備も,患者の安全を担保するうえで重要となります。
しかしながら,集中治療を提供できる部署(病床)を常備している施設は限られており,一般病棟で濃厚治療を提供している施設が多いのが現状です。
このような施設での麻酔科医には,術中合併症への対応と同時に術後管理への助言や指示が求められます。
麻酔科医が必要最小限の術後早期に実施すべき術後管理指針や手順を知識として具備することは,シームレスな術中術後管理の確立と専門医への円滑な治療の引き継ぎを実現させ,患者の予後を向上させることに大きく寄与すると考えます。
(「序文」より抜粋)

序文

平成から令和へと元号も改まり,社会もそれに伴って新たな道に歩みだそうとしています。この新しい時代の手術には,より高度で低侵襲な手技と質の高い安全な周術期患者管理が求められます。安全な周術期患者管理には術前の詳細な患者情報の収集と分析が不可欠ですが,それを実践してもなお発生する想定外の術中合併症への迅速で的確な対応が必要となります。さらに,病態に即した適切な治療を提供できる術後管理体制の整備も,患者の安全を担保するうえで重要となります。しかしながら,集中治療を提供できる部署(病床)を常備している施設は限られており,一般病棟で濃厚治療を提供している施設が多いのが現状です。このような施設での麻酔科医には,術中合併症への対応と同時に術後管理への助言や指示が求められます。麻酔科医が必要最小限の術後早期に実施すべき術後管理指針や手順を知識として具備することは,シームレスな術中術後管理の確立と専門医への円滑な治療の引き継ぎを実現させ,患者の予後を向上させることに大きく寄与すると考えます。

この観点から,このたび克誠堂出版のご協力を得て,「術中合併症対策と術後管理指示」を上梓いたしました。鳥取大学医学部附属病院麻酔診療科群のスタッフと鳥取大学医学部麻酔科同門会の諸兄姉に依頼し,麻酔管理中に発症しうる合併症に対して,その病態と診断,治療,術後管理の提要を執筆していただきました。本書には,私たちが経験した症例を踏まえて,術中合併症を早期に診断して治療を開始し,その治療や対応策を術後にまで継続させるためのノウハウが詰め込まれています。本書の特徴は,合併症への術中対応のみならず,術後早期の患者管理にも言及している点です。

本書が座右に置かれて,質の高い周術期患者管理の提供と患者予後の向上に寄与するならば,編者として望外の喜びであります。


令和の薫風を感じながら(2019年5月吉日)

稲垣 喜三, 大槻 明広

目次

I中枢神経系

1脳梗塞・脳虚血

1 病態生理

 1)血栓性脳梗塞

 2)心原性脳塞栓症

 3)貧血による組織低酸素症

2 危険因子

3 術前管理

 1)ハイリスク患者

 2)脳血管障害の既往

 3)周術期におけるβ遮断薬

 4)抗凝固および抗血栓療法

4 術中管理

 1)麻酔とモニタリング

 2)生理学的管理

 3)術中のβ遮断薬使用

5 術後管理

2頭蓋内出血

[A]くも膜下出血

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

 3)術後臨床所見

2 臨床診断基準

3 術中(麻酔中)の治療手順

 1)再出血予防

 2)脳循環維持

 3)全身状態改善

4 術後管理手順

 1)脳動脈瘤再出血

 2)遅発性脳血管攣縮

 3)全身管理

[B]脳出血

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中・術後臨床所見

2 臨床診断基準

3 術中(麻酔中)の治療手順

 1)血圧管理

 2)脳浮腫・頭蓋内圧亢進の管理

4 術後管理手順

 1)血圧管理

 2)呼吸管理

 3)上部消化管出血の管理

 4)再出血予防

 5)痙攣対策

 6)手術適応

3坐位手術での空気塞栓症

 1)病態生理

 2)坐位脳神経外科手術における空気塞栓

1 予定手術としての坐位脳外科手術の術前評価

2 臨床診断基準

 1)身体所見

 2)血液検査

 3)他の診断法

3 術中モニタリング

4 治療手順

 1)静脈塞栓症が疑われる場合のフローチャート

 2)輸液蘇生

 3)循環管理

 4)呼吸管理

 5)高圧酸素療法

5 予防策

4脊髄虚血

 1)脊髄への血液供給

 2)Collateral Network Concept

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

 1)体性感覚誘導電位(SEP)

