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わかる!できる!骨粗鬆症リエゾンサービス 改訂版 —骨粗鬆症マネージャー 実践ガイドブック—

  • ページ数 : 200頁
  • 書籍発行日 : 2022年2月
  • 電子版発売日 : 2022年7月1日
3,960
(税込)
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商品情報

内容

骨粗鬆症マネージャーレクチャーコース・認定試験に対応した 唯一の日本骨粗鬆症学会公式参考テキスト

「骨粗鬆症マネージャーを目指す医療従事者必読!!
日常診療で遭遇するような弁膜症30症例を提示し,ガイドラインに沿った治療・管理の考え方をコンパクトに記載!
ガイドラインを理解するための副読本として最適です!
OLSに関する最新の知識と実践方法を網羅しました。骨粗鬆症や骨折の予防・治療の支援にお役立てください。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文


骨粗鬆症リエゾンサービスとは,現在,世界の多くの国々で実践されている骨粗鬆症診療に関わる多職種による骨折予防のための支援活動のことで,この活動の調整役(コーディネーター)が骨粗鬆症マネージャーである。リエゾンサービスとは「連携した支援」という意味で,骨粗鬆症の領域で世界共通に使用されている用語である。

骨粗鬆症は予防と治療が可能だが,加齢とともに有病率が高まるため,高齢者人口が増加すると患者数は増加する。また,高齢者になるほど骨折による日常生活動作の障害が強く,自立した生活を送ることが困難となり,介護が必要となる。最近の疫学データでは,欧米の国々では骨粗鬆症による骨折の代表といえる大腿骨近位部骨折の発生数が少なくなってきたことが示されている。この理由は色々考えられるが,骨粗鬆症の知識と予防および治療の普及によるところが大きいと考える。わが国においても,1995年から2015年までの20年間に,大腿骨近位部骨折の年齢別の発生率は,60 ~ 70歳代では男女とも明らかに低下してきた。しかし,80~ 90歳代の男女では増加しており,これが大きな問題である。

骨粗鬆症では一度骨折を生じると,次々に骨折を生じるようになる。骨折を起こして入院した患者さんを対象にした「リエゾンサービス」の活動を最初に始めたイギリスやオーストラリアでは,実際にこの活動により次の骨折の発生が低下することが報告されている。

このような状況の中で日本骨粗鬆症学会は,骨折して入院された方々だけでなく,地域,診療所,病院など様々な場面において,骨粗鬆症およびその予備軍である方々を対象とした「骨粗鬆症リエゾンサービス」を行うことが骨折リスク低下に不可欠な活動として位置付け,2012年に多職種を対象としたレクチャーコースを開始し,2014年から「骨粗鬆症マネージャー」の資格認定を始めた。

本書は,「骨粗鬆症リエゾンサービス」の趣旨,内容,役割を解説する目的で2013年の10月に発刊され,今回,改訂版を上梓した。当初は支援活動の内容について必ずしも明確でないところもあったが,この3年間の現場における経験を踏まえ,リエゾンサービスの内容がより具体的になってきた。本書が,骨粗鬆症の骨折予防の支援活動に興味を持つ,多くの皆さんのお役に立つことを願っている。


2016年9月

医療法人財団青葉会 青葉病院顧問/
日本骨粗鬆症学会骨粗鬆症リエゾンサービス委員会 委員長
中村 利孝

目次

Ⅰ 導入編

OLSとは何?

1)なぜOLSが必要なのか? (萩野 浩)

1 骨粗鬆症の診断・治療は不十分

2 骨折は重篤な疾患である

3 骨粗鬆症治療率が低い

4 脆弱性骨折例では骨折リスクが高い

5 2次骨折予防の実態と課題

6 おわりに

2)OLSは,どんなことを担う? (萩野 浩)

1 リエゾンサービスとは?

2 OLSの目的と役割

3 OLSのこれまでの取り組み

4 OLSは誰が担う?

5 おわりに

Ⅱ 知識編

1.骨粗鬆症を識る

1)定義,疫学,疾患概念 (萩野 浩)

1 定義と疾患概念

2 病態

3 分類~臨床像~有病率

4 脆弱性骨折とは?

