- m3.com 電子書籍
- 臨床画像 2023年4月号 特集1:意外と奥深いアーチファクト・偽病変の世界/特集2:MR bone imaging
商品情報
内容
序説
腹部単純CTにおけるアーチファクト
造影CTにおけるアーチファクト・偽病変
ほか
≫ 「臨床画像」最新号・バックナンバーはこちら
≫ 臨床画像(2023年度定期購読)受付中!
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
序文
特集1:序説
腹部領域は特有の呼吸変動や複雑な血流動態があり,腹部画像診断はアーチファクト・偽病変との戦いでもあるといえる。本特集では腹部画像診断において留意すべきモダリティごとのアーチファクト・偽病変に関する原因や病態とその対策について,各分野を代表する経験豊かな先生方にご執筆いただいた。
「腹部単純CTにおけるアーチファクト」では,神戸大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門の石川和希先生らに担当していただき,基本的なCTのアーチファクトについて,豊富な図説と実臨床症例を用いた大変わかりやすい解説をしていただいた。日常臨床で遭遇することの多いこれらのアーチファクトへの理解がより深まることと思う。
「造影CTにおけるアーチファクト・偽病変」では,金沢大学病院 放射線科の五十嵐紗耶先生らに担当していただき,さまざまな要因によって生じる肝の「偽病変」および「偽腫瘍」について,詳細な解剖学的背景と豊富な症例経験に裏打ちされた解説をしていただいた。一見説明が困難な画像所見について,単なる技術的なアーチファクトであると早計に判断するのではなく,所見の成り立ちの解剖学的機序について深く考察する重要性について示唆に富む内容となっている。
「上腹部MRIにおける体動アーチファクト低減技術」では,福岡大学病院 放射線医学教室の佐藤圭亮先生らに担当していただき,「ナビゲーター」技術を中心とした呼吸性アーチファクトの抑制技術について解説していただいた。詳細な技術的解説のみならず,実際の撮像シーケンスごとの具体的な対策についての言及がなされており,日常臨床において大いに役立つ内容と思う。
「造影MRI」では,山梨大学医学部 放射線医学講座の森阪裕之先生に担当していただき,肝画像診断におけるエポックメイキングとなった肝細胞特異性造影MRIを中心としたアーチファクト・偽病変について解説していただいた。日々の画像診断において悩むことの多いピットフォールについて豊富な症例提示があり,非常に実用性の高い内容となっている。
「DECTのアーチファクトやピットフォール−腹部画像診断を中心に−」では熊本大学大学院生命科学研究部 放射線診断学講座の中浦 猛先生に担当していただき,DECTで得られる「仮想単色X線画像」および「仮想非造影CT」におけるアーチファクトやピットフォールについて解説していただいた。今後のDECTの臨床応用・運用において非常に示唆に富む内容となっている。
「肝MR elastographyの基本とピットフォール」では浜松医科大学 放射線診断学講座の舟山 慧先生らに担当していただき,MREによる適切な肝硬度測定を行うために留意すべき点について解説していただいた。保険適用となり精度管理のための施設認証を申請する際には大いに参考としていただきたい。
「DLR(CT)」では広島大学大学院 先進理工系科学研究科の檜垣 徹先生らに担当していただき,画像診断における最新トピックの1つであるdeep learning reconstruction(DLR)のCTへの応用について解説していただいた。DLRの特徴が従来のCTアーチファクトと関連付けて図解されており,多重にフィルター化されたアーチファクトに対して今後われわれがどう対処していくべきか,非常に示唆に富む内容となっている。
「DLRを用いた腹部MRI診断において留意すべきアーチファクト・偽病変」では,信州大学医学部 画像医学教室の一戸記人先生らに担当していただき,主にMRI T2強調像におけるDLRの応用について解説していただいた。DLRはアーチファクト軽減に大きな貢献が期待されているが,同時に従来とは大きく異なる画像が生み出される可能性もあり留意が必要である。内部処理がブラックボックス化されてしまうDLRが日常臨床に浸透しつつある現代において,基本的なアーチファクト・偽病変の理解と地道な臨床経験の蓄積こそがAI時代の画像診断を生き抜く術なのだと感じている。
本特集が,読者の皆様の日々の臨床に役立つことがあれば幸いである。
山田 哲
特集2:序説
X線CTは,骨や石灰化を高吸収構造としてその内部構築や存在を正確に描出できることはMRIとの対比ですでにコンセンサスとなっている。またその高い空間分解能,短い検査時間,比較的低コストであること,さらにアクセスが容易であることから,骨の画像化に最適な検査手段とされて久しい。
一方で骨はプロトンの密度が低く,かつ非常に短いT2緩和時間を有する組織であるために,MRIでは低信号に描出されてその評価には困難があるとされてきた。
この骨にMRIでコントラストを付与するMR bone imaging(CT–like MRI)は,ここ数年来でようやく考案,開発された新しい技術であり,まだその認知度は高くない。しかしX線被ばくの問題が常につきまとうCTに対し,その懸念がなく,骨や周辺の軟部組織を画像化する技術として骨軟部や頭蓋をはじめとして,諸々の領域で有効利用されることが期待されつつある。
本特集はわが国で比較的早期からbone imagingに関与されてきた方々に技術的な面と実地臨床の両面から解説をお願いした。メーカーサイドからは株式会社フィリップス・ジャパンの濱野 裕先生と米山正己先生に撮像や再構成の技術の基礎的な部分を,GEヘルスケア・ジャパン株式会社の池田浩太郎先生には臨床応用の基本的内容を記述していただいた。臨床サイドでは,早くから本法を積極的に臨床に採用されている熊本中央病院 放射線科の片平和博先生に主に骨軟部での,また杏林大学医学部 放射線医学教室の五明美穂先生には頭部や血管壁での,臨床への応用について解説をお願いした。いずれもこのタイミングで多くの読者の方々にMR bone imagingを理解していただくうえでの基本的事項をわかりやすく述べていただいた内容となっている。
本特集がさらに多くの施設でMR bone imagingを実地臨床の場に有効活用していただく契機になれば幸いである。
土屋一洋
目次
特集1:意外と奥深いアーチファクト・偽病変の世界ー腹部領域を中心にー 企画・編集:企画・編集:山田 哲
序説 山田 哲
腹部単純CTにおけるアーチファクト 石川和希ほか
造影CTにおけるアーチファクト・偽病変 五十嵐紗耶ほか
上腹部MRIにおける体動アーチファクト低減技術 佐藤圭亮ほか
造影MRI 森阪裕之
DECTのアーチファクトやピットフォール−腹部画像診断を中心に− 中浦 猛
肝MR elastographyの基本とピットフォール 舟山 慧ほか
DLR(CT) 檜垣 徹ほか
DLRを用いた腹部MRI診断において留意すべきアーチファクト・偽病変 一戸記人ほか
特集2:MR bone imaging 企画・編集:土屋一洋
序説 土屋一洋
MR信号から考えるMR bone imagingの基礎とアプローチ 濱野 裕ほか
MR bone imaging−GRE法からZTE法まで− 池田浩太郎
整形外科領域のMR bone imaging 片平和博
頭部のMR bone imaging 五明美穂ほか
連載
・何としても読んでもらいたい あの論文,この論文
[第9回]
西暦2000年の放射線科 杉本英治
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:14.7MB以上(インストール時:31.9MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:58.7MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:14.7MB以上(インストール時:31.9MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:58.7MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784008004304
- ページ数:124頁
- 書籍発行日:2023年3月
- 電子版発売日:2023年3月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。