 2)運動誘発電位(MEP)

 3)誘発電位の変化

3 治療手順

 1)脊髄灌流の増加

 2)ナロキソン

4 術後管理手順や指示

 1)循環管理

 2)疼痛管理

5腹臥位や頭低位での眼球虚血・視覚障害

1 周術期のリスクと対応

 1)POVLの発症リスクが高い状況

 2)対策

2 術後の対応

6周術期の痙攣・不随意運動

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

 3)術後臨床所見

2 術前治療手順

3 術中治療手順

 1)局所麻酔中・区域麻酔中

 2)全身麻酔中

 3)術後治療手順

II上気道系

1喉頭浮腫・舌腫大

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

 3)術後臨床所見

2 臨床診断基準

3 術中の治療手順

4 術後の治療手順

5 患者と家族への説明

2両側声帯麻痺

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

 1)鑑別を要する病態

3 治療手順

 1)呼吸困難(+)の場合

 2)呼吸困難(-)の場合:早期に専門科医に紹介する

4 術後管理の手順

 1)抜管に向けた上気道評価

 2)内視鏡検査

 3)術中神経モニタリング

 4)エアウェイ エクスチェンジ カテーテル(AEC)

5 患者と家族への説明

3気道異物誤嚥

1 術中の気道異物とは

2 術前からの予測

3 術前の対応

4 気道異物を防ぐために

5 気道異物が疑われたら

6 気道異物の症状

7 気道異物の除去における呼吸管理方法と麻酔方法

4レーザーによる気道熱傷

1 気道火災時の対応

2 レーザーによる気道熱傷の診断

3 気道熱傷の予防

4 気道熱傷の治療

5抜管後の換気障害,呼吸停止

1 抜管後の換気障害,呼吸停止の原因

2 診断の基になる臨床所見

3 診断および対処

[A]閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)

1 睡眠時無呼吸の症状

2 OSAの診断

3 OSAの治療と対処

4 術後管理

5 その他

[B]喉頭痙攣

1 喉頭痙攣の症状

2 喉頭痙攣の診断

3 喉頭痙攣の治療

4 喉頭痙攣解除後の管理

5 その他

[C]頸部の血腫による上気道狭窄・閉塞

1 症状

2 診断および治療

3 術後管理

4 その他

6腹臥位での気管チューブトラブル

1 腹臥位手術とその管理の特徴

2 ETTの機械的狭窄の原因分類と鑑別診断

3 ETTの機械的狭窄への予防

4 ETTの機械的狭窄への対処

5 PVCチューブのキンクへの特殊な対処

6 ETT遠位開口部が気管壁に衝突することへの特殊な対処

7 事故抜管の鑑別診断

8 事故抜管の予防

9 事故抜管の処理

10 カフ破損への対応

11 インフレーティングチューブの断線への対処

III呼吸器系

1閉塞性換気障害

[A]喘息

1 喘息の症状

2 臨床診断基準

3 治療手順

4 術後管理手順

5 患者と家族への説明,次回麻酔への注意事項

[B]慢性閉塞性肺疾患(COPD)

1 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状

2 臨床診断基準

 1)COPD急性増悪の定義

3 治療手順

4 術後管理手順

5 患者と家族への説明,次回麻酔への注意事項

2拘束性換気障害

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

2 合併症の治療

 1)一般的な拘束性換気障害の術中管理

 2)IPFの術中管理

3 術後管理手順

 1)一般的な拘束性換気障害の術後管理

 2)IPFの術後管理

4 患者と家族への説明,次回麻酔時の注意事項

3物理的換気障害

[A]気胸

1 緊張性気胸の兆候

2 臨床診断基準

3 治療手順

4 術後管理のポイント

[B]血胸

1 臨床症状

2 臨床診断基準(緊張性血胸の場合)

