第63巻6号　肥満治療には，ダイエットを含む内科的治療とともに胃切除などの外科的治療も行われるようになった。一方，美容外科の世界では脂肪吸引などの治療が行われており，機器も数々開発されている。肥満を効率的に治療するには，痩身機器を含めたこれらの治療法を組み合わせて集学的治療を行う必要があり，それらの...

第63巻7号　頭頸部の各器官・構造物は，日常生活に欠くことのできない重要な機能を有し，同時に個人の社会的識別となる顔面形態を保持している。形成外科医としても，頭頸部癌切除後の顔面再建では，患者の社会復帰を目指した総合的な視野に基づく発想が必要となる。今回の企画では，機能はもちろんのこと，整容面をも重...

第63巻5号　今回の8編11症例のうち，過半数がフィラーを用いた乳房増大術後の合併症の報告であった。しかし見逃してならないのは，そのほかの症例もすべてが異物（スレッドやバッグ）を用いた治療後のトラブルだという点である。「異物の体内への使用」が，美容医療の合併症における原因の大半であることが示唆される...

第63巻12号　熱傷の治療法のうち，全身管理法については国内外で標準的な方法が確立されている。一方，局所療法については施設ごとに手法が相当異なり，わが国では特に保存的局所療法でその傾向が強い。治療経験を多数有する施設の方法を呈示していただくとともに，ガイドラインについても紹介する（「企画にあたって」...

第64巻1号　形成外科では，標準術式とされる術式で手術をしたとしても，術者によって結果は大きく異なり，学会報告や論文では，日常的な術式を用いた手術結果が披露されることは少ない。新奇な術式ではなく，どこの施設でもやっているような術式でありながら結果が良い，と思われる実例を報告して頂いた（「企画にあたっ...

第63巻2号　順風満帆な経営をしている先生方や開業間もない先生方に，開業までの苦労や経営のポイント，開業を志す形成外科医に有益となる提言や開 業の喜びをご披露頂き，「形成外科医が開業する場合の留意点・秘訣」などが赤裸々に示されている。これから開業を目指す先生方はもとより，まだ開業を逡巡している先生方...

第63巻8号　壊死性軟部組織感染症は，形成外科医が日常診療の中でしばしば遭遇する疾患である。①迅速な診断，②可及的早期のデブリードマン，③全身的抗菌薬の投与と適切な局所管理が治療の骨子で，医師の経験則が重要となっている。治療例や治療ポイントをはじめ，多様な病態・経過をたどる症例を知ることでこの感染症...

第63巻9号　未知の疾患，予想を超えた治療経過を経た疾患，驚くべき結末をまねいた珍しい症例など，ある程度の年月を臨床医療に携わっていれば経験することがある。貴重な症例報告をまとめ，形成外科医の共通経験として共有することが本特集のねらいである。形成外科医の知識を結集し，症例の解析が進むのであれば，学問...

第63巻10号　リンパ浮腫に対する外科的治療，特にマイクロサージャリー下に行われるリンパ管静脈吻合術は，形成外科が介入する領域を大きく広げ，その検査法や適応・手技は近年めざましい進歩を遂げている。今後の形成外科医にとって必要不可欠なリンパ浮腫治療の知識や技術を紹介する（「企画にあたって」より）。 ≫...

第63巻1号　乳癌治療には乳癌切除後の再建も含まれる，と一般的に認識されるようになり，形成外科医にとって乳房再建は必須の手技となった。しかし，個々の乳房形態に即した左再建乳房を作成するには，基本的なインプラントの挿入や皮弁の移植法だけでは限界があり，乳房温存手術の手技も形成外科医は学ぶ必要がある（「...

第63巻11号　形成外科医が最低限知っておくべき眼科知識や，眼瞼下垂手術に付随する眼科的リスクとその回避方法について，オキュラーサーフェス，角膜屈折異常，下垂の病因論，併存眼病変，そして神経眼科的アプローチによる下垂患者の他臓器・全身疾患の探索・診断など，各方面から論じた（「企画にあたって」より）。...

第64巻2号：近年，イヌやネコをペットとして飼う人が増え，特にコロナ禍の中，その数が急増した。それに伴い，今後はペットによる咬創がさらに増加し，患者の多くが形成外科を受診すると予想される。 全国の医育機関より集まったペット咬創に関する30編超の報告を，4回に分けて掲載する。本号はその第1報（「企画に...