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- 臨床実践!虎の巻 呼吸ケア・リハビリテーションmini
商品情報
内容
序文
呼吸リハビリテーションは,慢性期のみならず,急性期の人工呼吸管理下の重症急性呼吸障害患者,あるいは人工呼吸器から離脱困難な長期人工呼吸患者などとその適応が拡大されてきている.診療報酬においては,2006年4月の改訂で「呼吸器リハビリテーション」が新設され,さらに,2010年4月の改定では,一般病棟において,医師,看護師,臨床工学技士,理学療法士などからなるチームにより,人工呼吸器の離脱に向け,適切な呼吸器設定や口腔状態の管理等を総合的に行う場合の「呼吸ケアチーム加算」が新設された.このように近年,臨床における呼吸ケア・リハビリテーションの領域は充実してきており,今後もますます発展していくものと思われる.
このような情勢の中,手軽に携帯ができ,いつでも活用できる本書の発行はタイムリーであると考える.本書は,持ち運びに便利な大きさを保ちつつ,その内容は,広範囲にわたり慢性期はもちろん急性期の呼吸ケアも網羅し,ポイントを簡潔にまとめている.呼吸ケア・リハビリテーションの実践に直接に役立つ知識と技術を,基本的なことから応用レベルまで,平易に解説している.初心者であっても理解できるよう入門書としての性格も兼ね備え,さらに臨床に直接結びつけられる工夫もしている.日々の臨床においても,ちょっとした時間をみつけて紐解き,問題解決していただきたい.
本書が,臨床の場で大いに活用され,呼吸ケア・リハビリテーションに携わるスタッフの必携の一冊となり,多くの呼吸器疾患患者の治療に少しで役立てば,編者らの望外の幸せである.
2010年 4月
塩谷 隆信
高橋 仁美
目次
1.患者教育のための準備
─患者教育の考え方や手法を確認するときに見る
1 患者教育の位置づけ 〈塩谷隆信〉
2 患者教育の介入とプロセス 〈塩谷隆信〉
3 包括的呼吸リハビリテーションの構築 〈佐野正明〉
4 専門職医療チームの構成 〈塩谷隆信〉
5 呼吸教室の運営 〈塩谷隆信〉
6 コミュニケーションのとり方 〈塩谷隆信〉
7 接遇テクニック 〈塩谷隆信〉
8 セルフマネージメント(自己管理) 〈塩谷隆信〉
9 終末期医療と倫理的問題 〈塩谷隆信〉
2.呼吸リハビリテーションのエビデンス
─リハビリ・プログラム作成時に見る〈佐竹將宏〉
1 GOLD2008におけるリハビリテーションのエビデンス
2 ACCP/AACVPR(米国胸部医師学会/米国呼吸循環リハビリテーション協会)のエビデンス
3 呼吸リハビリテーションの効果
4 生命予後と死亡率
5 呼吸リハビリテーションのプログラム
6 運動療法
7 栄養療法
8 酸素療法
9 患者教育
3.患者教育の実践
─患者に解説するときに見る
1 呼吸のしくみ 〈泉雅彦〉
2 呼吸不全の定義 〈泉雅彦〉
3 疾患の知識 〈泉雅彦〉
4 肺年齢 〈泉雅彦〉
5 呼吸困難のメカニズム 〈泉雅彦〉
6 禁煙指導 〈本間光信〉
7 自己管理 〈本間光信〉
8 運動の重要性 〈本間光信〉
9 急性増悪の予防 〈本間光信〉
10 ワクチン接種 〈本間光信〉
11 心理的支援 〈本間光信〉
4.アセスメントと評価
─評価内容や手順を確認するときに見る〈佐藤一洋〉
1 フィジカル・アセスメント
2 胸部X線写真とCT
3 心電図
4 血液ガス分析の評価
5 呼吸機能検査
6 呼吸困難の評価法
7 経皮的酸素飽和度
8 呼吸筋機能検査
9分間歩行試験(6MWT: six-minute walk test)
10 シャトル・ウォーキング試験(SWT: shuttle walking test)
11 ADL
12 不安,抑うつ
13 QOLの評価
5.急性期の呼吸ケア
─急性期の呼吸管理をするときに見る〈松田直之〉
1 ICUにおける呼吸管理
2 NICUにおける呼吸管理
3 早期離床の考え方
4 廃用症候群の病態と予防
5 術後肺合併症とその予防
6 人工呼吸器管理
7 気管切開チューブの管理
8 ウイーニング
9 ポジショニング
10 腹臥位管理
11 排痰法
12 咳介助
13 気道内喀痰吸引
14 急性増悪への対応
15 呼吸理学療法におけるリスク管理
6.呼吸理学療法(運動療法とコンディショニング)
─患者を動かすときに見る〈高橋仁美〉
1 運動療法の適応と禁忌
2 運動療法の効果
3 運動強度の設定
4 運動療法の中止基準
5 FITT
6 METsと身体活動