3 治療手順

4 術後管理のポイント

[C]喀痰

1 喀痰貯留の兆候

2 治療手順

3 喀痰が多い患者の管理ポイント

 1)術前リハビリテーション

 2)術後リハビリテーション

[D]出血

1 臨床症状

2 臨床診断基準

3 治療手順

4 術後管理のポイント

[E]無気肺

1 臨床症状

2 臨床診断基準

3 治療手順

4 術後管理のポイント

4肺水腫

1 肺水腫の発生機序

2 肺水腫の原因と分類

3 周術期肺水腫の特徴

 1)心原性肺水腫

 2)陰圧性肺水腫

 3)再膨張性肺水腫

 4)神経原性肺水腫

 5)その他

4 診断の基になる臨床所見

 1)低酸素血症

 2)ピンク色で泡沫状喀痰

 3)切迫した呼吸

 4)画像検査

 5)超音波検査

5 治療手順

5肺血栓塞栓症

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

2 臨床診断基準

 1)心電図

 2)血液ガス分析

 3)血液凝固・線溶系検査(D--ダイマー)

 4)胸部X線写真

 5)超音波(エコー)検査

 6)CTアンギオグラフィ

 7)肺血流シンチ

3 術中の治療手順

 1)呼吸・循環管理

 2)薬物療法(抗凝固療法,血栓溶解療法)

 3)カテーテル治療

 4)外科的治療

 5)下大静脈フィルター

4 術後の治療手順

5 患者と家族への説明

6誤嚥性肺炎

1 診断の基になる臨床所見と診断

2 誤嚥性肺炎の予防

 1)術前の絶飲食

 2)H2拮抗薬投薬

 3)意識下挿管

 4)Rapid sequence induction(RSI)

3 誤嚥性肺炎の治療

4 術後誤嚥性肺炎の予防

7縦隔気腫・皮下気腫

1 縦隔気腫の原因

2 皮下気腫の原因

3 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

 3)術後臨床所見

4 術中(麻酔中)の治療手順

5 術後治療手順

IV循環器系

1心停止

1 心停止の症状,診断基準

2 心停止の原因検索

3 心停止の治療

 1)緊急通報

 2)胸骨圧迫

 3)電気ショック

 4)静脈路,骨髄路確保

 5)血管収縮薬

 6)抗不整脈薬

 7)高度な気道確保

 8)人工呼吸

 9)ECPR

 10)原因への対処

4 ROSC後の集中治療

 1)呼吸管理

 2)循環管理

 3)心電図の確認,心エコー

 4)再灌流療法

 5)体温調節

 6)てんかん発作の予防と治療

 7)血糖コントロール

5 その他

2右心不全

1 麻酔中の右心不全

2 臨床診断基準

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

3 術中管理

 1)強心薬

 2)肺血管拡張薬

 3)体液管理

 4)呼吸管理

 5)機械的循環補助

 6)右心カテーテル

4 術後管理

 1)NO

 2)肺血管拡張薬

 3)呼吸管理

 4)機械的循環管理

3左心不全

1 術中(麻酔中)合併症としての左心不全

2 臨床診断基準

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

3 術中(麻酔中)急性左心不全の原因

4 術中(麻酔中)の治療手順

5 術後管理

4心筋症

[A]肥大型心筋症(HCM)

1 麻酔管理

2 術中合併症

3 患者と家族への説明

[B]拡張型心筋症(DCM)

1 術前評価

2 麻酔管理

3 術中合併症

 1)不整脈

 2)心不全

4 術後管理

5 患者と家族への説明

[C]周産期心筋症(PPCM)

1 検査所見

2 麻酔管理

3 術中合併症

4 術後管理

5 患者と家族への説明

[D]たこつぼ型心筋症

1 診断の基になる臨床所見

2 治療

3 麻酔管理

4 術後管理

5 患者と家族への説明

5危機的不整脈

[A]高度徐脈

 1)洞不全症候群脈(SSS)

