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- いい顔生まれる;こどもまんなか小児看護技術
商品情報
内容
いままでにない「小児看護技術」「安全を守る」「苦痛を和らげる」「生活リズムを整える」「プレパレーションを行う」「セルフケア獲得を支援する」ための工夫が盛りだくさん!
看護技術の各手順で考えるポイントとして、5つの視点(安全、苦痛緩和、生活リズム、プレパレーション、セルフケア)を示しました。実践のエビデンスやこどもの権利を守る視点を意識することで、よりよい看護をこどもに届けることにつながります。
また各項目において、年齢や状況を設定した【コミュニケーションの例示】を掲載しています。看護師が、成長・発達しているこどもやその親と対話することで、反応をどのようにとらえ、次の実践につなげているかを学べます。
基礎知識として発達理論や家族理論、付録として予防接種や検査データの基準値などについても解説。 初めて小児看護技術を学ぶ学生、こどもとその家族の看護に携わる看護師、それらの看護を探求する大学院生や教員、その他こどもにかかわる多くの専門職の皆さまに送る、必携の1冊です。
序文
はしがき
こどもの権利条約が国連で採択された1989年,わたしたちは学生でした。こどもへのよりよい看護を探求する姿勢を後押してくれる原点はそこにあります。
恩師からこども中心の看護について学び,小児病棟での実習では,血圧測定の技術ひとつにおいても,こどもが一生懸命に表現している泣き声のトーンの変化,言葉で訴えていること,言葉にならない声,表情にあらわれる意思等を受け止めてしっかり聴くこと,対話すること,プレパレーションやディストラクション(当時は教科書に未掲載でした)をすることが,こどもの最善を実現するために必要な小児看護技術であることを学びました。看護師になり,現場で多くのこどもたちとかかわるなかで,小児看護技術の奥深さに改めて気づきました。こどもの気持ち,意見,意向,健康状態をしっかりと受け止める看護師のこども中心の思考と実践は,織りなすかたちで医療チームにあらわれ,こどもとその家族の健やかな生活と成長・発達の支援をめざすものです。わたしたち看護師が,こどもの最善の利益をまもる実践とは何か?という問いを大切にして,こどもに向き合うなかで,それを全身で教えてくれようとしているこどもたちとその家族には感謝しかありません。
本書では,こどもに最も善いことを考えて実践する看護師の暗黙知を含む実践知を,形式知としてあらわすことに取り組みました。成長・発達しているこどもをいつも中心に据え,こどもの最善の利益をまもるためのこどもの看護を実践することを「こどもまんなか小児看護技術」と命名しました。
本書の特徴は,こどもにとって善いアウトカムをもたらす「こどもまんなか小児看護技術」を,動画や写真であらわすのではなく,こどもにとっての最善のエビデンスに基づき,手順やポイントにこどもの看護の技を含む実践知を記していることです。こどもにとって必要な技術は何か? 妥当か? その技術が普及することでこどもの最善の利益がまもられるか?などの検討を重ねました。
「いい顔生まれる」のいい顔は,その子らしいいい顔,自信があらわれたいい顔,泣いていてもいい顔,昨日とはまた違ういい顔など,一人ひとりの「こどもまんなか小児看護技術」のアウトカムとしての意味を含んでいます。本書の活用時には,こどものいい顔はもちろんのこと,家族のいい顔,看護師のいい顔,さまざまないい顔が生まれてくることを実感していただけると幸いです。
プレパレーションの知が発展して教科書に掲載されてきたように,こども中心の看護の実践知は,実践・教育・研究をとおして蓄積され,発展していきます。よりよい看護のためには,こどもへの倫理的な実践と併せて研究も必要です1)。本書が,こどもの権利をまもり,こどもとその家族のいい顔が生まれる「こどもまんなか小児看護技術」として活用されるとともに,新しい実践知の創造につながる気づきや発展をもたらすものであることを願っています。初めて小児看護技術を学ぶ学生,こどもとその家族の看護に携わる看護師,そして,こどもとその家族の看護を探求する大学院生や教員,多くの専門職の皆さまにも,ぜひ手に取っていただきたいと思います。
最後に,ご執筆をいただきましたこどもの看護を専門にしている看護師の皆さま,へるす出版編集部の秦宗平氏,森村新一氏に感謝を申し上げます。
〈文献〉1) 日本小児看護学会:子どもを対象とする看護研究に関する倫理指針,2015.
https://jschn.or.jp/files/201510_child_kenkyu_rinri.pdf
2024年6月吉日
染谷奈々子 平田 美佳
目次
第Ⅰ章 こどもの看護の基礎知識
1 こどもの形態的・機能的発達
2 認知・言語(コミュニケーション)の発達
3 心理社会的発達,母子関係・母子相互作用
4 こどもと家族
第Ⅱ章 こどもの看護の実践において大切にする視点
成長・発達するこども・家族の存在
重要5項目
1 安全を守る
2 苦痛を和らげる
3 生活リズムを整える
4 プレパレーション
5 こどものセルフケア能力・親のケア能力の獲得を支援する
第Ⅲ章 療養・生活の支援
1 痛みのアセスメント
2 感染対策の基本
3 バイタルサイン測定
4 身体測定
5 食事援助
6 清潔ケア,衣服・おむつの交換
7 冷罨法,温罨法
第Ⅳ章 検査・処置
1 モニタリング
2 採 血
3 採 尿
4 鼻腔・鼻咽頭ぬぐい液検査
5 吸 引
6 吸入,酸素療法
7 与 薬
8 輸 液
9 経管栄養
10 導尿・膀胱留置カテーテル
11 浣 腸
12 腰椎穿刺
13 骨髄穿刺
14 画像検査
15 ドレーン管理
第Ⅴ章 救命処置
1 一次救命処置
2 二次救命処置
第Ⅵ章 付録
1 感染症に関するガイド
2 予防接種
3 DENVERⅡ(デンバー式発達判定法)
4 検査データの基準値
5 略語集
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書籍情報
- ISBN:9784867190944
- ページ数:276頁
- 書籍発行日:2024年7月
- 電子版発売日:2024年8月2日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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