わかりやすい リハビリテーション

  • ページ数 : 569頁
  • 書籍発行日 : 2013年10月
  • 電子版発売日 : 2022年5月11日
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商品情報

内容

リハビリテーションが関与する障害の基礎知識から、障害の評価、疾患別各論、運動療法を中心としたリハビリテーション治療手法までを網羅して解説。
重要用語の説明、日常臨床や医療業務での注意点、コラムなども収録。

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序文

本書は日野原重明・井村裕夫監修《看護のための最新医学講座》シリーズ27巻を『わかりやすいリハビリテーション』と書名を変え,普及版の形で再刊行したものである.リハビリテーションは医師,看護師,理学療法士をはじめとする療法スタッフ,医療相談員などで構成するチーム医療が基本となる.知識の共有という意味ではチームメンバー,すなわち医師・看護師に限らず,関係する医療スタッフ全員に同じ水準の知識が求められる.執筆者には看護師向けに内容を限定することなく,すべてを網羅していただくこと,ただし,わかりやすく書いていただくようお願いしたつもりである.その意味では本書は看護職だけでなく,広くコメディカルの方々に読んでもらえる書である.

執筆者にはもうひとつ暗にお願いしたことがある.それは科学性,すなわちEBMの視点である.従来,リハビリテーションには民間療法的なものが多く含まれてきたが,本書ではエビデンスのない療法の記述は避けてもらった.なお,リハビリテーションというと治療的側面を思い浮かべるかもしれないが,看護学がそうであるように,リハビリテーションでも診断的側面,つまり評価が基本となる.目次をみてもらえばわかるように,評価についても多くの頁を割いた.振り返ってみるとそれが本書の特長となったように思える.

リハビリテーションは本邦ではドイツ医学に立脚した整形外科の後療法として発展した歴史がある.そのためか,わが国ではリハビリテーションと聞くと牽引治療や温熱機器を用いた「痛みの治療」を思い浮かべることも多いようである.一方,脳卒中や心筋梗塞など内科系疾患のリハビリテーションは米国から輸入され発展した.理学療法士,作業療法士,言語聴覚士といった専門職が医療に組み込まれた背景も米国医療の潮流である.そしてリハビリテーションは後療法ではなく,むしろプライマリーケアに位置づけられるようになった.本書はそういった背景で構成し編集したものである.

普及版として装いを変えたこの『わかりやすいリハビリテーション』が,教育およびチーム医療の場で,さらに広く活用されていくことを期待している.


2013年9月

杏林大学医学部リハビリテーション医学 岡島  康友

目次

第1章 リハビリテーション概論

リハビリテーション医学とは

リハビリテーション関連職種

障害の構造

リハビリテーションと看護

第2章 リハビリテーションのための基礎知識

神経系と筋骨格系のマクロ解剖学

運動の神経解剖学的側面

運動の神経生理学的側面

運動の代謝生理学的側面

第3章 機能障害の評価

運動障害と歩行

関節可動域

体性感覚障害と疼痛

言語障害

失認と失行

意識障害

知能と記憶

意欲・発動性の障害と情動障害

心理的問題

摂食と嚥下

呼吸と循環

排尿と排便

成長と発達

第4章 日常生活動作(ADL)

ADLの概念

ADLの評価バッテリー

ADL予後診断

ADL介助の実際

第5章 リハビリテーション治療法

物理療法

運動療法

 基礎訓練

 特殊訓練

 基本動作訓練

作業療法

 概説

 作業療法の実際

義肢と補装具

言語療法

摂食・嚥下訓練

リハビリテーション工学的アプローチ

ケースマネジメント

在宅リハビリテーション

第6章 主な疾患のリハビリテーション

脳血管障害(脳卒中)

頭部外傷

脊髄損傷

二分脊椎

脳性麻痺

神経筋変性疾患

末梢神経障害

四肢切断

関節リウマチと膠原病

整形外科的疾患

スポーツ障害・外傷

慢性疼痛

虚血性心疾患

呼吸器疾患

末梢循環障害と褥瘡

熱傷

悪性疾患

生活習慣病の運動療法

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書籍情報

  • ISBN:9784521737683
  • ページ数:569頁
  • 書籍発行日:2013年10月
  • 電子版発売日:2022年5月11日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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