 2)房室ブロック

[B]高度頻脈

 1)心室性頻拍(VT)

 2)発作性上室性頻拍(PSVT)

[C]心室細動(VF)

[D]多形性VT,torsade de pointes(TdP)

1 危機的不整脈の原因となる疾患

 1)ブルガダ症候群

 2)QT延長症候群

6治療を要する不整脈

[A]心房細動

1 臨床診断基準

2 術中(麻酔中)の治療手順

3 術後の治療手順

[B]心房粗動

1 臨床診断基準

2 術中(麻酔中)の治療手順

3 術後の治療手順

[C]期外収縮

1 上室性期外収縮

 1)心房性期外収縮の診断

 2)心房性期外収縮の治療

2 心室性期外収縮

 1)心室性期外収縮の診断

 2)心室性期外収縮の治療

7伝導系障害

1 伝導系障害の症状と原因

2 臨床診断基準

 1)房室ブロックの分類

 2)ヒス束電位図によるブロック部位別分類

 3)心室内伝導障害の心電図診断基準

3 術中の伝導系障害の治療

 1)薬物治療

 2)心臓ペーシング

 3)術中緊急時の対応

4 術後管理手順

5 患者と家族への説明,次回麻酔時の注意事項

8心筋虚血

1 周術期心筋梗塞(PMI)

2 狭心症

3 虚血性心血管リスクのある患者の術前評価

 1)病歴

 2)安静時12誘導心電図

 3)心エコー

 4)CT

 5)脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)

4 周術期の内服薬の管理

 1)抗血小板薬

 2)β遮断薬

 3)スタチン

 4)カルシウム拮抗薬

5 虚血性心血管イベントハイリスク患者の麻酔管理

 1)麻酔法の選択

 2)冠血管拡張薬の投与

 3)全身管理のポイント

6 診断の基になる臨床所見

7 術中に心筋虚血イベントを疑った場合の診断

8 心筋虚血イベントへの対処

9 術後指示

 1)術後モニター

 2)疼痛管理

10 次回麻酔時の注意事項

9大動脈解離

1 診断の基になる臨床所見

 1)人工心肺開始前

 2)人工心肺中

 3)人工心肺離脱後

2 臨床診断基準

 1)解離範囲および開口部

 2)急性大動脈弁閉鎖不全症

 3)心筋虚血

3 治療手順

4 術後管理手順や指示

5 その他

10動脈閉塞と再灌流障害

1 症状/理学所見

 1)急性腹腔動脈閉塞

 2)急性上腸間膜動脈閉塞

 3)急性下腸間膜動脈閉塞

 4)急性下肢動脈閉塞症

 5)筋腎代謝症候群(MNMS)

2 臨床診断基準

 1)術中,腹部内臓動脈(腹腔動脈,上腸間膜動脈,下腸間膜動脈)閉塞の発見

 2)術中,下肢動脈閉塞症の発見

 3)術中,再灌流障害の発見

3 治療手順

 1)腹部内臓動脈閉塞症(腹腔動脈,上腸間膜動脈,下腸間膜動脈)

 2)下肢動脈閉塞症

 3)再灌流障害(筋腎代謝症候群:MNMS)

4 術後管理

 1)腹部内臓動脈閉塞症(腹腔動脈,上腸間膜動脈,下腸間膜動脈)

 2)下肢動脈閉塞症

5 患者と家族への説明

 1)腹部内臓動脈閉塞症(腹腔動脈,上腸間膜動脈,下腸間膜動脈)

 2)下肢動脈閉塞症・再灌流障害(筋腎代謝症候群:MNMS)

