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- J. of CLINICAL REHABILITATION32巻11号 呼吸サルコペニアとリハビリテーション医療 :操作的定義,診断,アウトカム,将来展望
商品情報
内容
●本特集では、呼吸サルコペニアに関する背景や定義、評価方法、予防・治療法、疾患との関連、将来展望について各分野のスペシャリストが解説.呼吸筋の評価や全身サルコペニアとの関係性にも焦点が当てられ,さらに治療と予防の観点からも示唆が与えられている.
●高齢化が進み呼吸サルコペニアがますます重要な健康課題になると予測されるなか,本特集で正確な理解を得て,リハビリテーションの現場で高品質な医療の提供に繋がることを期待する一冊.
序文
特集にあたって
近年,高齢化が進み,呼吸器疾患をはじめとする慢性疾患を複数合併した患者数が増加している.これらの疾患には,呼吸筋量の低下が関与している可能性があり,その低下は呼吸機能の低下を惹起し慢性呼吸不全や呼吸不全を引き起こす要因となっている.こうした状況下で,呼吸サルコペニアという新たな概念が提唱され,注目を集めている.
呼吸サルコペニア(respiratory sarcopenia)とは,呼吸筋力低下と呼吸筋量減少が示唆される病態と定義される.呼吸筋機能は生命維持に不可欠であるが,その評価は呼吸機能の定期的な評価に含まれておらず,臨床現場で適切に評価されていない.この現状に対して,呼吸サルコペニアに関する基礎的な知識,診断・評価法,メカニズム,各呼吸器疾患への関与等について,現時点での統一見解をまとめたポジションペーパーが2023 年初めにわが国の4 学会合同チームより提唱された.
本特集では,呼吸サルコペニアの背景や定義,評価方法,予防・治療法,疾患との関連,そして将来展望について,ポジションペーパーの執筆者でもある各分野の第一人者に分担執筆を依頼した.呼吸筋の評価や,加齢に伴う全身サルコペニアとの関係性にも触れ,リハビリテーション医療において重要なポイントを解説していただいた.疾患別に呼吸サルコペニアがどのように現れるかについても詳しく紹介されており,治療や予防の観点からのアプローチについても重要な示唆を与えてくれることと思う.
今後,高齢化が進む中で呼吸サルコペニアが重要な課題となることが予想される.本特集を通じて,医療者の方々が呼吸サルコペニアについて正しく理解し,リハビリテーションの現場においてより良質な医療を提供できるようになることを期待している.
(編集委員会 企画担当:吉村芳弘)
目次
特集 呼吸サルコペニアとリハビリテーション医療:操作的定義,診断,アウトカム,将来展望
特集にあたって(吉村芳弘)
呼吸サルコペニア(Respiratory Sarcopenia)の背景と目的(佐藤 晋)
呼吸筋の評価(玉木 彰)
加齢と全身サルコペニア・呼吸サルコペニア(吉村芳弘)
呼吸サルコペニアの定義・診断・アウトカム(宮崎慎二郎)
疾患と呼吸サルコペニア(桂 秀樹)
呼吸サルコペニアの予防・治療・将来展望(若林秀隆)
TOPICS 再生リハビリテーションの現状と課題
(伊藤明良)
連載
巻頭カラー デザインが拓くリハビリテーションの未来
6.ウェアラブルロボット(歩行学習支援ロボット オルソボット(R))(大畑光司)
ニューカマー リハ科専門医(蟹江健介)
リハビリテーション診療におけるEvidence-Based Practice
6.診断・検査のEvidence-Based Practice(猫本秀貴 南郷栄秀)
知っておきたい神経科学のキィワード
20.皮質内抑制と皮質間抑制(角田 亘)
認知症の基礎知識とリハビリテーション
4.行動心理症状(BPSD)とリハビリテーション(橋本 学)
リハビリテーション医療における安全管理の一工夫
II.回復期リハビリテーション病院における安全管理:2.回復期リハビリテーション病院における窒息対策:介助者の教育,見守り体制,窒息時の救急対応(滝口智子 永田智子)
リハビリテーション医学・医療の歴史秘話“あの時なにが?”
10.日本パラスポーツ学会(陶山哲夫 田島文博・他)
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書籍情報
- ISBN:9784006203211
- ページ数:100頁
- 書籍発行日:2023年10月
- 電子版発売日:2023年9月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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