機能解剖と運動療法

  • ページ数 : 261頁
  • 書籍発行日 : 2022年2月
  • 電子版発売日 : 2022年3月11日
7,150
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商品情報

内容

運動器理学療法に悩めるセラピストは必読!押さえておくべき108の手技を見開き完結で解説.豊富な画像と解剖図で「その運動療法がなぜ必要か,どう実施すべきか」,機能解剖学的視点からも学べる.

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序文


運動器疾患に対する理学療法を行う際に最も大事なことは“どこを治すか?”であると確信をもって患者に向き合っている.“どこ?”に差し迫るには,解剖学が重要で,対象となる構造を確認できれば,それがどのように機能するかを考える.機能解剖学に基づいた理学療法介入とは,運動器疾患の病態をふまえた理学療法であり,運動器疾患の理学療法の『王道』になる.

私たちにとって,これまで一貫して“どう治すか?”は重要ではない.理学療法には様々な介入方法が考えられてきている.『これをやれば,〇〇の患者がすべて治る!』という治療方法があれば,ほとんど理学療法士がその手段を覚えるであろう.しかし,残念ながらそういった方法があるわけではない.無論,本書に記載している徒手療法や運動療法がそういった類のものであるとは微塵も思っていない.『もっと良い方法があるかもしれない』,本書の全著者がそう感じながら,迷いながら執筆してきた.では,なぜそんな想いのなか本書を上梓したのか.


本書は以下のような理学療法士や学生に,運動療法のヒントを得てほしいと考えた.

・患者の治療に自信の持てない若い理学療法士

・先輩の治療を見学する機会の少ない理学療法士

・より良い理学療法を立案したいと考えている理学療法士

・初めて患者の治療プログラムを立案することに不安な学生


私達が若い理学療法士だったころは先輩の治療を横目で見たり,上手くいかない症例を先輩が診てくれたりした.そのなかで,実際の運動療法を真似して,ここを治すにはこうすればいいという“How to”の積み上げも行ってきた.しかし,今の若い理学療法士や学生を取り巻く環境は変わり,ゆっくりと理学療法を見学する機会もなければ,自分の理学療法を見てもらう機会も少ない.理学療法の領域が増えれば,自然に学ぶべきことは増える.つまり,先輩たちの理学療法の“How to”の技術習得を効率よく進める必要がある.

そこで,難しい解説や解剖学的解説をはできるだけピンポイントにして,必ず見開き2頁で1つの運動療法の解説を終えるようにした.さらにテクニック上のポイントや,ありがちな失敗例は写真を用いて説明した,ぜひ,今日うまくできなかったと思った治療があれば,その治療が載っている頁を開いてほしい.ポイントを整理して,翌日の臨床に活きることを願っている.そして,一人でも多くの患者を救う手立てになってくれれば幸いである.

本書は株式会社 羊土社の鈴木美奈子さんの強い後押しがあって企画が実現しました.また横内和葉さんは見やすいレイアウトや表現を細部にわたって気にかけてくれました.お二人には心から深謝いたします.最後に,父親の休みや帰りを心待ちにしてくれる圭一郎と蒼士,二人の子育てに奮闘してくれる妻,美知に感謝を込めて.


2022年2月

森ノ宮医療大学保健医療学部理学療法学科 教授
工藤慎太郎

目次

序文 [工藤慎太郎]

付録 動作障害・機能障害から運動療法を探す

第1章 肩

[OKCエクササイズ]

1)肩外転エクササイズ

2)肩外旋エクササイズ

3)肩内旋エクササイズ

4)菱形筋エクササイズ

5)前鋸筋エクササイズ

6)僧帽筋エクササイズ

[徒手療法]

7)烏口上腕靭帯周囲の徒手療法

8)肩峰下滑液包・棘上筋の徒手療法

9)棘下筋深層組織の徒手療法

10)烏口腕筋の徒手療法

11)腋窩神経の徒手療法

12)胸筋神経の徒手療法

13)胸背神経・長胸神経の徒手療法

14)前鋸筋上部の徒手療法

15)肩甲上腕関節のモビライゼーション

16)腋窩神経前枝の徒手療法

[ケーススタディ]

Case1 夜間痛を伴う肩甲上腕関節の可動域制限を有する肩関節周囲炎

Case2 肩甲帯と腱板の機能障害を有するインピンジメント症候群

第2章 肘

[OKCエクササイズ]

17)尺側手根屈筋のエクササイズ

18)浅指屈筋のエクササイズ

[徒手療法]

19)上腕筋の徒手療法

20)橈骨神経の徒手療法

21)正中神経の徒手療法

22)尺骨神経の徒手療法

23)上腕三頭筋の徒手療法

24)ECRB・EDC,回外筋の徒手療法

25)上橈尺関節のモビライゼーション

[ケーススタディ]

Case3 肘・前腕に可動域制限を有した橈骨頭骨折

Case4 肘内側部痛のある野球肘症例

第3章 手

[OKCエクササイズ]