11術中異常高血圧

1 発症の兆候や異常を発見する契機

2 原因

3 治療手順

 1)麻酔系鎮痛薬

 2)硬膜外麻酔

4 術後管理基準や指示

 1)必須項目

 2)副項目

 3)確実例

 4)ほぼ確実例

 5)疑い例

5 患者と家族への説明,次回麻酔時の注意事項

12ペースメーカやIABP,PCPSの動作不良

[A]ペースメーカ

 1)術前評価

 2)術前準備

 3)術中管理

 4)作動不動時の臨床所見

 5)作動不動時の対応

 6)術後管理

[B]大動脈内バルーンパンピング(IABP)

 1)術前評価

 2)術前準備

 3)術中動作不良時の所見

 4)術中動作不良時の対応

 5)術後管理

[C]経皮的心肺補助装置(PCPS)の動作不良

 1)術前評価

 2)術前準備

 3)術中動作不良時の所見

 4)術中動作不良時の対応

 5)術後管理

13 TAVIでのrapid pacing後の循環不全

1 TAVIの適応

2 TAVIの手術手順

3 TAVI特有の合併症

 1)血管損傷

 2)弁輪部破裂・バルサルバ洞破裂

 3)冠動脈閉塞

 4)脳合併症

 5)伝導障害

 6)弁周囲逆流

4 TAVI術中の循環不全

 1)Rapid pacing時の注意点

 2)Rapid pacing後の循環不全の対応

5 術後管理

14植込型LVAD装着後の循環不全

1 LVADの適応

2 植込型LVAD装着までの麻酔管理

3 植込型LVAD装着後,体外循環離脱時・後の麻酔管理

4 植込型LVAD装着後の循環不全と治療手順

5 術後管理

15腹臥位での低血圧や心停止

1 腹臥位での血行動態の変化

2 腹臥位での低血圧・心停止の診断

3 腹臥位での低血圧・心停止の治療

 1)低血圧

 2)大量出血

 3)心停止

 4)換気トラブル

4 術後管理手順や指示

5 その他

V内分泌・代謝系

1低体温症

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

3 術中(麻酔中)の治療手順

 1)患者の加温

 2)輸液の加温

 3)室温の調節

 4)PEEP換気による体温低下防止

 5)アミノ酸輸液やフルクトース輸液による加温

4 術後の治療手順

 1)患者の加温

 2)治療薬の投与

 3)集中治療室などで復温後の覚醒を考慮

5 患者と家族への説明

2下垂体機能異常

[A]下垂体卒中

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

 1)画像診断

 2)検査所見

3 治療手順

 1)ホルモン補充療法

 2)外科的治療

[B]Sheehan症候群

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

 1)検査所見

 2)画像所見

3 治療手順

3甲状腺機能異常

[A]慢性甲状腺炎(橋本病)

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

3 麻酔管理

 1)甲状腺機能低下症の麻酔管理

4 術後の注意事項

5 その他

 1)患者と家族への説明

 2)麻酔時の注意事項

[B]甲状腺機能低下症

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

3 麻酔管理

 1)術前管理

 2)甲状腺機能低下症に対する麻酔管理

4 術後の注意事項

5 その他

 1)患者と家族への説明

 2)麻酔時の注意事項

[C]甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

1 診断の基になる臨床所見

2 臨床診断基準

3 問題点と対処法

 1)術前評価,治療

 2)麻酔管理

4 術後の注意事項

5 その他

 1)患者と家族への説明

 2)麻酔時の注意事項

[D]甲状腺クリーゼ

1 診断の基になる臨床所見

2 問題点と対処法

 1)術前評価

 2)麻酔管理

3 術後の注意事項

4 その他

 1)患者と家族への説明

4副腎機能異常

1 術前所見

 1)Cushing症候群

 2)副腎皮質機能低下症(アジソン病含む)

 3)原発性アルドステロン症

 4)褐色細胞腫

2 術中所見

 1)Cushing症候群

 2)副腎皮質機能低下症

 3)原発性アルドステロン症

 4)褐色細胞腫

3 術中治療手順

 1)Cushing症候群

 2)副腎皮質機能低下症

 3)原発性アルドステロン症

 4)褐色細胞腫

4 術後管理手順

 1)Cushing症候群

 2)副腎皮質機能低下症

 3)原発性アルドステロン症

 4)褐色細胞腫

5 その他

5糖尿病

1 診断・臨床所見・合併症

 1)診断(内科的)

