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臨床画像 2023年2月号 特集1:遺伝性腫瘍−放射線科医が担う新たな使命−/特集2:photon counting detector CTはCT診断をどのように変えるか

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2023年1月
  • 電子版発売日 : 2023年1月20日
¥2,750(税込)
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商品情報

内容

特集1:遺伝性腫瘍−放射線科医が担う新たな使命−  企画・編集:五味達哉,五味直哉
 序説
 遺伝性腫瘍の基礎
 Li–Fraumeni症候群のサーベイランス
ほか
※都合により,紙版の誌面と異なり割愛される箇所があることがございます(184〜191ページ、214〜224ページ、225〜232ページは未収載となっております).

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序文

特集1 序説

遺伝性腫瘍として家族性大腸腺腫症,遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC),Lynch症候群,Li–Fraumeni症候群などの病名は思い浮かぶが,実際に遭遇する機会はまれで,その都度本で調べることで対処しているのが多くの放射線科医の実状であろうかと思われる。疾患の細かい知見は必ずしも要求されてこなかった。しかし最近特定の遺伝性腫瘍の原因となる遺伝子を調べる検査の一部が保険適用となり,また多遺伝子パネル検査の普及により状況が急激に変化してきている。遺伝子検査により見つかった未発症の遺伝子変異陽性例に対して画像診断によるサーベイランスが行われる場合は,その運用,読影に放射線診断医が積極的にかかわることが求められ,それが早期発見,早期治療,予後に直結する。遺伝性腫瘍にみられる遺伝子変異が偶発的に見つかる機会も増えており,重複癌の検索や予防的アプローチなどで放射線診断医が貢献できる場面も増えている。まさに放射線科医が担う新たな使命といえる。

本特集では遺伝性腫瘍の基礎の基礎から遺伝性腫瘍診療の意義,放射線科医の役割について新川裕美先生らに大変わかりやすく解説していただいた。Li–Fraumeni症候群のサーベイランスについて幅野愛理先生らに遺伝の専門家の立場からその重要性,サーベイランス実施による生存率改善について説明していただいた。前立腺癌の遺伝的リスクについて画像診断の関連を含めて長谷川 誠先生らに解説していただいた。横山幸太先生らには消化管の遺伝性疾患について貴重な症例を複数提示していただき実臨床に直結した知識を得ることができた。遺伝性膵腫瘍の画像診断について五味達哉らが解説した。遺伝性卵巣腫瘍について放射線科医が知っておくべきリスクとマネジメントについて田中優美子先生に解説していただいた。HBOCのサーベイランスについて五味直哉らが解説し,またHBOC以外の遺伝性乳癌については乳癌発症の浸透率が高いLi–Fraumeni症候群について菊池真理先生らに解説していただいた。増本智彦先生には脳腫瘍と遺伝子の関連について最新の2021年のWHO分類を基に解説していただいた。

本特集をとおして遺伝性腫瘍と放射線科医のかかわりの直近の将来像が少しでもイメージできれば幸いである。


五味達哉・五味直哉


特集2 序説

photon–counting detector CT(PCD CT)は,現在,画像診断において最もホットな話題である。日本で初めて,2022年6月に東海大学医学部附属病院にPCD CTが導入され,いよいよ日本でもPCD CTの臨床応用が始まった。その後,PCD CTは数施設に導入されており,今後もいくつかの施設で導入が検討されていると聞く。まさにPCD CT時代の幕開けである。

PCD CTが従来のCTと異なるのは,名前の由来どおりX線フォトンひとつひとつについてエネルギー計測を行う検出器が搭載されていることである。このような新しいX線検出器により,従来CTと比較して臨床のどのような面が改善されるのか,どのようなことが新たに実現されるのかについては,まだ放射線診断医に十分理解されているとは言い難い。また,PCD CTに関する論文などを読むと,photon–counting detectorのほかにも,energy–integrating detector,energy binなど,われわれが,今まで馴染みがなかったような技術用語が次々と登場することから,従来CTよりも理解が難しい印象があるのではないだろうか。

以上の点を踏まえ,PCD CTは従来のCTとハード的にどう違うのか,どのような画像が得られるのか,今後,どのような方向に開発が進むのか,などについて読者にわかりやすく示すことを意図して本特集を企画した。

最初の檜垣 徹先生らには,PCD CTのハードウェアなどが従来のエネルギー積分型検出器CT(EID CT)とどのように違うかについてシェーマを用いてわかりやすくご説明いただいた。次の近藤翔太先生らには,わが国におけるPCD CTの臨床応用が始まったばかりという状況を鑑みて,海外ではどのようなPCD CTの臨床応用が試みられているのかについて文献レビューをしていただいた。市川珠紀先生らには,東海大学に導入されたPCDCTでどのような画像が得られているのかを提示していただいたほか,臨床上あるいはデータ管理上の現時点でのPCD CTの問題点などを述べていただいた。最後の西島 輝先生らには,PCD CTに至るCTの歴史と現行技術をレビューしていただいた後,CTベンダーの立場からPCD CTの技術の概略,今後の開発の方向性について述べていただいた。

本特集の記事を通じて,PCD CTの今後の臨床応用について読者がアイディアを膨らませていただければと期待している。


粟井和夫

目次

特集1:遺伝性腫瘍−放射線科医が担う新たな使命−  企画・編集:五味達哉,五味直哉

序説  五味達哉,五味直哉

遺伝性腫瘍の基礎  新川裕美ほか

Li–Fraumeni症候群のサーベイランス  幅野愛理ほか

遺伝性前立腺腫瘍の画像診断  長谷川 誠ほか

消化管の遺伝性疾患の画像診断  横山幸太ほか

遺伝性膵腫瘍の画像診断  五味達哉ほか

遺伝性卵巣腫瘍の画像診断–HBOCを中心に–  田中優美子

HBOCと乳癌ハイリスク サーベイランス  五味直哉ほか

HBOC以外の遺伝性乳癌  菊池真理ほか

遺伝子診断が重視されるWHO2021脳腫瘍分類  増本智彦

特集2:photon counting detector CTはCT診断をどのように変えるか  企画・編集:粟井和夫

序説  粟井和夫

PCD CTの原理  檜垣 徹ほか

PCD CTの現時点での臨床応用の状況(文献レビュー)  近藤翔太ほか

PCD CTの初期臨床経験  市川珠紀ほか

PCD CTの今後の技術的方向性  西島 輝ほか

連載

・何としても読んでもらいたい あの論文,この論文

[第7回]

CTで患者を救う  高木英誠

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書籍情報

  • ISBN:9784008004302
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2023年1月
  • 電子版発売日:2023年1月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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