生殖医療グリーンノート

  • ページ数 : 356頁
  • 書籍発行日 : 2022年5月
  • 電子版発売日 : 2022年4月27日
7,480
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商品情報

内容

確かな実績に裏づけされた最新かつ最高水準の知識と技術がここに

社会の変化や初産年齢の高齢化などに伴い,日進月歩で発展し続けている生殖補助医療.その需要の高さから,今や全ての医療者にとって無視できないものとなった.本書では,この分野において豊富な知識と実績を有する兵庫医科大学および関連施設のエキスパートが集結し,最新かつ実践的な知見と技術をまとめてもらった.研修医や生殖医療に携わる医療スタッフが実地で必要となる事項を過不足なく網羅した,使えるガイドブックだ.

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序文

巻頭言


1983年に国内で初めての体外受精が成功して以来,わが国の生殖医療のレベルはこの40年間に着実に進化し,現時点では国際的にも最高水準にあると言えます.課題としては,妊娠を望む女性の近年の高年齢化に伴う諸問題以外にも,体外受精による反復着床障害に対する母体側の病態解明,ならびにその治療法の開発と,染色体異常のない良質の胚を作出する方法の確立などがあります.

ところで生殖医療の現場では,さまざまな職種の方々が活躍しています.すなわち直接診療を担当する医師(産婦人科・泌尿器科)や看護師以外にも,専門的なスキルをもつカウンセラー(遺伝・心理),あるいは精子,卵子や受精卵を取り扱う胚培養士などがチーム一丸となり,挙児を切望するクライアントに対して上述のように最高水準の医療を提供しています.

そこで本書は,中外医学社のグリーンノートシリーズが目指す臨床現場で役立つ実践的な内容を満載した,研修医および医療スタッフ向けのハンドブックを出版するという趣旨に沿い,現時点における生殖医療のあらゆる知見を,わかりやすく理解できることを目標に編集致しました.また最新のガイドラインも数多く引用しましたので,是非とも日常の診療で気軽にご活用いただけましたら幸いに存じます.執筆陣には,生殖医療の分野において永年にわたり豊富な実績と経験を有する兵庫医科大学医学部産科婦人科/兵庫医科大学病院生殖医療センターで実際に診療に携わるメンバー,および本学OBの先生や,関連不妊症診療施設のスタッフにお願い致しました.本書の刊行にあたり,ご多忙な中ご執筆頂いた先生方に喪心より感謝を申し上げます.

また本書の企画以来,中外医学社の皆様方からは献身的なご協力,ご指導をいただきましたことに,深く感謝を申し上げます.