 2)臨床所見・合併症

2 血糖コントロール

 1)術前血糖コントロール

 2)術中血糖コントロール

 3)術後血糖コントロール

3 急性合併症に対する治療

4 術後管理指示

5 患者と家族への説明

VI体液・止血・凝固系

1危機的大量出血

1 準備

 1)情報の共有

 2)輸血の確保

 3)ルート,圧ライン

2 対応

3 産科危機的出血

4 術後管理手順や指示

 1)意識の確認

 2)復温

 3)肺うっ血

 4)浮腫,喉頭浮腫

 5)貧血,凝固系の確認,補正

 6)再出血

 7)電解質異常

 8)感染

2 ABO型不適合輸血

 1)症状

1 治療指針

 1)即時型不適合輸血が疑われる場合の最初の処置

2 治療手順

 1)腎不全への対応

 2)DICへの対処

3 原因

3術中止血困難

1 術中の所見と診断

 1)術前評価からの予測

 2)術中所見

 3)DICの診断

 4)産科手術におけるDICの診断

 5)新生児におけるDICの診断

2 術中の制御不能の出血に対する治療

 1)基礎疾患に対する治療や出血原因の排除

 2)循環血液量の維持

 3)凝固因子の補充

 4)凝固促進の止血薬や抗線溶薬の投与

 5)血管収縮薬の投与

 6)低体温の防止

 7)アシドーシスの改善

 8)危機的出血への対応ガイドラインに則って対応する

 9)産科危機的出血への対応指針2017に則って対応する

3 術中のDICの治療

 1)抗凝固療法

 2)補充療法

4 術後指示

 1)出血

 2)DIC

4アナフィラキシー

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見と原因

 3)術後臨床所見

 4)確定診断

 5)臨床診断基準

2 術中(麻酔中)の治療手順

 1)初期対応

 2)2次選択薬

 3)その他の治療法

3 術後治療手順

 1)循環管理

 2)呼吸管理

 3)皮膚症状

 4)血液凝固能

 5)アレルギー物質の確認テスト

5電解質異常

[A]高カリウム血症

1 原因

2 治療手順

[B]低カリウム血症

1 原因

2 臨床所見

3 治療手順

[C]高カルシウム血症

1 原因

2 臨床所見

3 治療手順

[D]低カルシウム血症

1 原因

2 臨床所見

3 治療手順

[E]高ナトリウム血症

1 原因

2 臨床所見

3 治療手順

[F]低ナトリウム血症

1 原因・臨床所見

 1)高張性低ナトリウム血症

 2)低張性低ナトリウム血症

2 治療手順

VII筋肉・末梢神経系

1悪性高熱症

1 診断の基になる臨床所見

 1)術前臨床所見

 2)術中臨床所見

 3)術後臨床所見

2 臨床診断基準

 1)わが国の診断基準

 2)Clinical grading scale(CGS)

3 術中(麻酔中)の治療手順

4 術後(術後発症)の治療手順

5 患者と家族への説明

2コンパートメント症候群

1 WLCS発祥の危険因子

2 臨床所見

3 臨床診断基準

4 術後管理,治療

5 予防

3横紋筋融解症

1 横紋筋融解症の病因と症状

 1)背景となる病因

 2)自他覚症状

 3)赤褐色尿

 4)起こりうる合併症

2 臨床診断基準

 1)血清CK

 2)血清・尿ミオグロビン

 3)筋生検

 4)背景にある病態に対する検査

 5)その他の検査

3 術中の治療

 1)初期治療

 2)筋損傷の原因の除去

 3)合併する電解質異常の補正

4 術後管理と治療

 1)個室に収容し密なバイタルサイン監視

 2)術中に確認できなかった損傷を受けた筋肉の特定

 3)コンパートメント症候群

 4)高カリウム血症への対策

 5)血液透析

 6)DICなど

5 予後と患者説明

 1)横紋筋融解症の予後

 2)患者への説明

4局所麻酔薬中毒

1 局所麻酔薬中毒の症状

 1)中枢神経系の症状

 2)心血管系の症状

2 治療

 1)治療手順

 2)脂肪乳剤による治療(lipid rescue)