26)ダーツスロー,リバースダーツスロー

27)手内筋のエクササイズ

28)手外筋のエクササイズ

[徒手療法]

29)下橈尺関節のモビライゼーション

30)橈骨手根関節のモビライゼーション

31)伸筋支帯・第2区画の徒手療法

32)手根管部・正中神経掌枝の徒手療法

33)尺骨神経背側枝の徒手療法

34)掌側板の徒手療法

[ケーススタディ]

Case5 手可動域制限・尺側部痛が残存した橈骨遠位端骨折

第4章 頸部

[OKCエクササイズ]

35)頸部屈筋群の筋力エクササイズ

36)頸部伸筋群の筋力エクササイズ

[徒手療法]

37)肩甲挙筋のストレッチング

38)僧帽筋上部のストレッチング

39)胸鎖乳突筋起始部の徒手療法

40)後頭下筋群の徒手療法

41)板状筋と半棘筋の徒手療法

42)中斜角筋の徒手療法

[ケーススタディ]

Case6 頸椎伸展制限を伴う外傷性頸部症候群

第5章 腰部

[CKCエクササイズ]

43)側腹筋・多裂筋エクササイズ

44)骨盤底筋エクササイズ

[OKCエクササイズ]

45)多裂筋エクササイズ

46)腹横筋エクササイズ

47)内腹斜筋エクササイズ

48)腹直筋エクササイズ

49)胸椎の伸展エクササイズ

50)腰方形筋のエクササイズ

[徒手療法]

51)広背筋のモビライゼーション

52)多裂筋のリラクセーション

53)最長筋のリラクセーション

54)椎間孔の開大

55)肋椎関節のモビライゼーション

[ケーススタディ]

Case7 ダンス時に腰痛が生じた症例

第6章 股関節

[CKCエクササイズ]

56)深層外旋六筋のエクササイズ

57)ワイドスタンススクワット

[OKCエクササイズ]

58)腸腰筋エクササイズ

59)小殿筋エクササイズ

60)大殿筋エクササイズ

61)中殿筋エクササイズ

[徒手療法]

62)大腿直筋の徒手療法

63)外閉鎖筋のリラクセーション

64)大腿神経の徒手療法

65)外側大腿皮神経の徒手療法

66)上殿皮神経の徒手療法

67)上殿神経の徒手療法

68)中殿皮神経の徒手療法

69)坐骨神経の徒手療法

70)下殿皮神経の徒手療法

[ケーススタディ]

Case8 座位姿勢・しゃがみ込みが困難であった変形性股関節症例

第7章 膝

[CKCエクササイズ]

71)スクワット

72)フォワードランジ

73)サイドランジ

[OKCエクササイズ]

74)大腿四頭筋セッティング

75)レッグエクステンション

76)レッグカール

77)膝窩筋エクササイズ

[徒手療法]

78)腓腹筋内側頭周囲の徒手療法

79)半膜様筋のリラクセーション

80)膝蓋骨のモビライゼーション

81)中間広筋と大腿骨前脂肪体の徒手療法

82)外側広筋の徒手療法

83)伏在神経の徒手療法

84)鵞足の徒手療法

85)大腿二頭筋短頭の徒手療法

86)脛骨神経の徒手療法

87)腸脛靭帯深層の脂肪体の徒手療法

88)膝蓋下脂肪体の徒手療法

89)総腓骨神経の徒手療法

[ケーススタディ]

Case9 膝前面痛によりしゃがみ込みが困難だった変形性膝関節症例

Case10 立脚後期の膝関節伸展ができず膝前面部痛を訴える変形性膝関節症

第8章 足

[CKCエクササイズ]

90)カーフレイズ

91)立方骨支持スクワット

92)エキセントリックカーフレイズ

[OKCエクササイズ]

93)後脛骨筋エクササイズ

94)腓骨筋群エクササイズ

95)前脛骨筋エクササイズ

96)short foot exercise

[徒手療法]

97)長趾屈筋の徒手療法

98)脛骨神経の徒手療法

99)母趾外転筋の徒手療法

100)内側筋間中隔での内側足底神経の徒手療法

101)腓腹神経の徒手療法

102)長母趾屈筋と短腓骨筋の徒手療法

103)後方関節包の徒手療法

104)距骨前脂肪体の徒手療法

105)足根洞周囲の徒手療法

106)ヒラメ筋の徒手療法

107)アキレス腱下脂肪体の徒手療法

108)足底腱膜のストレッチング

[ケーススタディ]

Case11 ダッシュ時に足関節後方部痛を訴えたアキレス腱炎症例

Case12 底屈制限・荷重時痛が残存した足関節捻挫症例

文献一覧

索引

執筆者一覧

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書籍情報

  • ISBN:9784758102575
  • ページ数:261頁
  • 書籍発行日:2022年2月
  • 電子版発売日:2022年3月11日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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