令和4年3月

兵庫医科大学医学部産科婦人科学講座主任教授
兵庫医科大学病院生殖医療センター長
柴原浩章

目次

I 女性不妊症

1.総論

1 視床下部-下垂体-卵巣系と卵胞発育〈山谷文乃〉

2 受精・胚発生〈長谷川昭子〉

3 着床〈福井淳史〉

4 不妊症と問診〈柴原浩章〉

5 一般不妊外来の流れと治療のstep up〈柴原浩章〉

6 生殖補助医療の現状〈加藤 徹〉

7 生殖医療と遺伝〈澤井英明〉

8 生殖医療と心理サポート〈村上ひとみ〉

9 妊孕性温存〈脇本 裕〉

2.各論>【1】検査

1 基礎体温の測定〈柴原浩章〉

2 超音波検査〈脇本 裕〉

3 血液検査

 A.内分泌検査:月経期,排卵期,黄体期〈平野(柳) 由紀〉

 B.内分泌検査:LH-RH test,TRH test〈平野(柳) 由紀〉

 C.抗ミュラー管ホルモン(AMH)〈森本 篤〉

 D.甲状腺機能検査〈森本真晴〉

 E.クラミジア検査〈平野(柳) 由紀〉

 F.精子不動化試験(SIT)〈小林眞一郎〉

4 子宮頸管の検査〈鍋田基生〉

5 子宮内腔の検査

 A.子宮卵管造影検査〈加藤 徹〉

 B.ソノヒステログラフィー〈加藤 徹〉

 C.3D超音波検査〈福井淳史〉

 D.MRI〈福井淳史〉

 E.子宮鏡検査〈加藤 徹〉

6 卵管の検査

 A.子宮卵管造影検査〈加藤 徹〉

 B.腹腔鏡検査(経腹法)〈山谷文乃〉

 C.腹腔鏡検査(経腟法)〈山谷文乃〉

7 診断的検査

 A.クッパーマン方式〈平野(柳) 由紀〉

2.各論>【2】診断

1 排卵障害

 A.視床下部性〈鍋田基生〉

 B.下垂体性〈田中宏幸〉

 C.卵巣性〈脇本 裕〉

 D.多囊胞性卵巣症候群(PCOS)〈柴原浩章〉

2 黄体機能不全〈小林眞一郎〉

2.各論>【3】治療>1)一般不妊外来

1 内分泌療法

 A.月経調整〈亀井秀剛〉

 B.経口剤による排卵誘発法/卵巣刺激法と副作用〈鍋田基生〉

 C.注射による排卵誘発法/卵巣刺激法と副作用〈小林眞一郎〉

 D.多囊胞性卵巣症候群(PCOS)の治療〈柴原浩章〉

 E.黄体機能不全の治療〈小林眞一郎〉

 F.婦人科合併症の薬物療法(子宮内膜症,子宮腺筋症,子宮筋腫)〈鍋田基生〉

2 手術療法

 A.経頸管的切除術(trans cervical resection: TCR)〈加藤 徹〉

 B.子宮内容除去術(D&CとD&E)〈杉山由希子〉

 C.卵管鏡下卵管形成術(FT)〈福井淳史〉

 D.婦人科合併症の手術療法(子宮筋腫,子宮内膜症,子宮腺筋症)〈子安保喜〉

3 人工授精(AIHとAID)〈浮田祐司〉

2.各論>【3】治療>2)ART外来

1 ARTの適応と流れ〈平野(柳) 由紀〉

2 調節卵巣刺激法と黄体支持療法〈柴原浩章〉

3 採卵,麻酔と胚移植〈脇本 裕〉

4 採卵の合併症〈脇本 裕〉

5 凍結胚移植(自然周期とホルモン補充周期)〈福井淳史〉

6 反復着床不全〈浮田祐司〉

7 着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)〈澤井英明〉

8 培養室業務

 A.胚培養士の業務と役割〈長谷川昭子〉

 B.培養液の種類と管理法〈朝田結衣〉

 C.体外受精(IVF)の実際〈堀口菜保子〉

 D.卵細胞質内精子注入法(ICSI)の実際〈元石睦郎〉

 E.胚の発生と評価〈児島輝仁〉

 F.アシステッドハッチング(孵化補助法)〈児島輝仁〉

 G.胚移植の実際〈元石睦郎〉

 H.受精卵の凍結保存と融解〈児島輝仁〉

 I.未受精卵凍結〈堀口菜保子〉

 J.精子の凍結保存と融解〈朝田結衣〉

 K.卵巣切除・凍結保存と,融解・移植〈脇本 裕〉

2.各論>【4】不妊治療と妊娠

1 妊娠判定法〈原田佳世子〉

2 無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT: non-invasive prenatal test)〈上東真理子〉

3 生殖医療による妊娠と周産期管理〈原田佳世子〉

4 生殖医療による妊娠とNICU管理〈竹島泰弘〉

II 男性不妊症

1.総論

1 視床下部-下垂体-精巣系と精子形成〈近藤宣幸〉

2.診断

1 診察の手順〈近藤宣幸〉

2 精液の採取と評価〈児島輝仁〉

3 超音波画像診断〈近藤宣幸〉

4 内分泌検査〈近藤宣幸〉

5 精管・精囊造影〈近藤宣幸〉

6 精巣生検〈近藤宣幸〉

7 TESE・MESA検体からの精子確認〈鹿嶋見奈〉

8 染色体検査〈辻村 晃〉

9 遺伝子検査〈辻村 晃〉

3.治療

1 特発性乏精子症,精子無力症〈近藤宣幸〉

2 精索静脈瘤〈近藤宣幸〉

3 閉塞性無精子症〈近藤宣幸〉

4 非閉塞性無精子症〈近藤宣幸〉

5 性機能障害(勃起障害,射精障害)〈近藤宣幸〉

III 不育症

1.総論

1 不育症診療の現状〈福井淳史〉

2 不育症と問診〈福井淳史〉

2.診断と治療

1 抗リン脂質抗体症候群〈山谷文乃〉

2 血栓症(第Ⅻ因子欠乏,プロテインS・C欠乏)〈山谷文乃〉

3 内科内分泌異常(DM,甲状腺機能低下症)〈竹山 龍〉

4 婦人科内分泌異常(黄体機能不全,高プロラクチン血症)〈杉山由希子〉

5 子宮形態異常〈福井淳史〉

6 子宮頸管無力症〈田中宏幸〉

7 染色体異常〈澤井英明〉

8 リスク因子不明〈山谷文乃〉

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書籍情報

  • ISBN:9784498160323
  • ページ数:356頁
  • 書籍発行日:2022年5月
  • 電子版発売日:2022年4月27日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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