 3)脂肪乳剤による治療の注意点

3 局所麻酔薬中毒における留意点

4 局所麻酔薬中毒の予防

5 術直後の運動麻痺と感覚障害

1 末梢神経障害の分類

2 ターニケット障害

3 神経ブロックによる末梢神経障害

4 体位による末梢神経障害

 1)尺骨神経麻痺

 2)腕神経叢麻痺

 3)橈骨神経麻痺

 4)腓骨神経麻痺

 5)坐骨神経麻痺

 6)外側大腿皮神経麻痺

 7)大腿神経麻痺

5 術後末梢神経障害への対応

VIII医療手技

1硬膜外カテーテルからの血液や髄液の逆流とカテーテルの断裂,遺残

1 血液や髄液の逆流

 1)カテーテル挿入と迷入

 2)カテーテル挿入時の対応

 3)カテーテルの位置の確認

 4)覚醒後の注意点

2 カテーテルの断裂,遺残

3 国内で入手できる硬膜外カテーテル

2中心静脈カテーテル挿入時の穿孔とカテーテルの断裂,遺残

[A]中心静脈カテーテル挿入時の穿孔

1 中心静脈カテーテル挿入時の穿孔の症状

2 中心静脈カテーテル挿入時の穿孔の診断

3 中心静脈カテーテル挿入時の穿孔の治療

4 術後管理手順や指示

5 その他

[B]中心静脈カテーテルの断裂,遺残

1 中心静脈カテーテルの断裂,遺残の症状

2 中心静脈カテーテルの断裂,遺残の診断

3 中心静脈カテーテルの断裂,遺残の治療

3末梢静脈や動脈穿刺時の神経損傷

1 合併症の症状

2 合併症の診断

 1)神経学的診察

 2)検査

3 合併症の治療

 1)ペインクリニック的治療

 2)整形外科的治療

4 合併症の予防策

5 神経損傷が疑われたときの対応

4薬物の血管外漏出と血管穿刺後血腫

1 薬物の血管外漏出について

 1)血管外漏出の際に注意すべき薬物(抗腫瘍薬以外)

 2)薬物の血管外漏出の兆候と症状

 3)薬物の血管外漏出の治療

 4)薬物の血管外漏出の術後管理手順や指示

 5)その他

 6)レミフェンタニル

2 血管穿刺後血腫について

 1)中心静脈穿刺時の血腫に伴う症状

 2)動脈誤穿刺の兆候と診断

 3)動脈誤穿刺と血管穿刺後血腫の治療

 4)止血処置後の管理手順や指示

 5)その他

5経食道心エコープローブ挿入に伴う口腔,咽頭,食道損傷

1 合併症の概要・症状・診断

 1)口腔咽頭の合併症

 2)嚥下痛,嚥下障害

 3)食道穿孔

 4)胃腸管出血

 5)その他の臓器損傷

 6)呼吸器合併症

 7)循環器合併症

 8)プローブの機械的問題

 9)プローブの汚染,感染性合併症

2 合併症の予防と治療

 1)インフォームド・コンセント

 2)経食道心エコーの禁忌

 3)プローブ挿入テクニック

3 術後管理上の注意点

 1)出血に関して

 2)咽頭痛に関して

 3)呼吸,循環への影響

 4)外科的損傷

6気管挿管に伴う気管,気管支損傷

1 合併症の症状

2 合併症の診断

3 合併症の治療

4 術後管理手順

5 その他

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書籍情報

  • ISBN:9784771905238
  • ページ数:360頁
  • 書籍発行日:2019年6月
  • 電子版発売日:2020年3月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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