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- 改訂新版 補助循環マニュアル
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内容
序文
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近年、医療技術の進歩により、様々な機器が導入されています。補助循環の領域においても機械的補助循環(mechanical circulatory support:MCS)という言葉が使用され、多種多様な補助循環装置が臨床で使用できるようになりました。特に、COVID-19 の世界的なパンデミックにより本邦でもRespiratory ECMO が多くの施設で導入され、多くのエビデンスが示され治療戦略も大きく進歩しました。また、補助循環用ポンプカテーテル(Impella)が本邦で使用できるようになり、カテーテルによるMCS の主流はIABP からImpella に移行し、ECMO からVAD への治療戦略も大きく変わってきました。PCPS は、V-A ECMO やCardiac ECMO と呼ばれ、体外循環式心肺蘇生(ECPR)という言葉も生まれてきました。われわれ医療従事者は患者の救命のため、このような日進月歩の医療機器や循環器治療戦略に日々対応していく必要があります。
本書は埼玉医科大学国際医療センターME サービス部 関口 敦氏の編集で2010 年に刊行され、好評を得て2015 年に改訂が行われ、その後8 年が経過し今回2 度目の全面改訂を行うこととなりました。今回の改訂新版では、MCS の現状を鑑みてV-V ECMO や動静脈分離送血を行うハイブリッドECMO を追加し、Impella も追加しました。編集のコンセプトは初版同様、① MCS に関する基本知識を中心に、最新かつ実践的内容を網羅する、②関連領域の若手医師、臨床工学技士、看護師を対象にする、③実際に装置を見ていない、臨床経験のない読者にもわかりやすいように、図・写真を多用して視覚的理解を重視する、④機種の比較および使い分けがしやすいように、それぞれの特徴を整理すること、としました。また、すべての章で医師と臨床工学技士がそれぞれの立場で分担して、各章でその分野に造詣が深い先生方から玉稿を拝受し、臨床現場で働く医療従事者の皆さまにお届けすることができました。最新の補助循環に関する情報をアップデートして、最新のエビデンスに基づく治療に役立てていただければ幸甚に存じます。
末筆になりますが、大変多忙の中、医学監修をお引き受けいただき、ご執筆もくださった千葉大学大学院医学研究院心臓血管外科学教授 松宮護郎先生、最新の情報をご提供いただきました先生方、ならびにメディカ出版編集部の皆さまに厚くお礼申し上げます。
2023年9月
北里大学病院ME部技師長
東條 圭一
目次
第 1 章 総論
1 補助循環の適応病態
2 補助循環の種類と使い分け
第 2 章 IABP
1 原理、適応と禁忌
2 各社IABP装置およびバルーンの特徴
3 準備と装着の実際
4 合併症とその対策、離脱の実際
5 装置面の事故防止・安全対策、保守・点検
第 3 章 Impella
1 原理・病態生理
2 Impella装置とカテーテルの特徴
3 適応と禁忌
4 準備と装着の実際
5 合併症とその対策
6 離脱の実際
7 装置面の事故防止・安全対策、保守・点検
第 4 章 V-A ECMO
1 原理・病態生理
2 各社ECMO装置・遠心ポンプ、人工肺の特徴
3 適応と禁忌
4 準備と装着の実際
5 補助循環中の全身管理(合併症とその対策)
6 装置面の事故防止・安全対策
7 離脱の実際(離脱、ECPELLA・VADへの移行)
8 長期管理の実際
9 ECPR
第 5 章 V-V ECMO・ハイブリッドECMO
1 V-V ECMOの定義と原理・病態生理
2 呼吸ECMOの適応と禁忌
3 V-V ECMOの管理と離脱の実際
4 ハイブリッドECMOの分類と適応
5 ハイブリッドECMOの管理と離脱の実際
6 準備と装着の実際
7 長期管理の実際
第 6 章 植込型補助人工心臓(植込型VAD)
1 補助人工心臓(VAD)の分類と原理
2 各社植込型VAD装置の特徴
3 植込型補助人工心臓の適応
4 準備と装着の実際
5 術後管理の要点(合併症とその対策)
6 長期管理の実際
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書籍情報
- ISBN:9784840482202
- ページ数:288頁
- 書籍発行日:2023年11月
- 電子版発売日:2023年10月20日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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