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- 病態からみた理学療法 外科編ー臨床の「なぜ? どうして?」がわかる
商品情報
内容
本書は、臨床でよく遭遇する外科系疾患を取り上げ、「なぜその評価をするのか?」「どうしてこのプログラムを行うのか?」がわかるように、病態の知識を徹底解説。
患者の生活の質(QOL)を見据えた効果的な評価・プログラムが見えてくるPT必携のシリーズ本。
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序文
序文
平成16年(2004 年)にリハビリテーション医療に関する診療報酬の大きな改定が行われました.以前は,臨床現場では,「理学療法」,「作業療法」,「言語聴覚療法」の名称でそれぞれの療法が提供されていましたが,この改定から「脳血管疾患等リハビリテーション料」「運動器リハビリテーション料」「呼吸器リハビリテーション料」「心大血管リハビリテーション料」の 4 つの疾患別リハビリテーションによる診療報酬体系となりました.つまり「理学療法」や「作業療法」などといった手技・方法論での分類から,疾患自体がもつ特性に合致したリハビリテーション医療の供給体制の分類に変遷しました.
この変遷により,理学療法を提供する際には,それぞれの疾患を専門に治療する各診療科との深い連携が求められるようになりました.疾患別で対応することは,リハビリテーション医療が細分化,そして専門化していく方向に向かったとも捉えることができます.このため臨床現場では,各疾患別の特性をよく理解し,病態に即した理学療法の提供が必要とされているわけです.しかしながら一方では,我が国は超高齢社会を迎え,いろいろな合併症や重複障害をもつ患者さんも増えているため,細分化・専門化された疾患別リハビリテーションだけではなく,総合的なリハビリテーション医療の提供が必要なケースもいることを忘れてはならないと考えています.
さて,少し書きにくい内容となりますが,近年,一部の医師や行政の方々から,理学療法士の臨床能力が落ちているのではないかとの指摘があったと聞いたことがあります.当たり前のことですが,臨床現場にいる我々理学療法士は,保険診療内で提供される理学療法の質を高め,より確かな理学療法を実践しなければならない使命があります.理学療法士の臨床能力を高めるには,経験ばかりに頼ることなく,十分な知識を得て,実践を積み重ねることが必要と考えます.
本書は,疾患別リハビリテーション料で取り扱われる疾患の病態と理学療法の関係を結び付け,理学療法士の臨床能力を高めることを目指した,いわば「臨床の教科書」です.是非この本から学んだ知識や技術を臨床に活かし,実践を積み重ね,臨床能力を向上させていただきたいと思っております.
最後になりますが,今回,快く執筆いただいた私の朋友の先生方には心から感謝いたします.本当にありがとうございました.そして編集にあたって多くのご尽力をいただいた中山書店の佐藤武子さん,山本宏さんには心からお礼を申し上げます.
2018年3月
高橋仁美
目次
総論 (高橋仁美)
第1章 運動器
1.股関節周囲骨接合術 (渡邉基起)
2.人工股関節置換術,人工骨頭置換術 (渡邉基起)
3.人工膝関節置換術 (大倉和貴)
4.半月板切除・縫合術 (畠山和利)
5.前十字靱帯再建術 (畠山和利)
6.膝周囲骨切り術 (畠山和利)
7.膝蓋骨骨折観血的整復固定術 (大倉和貴)
8.アキレス腱断裂縫合術 (柴田和幸)
9.踵骨骨折骨接合術 (柴田和幸)
10.足関節固定術 (柴田和幸)
11.創外固定術 (渡邉基起)
12.腰椎椎間板ヘルニア摘出術 (新出卓斗)
13.腰椎開窓術 (岩倉正浩)
14.インストゥルメント併用腰仙椎部固定術 (岩倉正浩)
15.肩関節(人工骨頭・人工関節)置換術 (渡部裕之)
16.反復性肩関節脱臼に対する手術 (渡部裕之)
17.腱板修復術 (渡部裕之)
18.橈骨遠位端骨折骨接合術 (大島雅宏)
第2章 脳血管
1.脳出血に対する手術 (今川英俊)
2.くも膜下出血に対する手術 (今川英俊)
3.頭部外傷に対する手術 (皆方 伸)
第3章 呼吸器
1.肺腫瘍に対する手術 (宮崎慎二郎)
2.胸部外傷に対する手術 (宮崎慎二郎)
3.食道癌,胃癌,肝・胆・膵臓癌の周術期管理 (萩森康孝)
4.気管切開 (宮崎慎二郎)
5.人工呼吸管理 (萩森康孝)
第4章 心大血管
1.開心術 (加賀屋勇気)
2.大血管手術 (加賀屋勇気)
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書籍情報
- ISBN:9784521745947
- ページ数:400頁
- 書籍発行日:2018年7月
- 電子版発売日:2022年5月4日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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