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医学のあゆみ281巻13号 体細胞モザイク―後天的ゲノム変化がもたらす未来

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2022年6月
  • 電子版発売日 : 2022年6月22日
1,540
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商品情報

内容

企画:寺尾知可史(理化学研究所生命医科学研究センターゲノム解析応用研究チーム)
・後天的なDNA変異を持った細胞がクローン性に増殖する現象はがんに代表されるが,DNA解析技術の進展により,がんを持たない個人においても同様の現象(体細胞モザイク)は決してまれではないことがわかってきた.
・この体細胞モザイクの細胞が持つ後天的変異は,一塩基レベルだけでなく染色体レベルにも及びうること,それらは同じ細胞に同時に発生する場合もあればそうでない場合もあることなどがわかってきた.
・臓器・組織ごとの後天的なDNA変化とクローン性の細胞増殖の病態基盤が明らかになれば,なにより個人ごとの疾患発症リスクの同定や早期発見・治療や介入が可能になり,健康寿命の延伸や福祉につながることが期待される.

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序文

はじめに

1 人のヒトの体を構成する約37 兆個の細胞は,元をたどればただ1 つの細胞(受精卵)を起源とする.これら37 兆個の細胞(正確にはその中の有核細胞)は,ただ1 つの起源である細胞のDNA 配列(これは個人が異なれば多型として配列の違いが検出される)に,細胞が産生されるために経た分裂により蓄積された後天的なDNA変異を持っていることが多い.

後天的なDNA 変異を持った細胞がクローン性に増殖する現象はがんに代表されるが,DNA 解析技術の進展により,がんを持たない個人においても同様の現象(体細胞モザイク)は決してまれではないことがわかってきた.そして,体細胞モザイクを持つ個人の疾患リスクや死亡リスクの上昇が徐々に明らかになってきた.体細胞モザイクの同定は次世代シーケンサーの登場とともに推し進められたが,この体細胞モザイクの細胞が持つ後天的変異は,一塩基レベルだけでなく染色体レベルにも及びうること,それらは同じ細胞に同時に発生する場合もあればそうでない場合もあることなどがわかってきた.染色体レベルの体細胞モザイクはDNA マイクロアレイによって同定されるため,すでに解析可能なデータは世界中に大規模に存在しているといえよう.

この領域は世界的に研究が大きく進展しており,シングルセルレベルの解析技術の発展と相まってさらなる隆盛が起こると思われる.臓器・組織ごとの後天的なDNA 変化とクローン性の細胞増殖の病態基盤が明らかになれば,なにより個人ごとの疾患発症リスクの同定や早期発見・治療や介入が可能になり,健康寿命の延伸や福祉につながることが期待される.

本領域は日本の研究者が大きなプレゼンスを示している領域でもあり,第一線で活躍中の新進気鋭の若手研究者の方々を中心に執筆をお願いした.本特集が,多くの読者が本領域に興味を持つ契機になること,また理解を深める一助になれば幸いである.さらに読者が自らの領域における関連研究を開始する端緒となれば望外の喜びである.


企画:寺尾知可史(理化学研究所生命医科学研究センターゲノム解析応用研究チーム)

目次

特集体細胞モザイク─ 後天的ゲノム変化がもたらす未来

はじめに 寺尾知可史

血液の体細胞性モザイク(一塩基) 牧島秀樹

知っておきたい血液中の体細胞における常染色体由来のモザイク 曳野圭子

SNPアレイデータによる血液のY染色体モザイク解析 鎌谷洋一郎・寺尾知可史

体細胞モザイクと感染症 劉 暁渓

クローン性造血における遺伝子変異とコピー数異常の相互作用 佐伯龍之介・小川誠司

正常気管支上皮における体細胞変異 吉田健一

食道の体細胞モザイク 横山顕礼

大腸における体細胞モザイクとクローン拡大 垣内伸之

連載

バイオインフォマティクスの世界12

臨床におけるバイオインフォマティクス 吉原弘祐・他

TOPICS

糖尿病・内分泌代謝学

メタボリックシンドロームの病態制御に新しい考え方を

もたらした代謝産物センサー分子の同定 関谷元博

癌・腫瘍学

新規ミトコンドリア呼吸鎖複合体I阻害剤ペタシンの抗がん作用 平島一輝・他

神経精神医学

がん患者におけるスピリチュアリティへのアプローチ 奥山 徹

FORUM

中毒にご用心 ─ 身近にある危険植物・動物16

スイセン ─ 若芽をニラと誤食すると…… 黒澤慶子

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書籍情報

  • ISBN:9784006028113
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2022年6月
  • 電子版発売日:2022年6月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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