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レジデントノート増刊 Vol.25 No.8 救急、プライマリ・ケアでの神経診療がわかる、できる!~重要疾患を見抜く病歴聴取・神経診察を脳神経内科のエキスパートがやさしく教えます

  • ページ数 : 262頁
  • 書籍発行日 : 2023年7月
  • 電子版発売日 : 2023年7月13日
5,170
(税込)
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商品情報

内容

解剖から診察手技まで!一生役立つ神経診療のスキルを解説!

「脳神経内科は難しそう,苦手…」でも,日常診療や救急では神経症状を訴える患者さんにきっと出会います.一生役立つ病歴聴取・神経診察のスキルをやさしく解説.解剖から診察手技まで必要な知識が手に入る!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文


1. 神経症状で困っている患者さん達の力になろう

脳神経内科では急性期から慢性期まで多彩な疾患の診療を行うが,原因が何であれ患者さん達やそのご家族は神経症状に困っており,日常生活が障害されることに対して不安を感じられている.利用可能な手段を駆使して脳神経系を保護し,さまざまな思いを抱えて受診された患者さん達のQuality of life の向上をめざすことがわれわれの仕事の一つである.そして,適切な診療を行うためには,的確に診断をすることがやはり重要である.


2. 時代が変わっても病歴聴取,神経診察の重要性は変わらない

神経診断学の特徴として,病歴聴取と神経診察を通じて「どのような病態」が広範な脳神経系の「どの部位」に起こっているのかを推測する点があげられる.現代は画像診断全盛であり,また今後は臨床にAI の力を借りることも予想されるが,それでも人の手による病歴聴取や神経診察の価値は色褪せてはいない.画像のみでは確認できなかった情報が,神経診察により得られることは日常診療でしばしば経験される.


3. 神経診察は初学者でもくり返し行うことができる

プライバシーや痛みなどに配慮をする必要はあるものの,神経診察は年次や専門を問わず誰でも低侵襲でくり返し行うことができる.ときに患者さんを丁寧に診察した際に,思いも寄らず感謝をしていただけることがある.神経診察は単に「診断のための診察」という枠を超えてコミュニケーション手段にもなりうるし,診察を通じて同じ時間を共有すること自体が相手の不安を緩和するなど治療としての側面を持つ場合もある.

試行錯誤することで必要な知識や技術が身につくため,レジデントの先生方は積極的に脳神経系を評価し,ベッドサイドや診察室で患者さん達とコミュニケーションをとっていただきたい.独学でも臨床能力は向上していくのだが,指導医による適切な助言が加わることで上達のスピードは加速する.


4. 企画にあたって

本企画では,脳神経内科各分野のエキスパートの先生方に,レジデントの先生方に向けて神経診療の要点を執筆頂いた.第1章ではまず押さえるべき神経診断学や神経解剖学の基本事項を,第2,3章では外来診療や病棟業務において遭遇しうる様々な主訴・シチュエーションごとの病歴聴取と神経診察のポイントを,それぞれ分かりやすくかつ奥深く解説いただいている.臨床の最前線で活躍されている優秀な指導医陣がどのようなことを考え診療にとり組まれているのか,熱意と臨場感のつまった記事を楽しんでいただきたい.本企画が読者の先生方の明日からの診療のヒントとなり,ひいては日々の診療で出会う患者さん達の役に立つ機会が訪れれば幸いである.

最後に編集に関して多くの助言をいただいた広島大学脳神経内科の松原知康先生にこの場を借りて深謝申し上げる.


2023年6月

日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院 脳神経内科
安藤孝志

目次

序[安藤孝志]

・Color Atlas

・Web動画・音声のご案内

第1章 これだけは押さえよう! 神経診断学の基本

1.レジデントに伝えたい神経診断学[安藤哲朗]

2.動画でみる神経症候[安藤哲朗]

3.神経診察に役立つ神経解剖[本田真也,神田 隆]

第2章 レジデントに必要な症候ごとの病歴聴取・神経診察

1.めまい[城倉 健]

2.筋力低下[黒川勝己]

3.しびれ[鈴木正史,塩尻俊明]

4.歩行障害[饗場郁子,奥田 聡]

5.けいれん[山本大介]

6.ふるえ[坪井 崇]

7.頭痛[菊井祥二]

8.複視[福武敏夫]

9.失語症[赤池 瞬,大槻美佳]

第3章 状況ごとの診療のコツ,エキスパートが教えます!

1.急性期脳梗塞を的確に診断,治療する[乾 涼磨,豊田一則]

2.どう鑑別する? Parkinson病とParkinson症候群[齊藤勇二]

3.認知症の原因疾患を見極める[足立 正]

4.意識障害・てんかんに強くなる ~研修医からできるトリアージ[音成秀一郎]

5.髄膜炎の身体診察(神経診察)・病歴聴取 ~腰椎穿刺すべき症例を見逃さない[能勢裕久]

6.脳炎診療のエッセンス[原 誠,中嶋秀人]

7.食事はどうする? 嚥下障害の初期評価[國枝顕二郎,藤島一郎]

8.MS・NMOSD・ADEMを含めた自己免疫性中枢神経疾患を考えるタイミング[渡邉 緑,河内 泉]

9.ICUからコンサルトがきたら?呼吸筋麻痺と神経筋疾患[野寺裕之]

10.この症状って脊髄障害? ~脊髄疾患を見逃さないために[亀山 隆]

11.血液検査の測りどきと解釈[松原知康]

12.担がん患者の神経症状,どう対応する?[杉田陽一郎]

13.神経症状に潜む膠原病[下島恭弘]

14.器質性? それとも機能性?機能性神経障害を診断するポイント[下畑享良]

15.脳神経内科と睡眠医療[河合 真]

・索引

・執筆者一覧

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書籍情報

  • ISBN:9784758127028
  • ページ数:262頁
  • 書籍発行日:2023年7月
  • 電子版発売日:2023年7月13日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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