7 全身持久力
8 筋力強化
9 ストレッチ
10 呼吸筋トレーニング
11 コンディショニング
12 リラクセーション
13 呼吸介助法
14 口すぼめ呼吸
15 横隔膜呼吸
16 呼吸理学療法に用いる関連器具
7.日常生活の工夫とトレーニング
─日常生活指導を行うときに見る〈島千敬〉
1 療養生活のポイント
2 息切れへの対処
3 パニックコントロール
4 息切れを起こしやすい動作
5 息切れを軽くする動作の工夫
6 環境整備と自助具の使用
7 ADLトレーニングの実際
8 作業療法の役割
8.薬物療法
─吸入療法や薬物療法を行うときに見る〈佐野正明〉
1 急性期における鎮痛薬・鎮静薬による呼吸管理
2 包括的呼吸リハにおける薬物療法
3 吸入療法
4 吸入指導
5 服薬指導
6 よく使われる処方箋と副作用
ACOPD
B気管支喘息
C急性肺炎
D気管支拡張症
E肺結核
F肺癌
G間質性肺炎
H慢性呼吸不全
9.COPDの栄養・食事療法
─食事や栄養の説明をするときに見る〈菅原慶勇〉
1 栄養障害の問題点
2 栄養療法の適応
3 栄養評価
4 推奨される栄養評価項目
5 栄養療法実施計画
6 栄養指導の実際
7 栄養と運動の関係
8 食事指導
9 栄養補給療法
10 NSTの役割
10.酸素療法
─酸素療法を行うときに見る〈宮本顕二〉
1 酸素吸入の目的と方法
2 投与量と吸入酸素濃度
3 加湿の有無
4 在宅酸素療法の導入
5 在宅酸素療法の実際
6 運動療法中の酸素療法
7 飛行機内での酸素吸入
11.人工呼吸療法
─人工呼吸療法を行うときに見る〈石原英樹〉
1 人工呼吸の種類─IPPVかNPPVか
2 人工呼吸器のしくみ
3 人工呼吸モードの種類
4 人工呼吸器関連肺障害と人工呼吸器関連肺炎
5 NPPVの適応
6 NPPV機器(bilevel PAP)のしくみ
7 NPPVの導入の実際
8 運動療法とNPPV
9 人工呼吸器の設定
10 IPPV時の患者ケア
11 NPPV時の患者ケア
12 在宅人工呼吸療法の導入
13 在宅人工呼吸療法の実際
14 小児の人工呼吸
15 RSTの役割
12.呼吸リハビリテーションの実際
─呼吸リハを実践するときに見る
1 肺炎・無気肺などの急性発症した呼吸器疾患〈萩森康孝〉
2 ALI/ARDS 〈宮崎慎二郎〉
3 肺腫瘍などの呼吸器疾患の外科手術後 〈宮崎慎二郎〉
4 心臓外科術後 〈萩森康孝〉
5 食道癌による外科手術後 〈宮崎慎二郎〉
6 上腹部開腹術後 〈萩森康孝〉
7 急性期の脳血管疾患 〈宮崎慎二郎〉
8 嚥下障害 〈宮崎慎二郎〉
9 急性増悪時のCOPD 〈萩森康孝〉
10 安定期COPD 〈萩森康孝〉
11 重症COPD 〈萩森康孝〉
12 気管支喘息 〈萩森康孝〉
13 気管支拡張症 〈宮崎慎二郎〉
14 肺結核後遺症 〈宮崎慎二郎〉
15 間質性肺炎 〈宮崎慎二郎〉
16 筋萎縮性側索硬化症(ALS) 〈宮崎慎二郎〉
17 筋ジストロフィー 〈宮崎慎二郎〉
18 脳性麻痺 〈濱田麻紀子〉
19 脊髄損傷患者 〈萩森康孝〉
20 新生児 〈濱田麻紀子〉
13.訪問リハビリテーションと訪問看護
─訪問リハや訪問看護を実践するときに見る
1 訪問リハの役割 〈神谷之美〉
2 訪問リハの実際 〈神谷之美〉
3 訪問看護の役割 〈金子弘美〉
4 訪問看護の実際 〈金子弘美〉
5 在宅支援のポイント 〈金子弘美〉
6 緊急時の対応 〈金子弘美〉
14.介護・福祉サービス
─各種サービスを活用するときに見る〈鎌田直子,阿部留美子〉
1 身体障害者手帳(身体障害者福祉法)
2 介護保険
3 サービスの連携
15.各施設での運動療法プログラム
─運動療法の実際例を参考にするときに見る
1 入院患者対象
A市立秋田総合病院の場合 〈菅原慶勇〉
B公立陶生病院の場合 〈小川智也〉
2 外来患者対象
A市立秋田総合病院の場合 〈菅原慶勇〉
B公立陶生病院の場合〈渡邉文子〉
3 在宅患者対象(運動療法プログラム)
A症例1 〈金子弘美〉
B症例2 〈神谷之美〉
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書籍情報
- ISBN:9784498076440
- ページ数:218頁
- 電子版発売日:2011年6月1日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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