5 脆弱性骨折の発生頻度

2)診断 (細井 孝之)

1 骨粗鬆症診断の2つの柱

2 鑑別診断の実際

3 骨密度測定値の診断基準

4 X線写真はなぜ必要か

5 診断基準と骨折リスクの関連は

6 骨代謝マーカーとその意義

7 OLSの中での骨粗鬆症リスク評価とは

3)診断のコツ―骨粗鬆症を考えるべき人:こういう人は注意―(鈴木 敦詞)

1 骨粗鬆症は疑って初めて診断ができる疾患である

2 医療面接のコツ

3 骨粗鬆症の診察のコツ

4 続発性骨粗鬆症の原因

5 薬物と骨粗鬆症の関係

4)治療 (細井 孝之)

1 骨粗鬆症治療全体像

2 栄養指導・運動指導の基本

3 薬物治療の開始基準

4 骨折発症時の対応

2.OLSを知る

1)OLSに求められる役割(総論) (田中 郁子)

1 わが国の骨粗鬆症性骨折率の低下を目指して

2 骨粗鬆症の疾患としての啓発

3 治療継続率の向上

4 情報収集,情報発信,分析,計画立案,実行,評価

2)地域医療現場(地域・社会)での活動 (中藤 真一)

1 地域・社会でなぜOLSが必要か

2 地域・社会の中での「骨粗鬆症マネージャー」の役割

3)診療所(クリニック)での活動 (鶴上 浩)

1 診療所における骨粗鬆症マネージャーの役割

2 骨粗鬆症治療率の向上のために

3 治療継続率の向上

4 治療の連携

4)病院での活動 (池田 聡)

1 病院でのOLS

2 OLSの対象となる入院患者について

3 骨折患者に対するOLS

4 骨折リスクの高い患者さんや高齢者に対するOLS

 5当院(健愛記念病院)でのOLS

6 まとめ

Ⅲ 応用編

1.骨粗鬆症と骨折予防のための運動療法 (石橋 英明)

1 はじめに

2 運動が骨に与える影響

3 運動の骨密度への効果

4 運動の骨折予防効果

5 運動の種類

6 運動の原則

7 骨によい運動の種類

8 運動の注意

9 おわりに

2.骨粗鬆症と栄養・ライフスタイル (鈴木 敦詞)

1 適正カロリーとたんぱく質の摂取

2 カルシウム摂取

3 ビタミンD

4 ビタミンK

5 ビタミンB群とビタミンC

6 喫煙・飲酒・カフェイン摂取

3.転倒予防 (石橋 英明)

1 はじめに

2 転倒の危険因子

3 転倒リスクの評価:転倒スコア

4 転倒を予防するために何をするとよいか?

5 運動による転倒予防効果

6 ビタミンDと転倒予防

7 ロコモティブシンドロームと転倒予防

8 病院/ 施設における転倒予防

4.薬物治療 (細井 孝之)

1 骨粗鬆症治療薬の効果と有効性の評価について

2 骨粗鬆症治療薬の特徴

3 骨粗鬆症の薬物治療はいつまで続けるか

4 骨粗鬆症治療薬の副作用とその対策

5 おわりに

5.手術療法 (池田 聡)

1 「椎体骨折」に対する手術

2 「大腿骨近位部骨折」の分類

3 「大腿骨頸部骨折」の手術療法

4 「大腿骨転子部骨折」の手術療法

6.手術後のリハビリテーション,連携パス (日髙 滋紀)

1 リハビリテーションとは

2 骨折手術後の後療法,リハビリテーション

3 クリティカルパスとは

4 大腿骨近位部骨折地域連携パス

Ⅳ 実践編

1.二次骨折予防のためのOLSチームワークの実際(山本 智章)

1 はじめに

2 二次骨折予防サポートチームの設立

3 整形外科医の役割

4 OLSのための共有ツールの作成

5 骨粗鬆症マネージャー(看護師)

6 OLS―薬剤師の立場から

7 OLS―管理栄養士の立場から

8 OLS―理学療法士の立場から

9 OLS―作業療法士の立場から

10 維持期における役割と連携システム

11 今後のOLSの方向性

2.事例紹介~骨折リエゾンとしてのOLS ~

1)看護師の役割 (豊永 淳子)

2)理学療法士の役割 (加藤木 丈英)

3)管理栄養士の役割 ~ OLSにおいて管理栄養士に求められること~(上西 一弘)

4)薬剤師の役割 (長谷 奈那子)

3.骨密度測定の実際 (萩野 浩)

Columnリエゾンとしての看護師の役割(Kerry Cooper〔訳:萩野 浩〕)

付録

1.骨代謝マーカー 一覧表

2.骨粗鬆症治療薬 一覧表

3.主な製剤写真一覧

文献

索引

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書籍情報

  • ISBN:9784897754154
  • ページ数:200頁
  • 書籍発行日:2022年2月
  • 電子版発売日:2022年7月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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