- m3.com 電子書籍
- 整形外科手術イラストレイテッド 頚椎・胸椎の手術[動画付き]
商品情報
内容
頚椎・胸椎に対する除圧再建手術を,頭蓋頚椎移行部・上位頚椎,中下位頚椎,胸椎の3つの部位に分けて取り上げた。環軸椎後方固定術,頚椎椎弓形成術,頚椎椎弓根スクリュー固定,胸椎前方除圧再建術などの手術手技を,実際の手術をイメージできるように多くのカラーイラストと簡潔な文章で分かりやすく解説。手術動画と合わせて,第一線の術者のスキルを習得できる1冊。
■関連書籍 整形外科臨床パサージュシリーズ
序文
《整形外科手術イラストレイテッド》シリーズ『頚椎・胸椎の手術』を一覧すると,以前の類書に比べて項目数が増加していることが明瞭である.このことは,ここ10〜20 年間で手術方法のバリエーションが増加したことを物語る.また各章を垣間見ると,頚椎のinstrumentation と頚椎・胸椎の骨切り(骨切除)方法の進歩が頚椎・胸椎の手術,とくに再建手術の内容に変化をもたらしたことは明白である.
脊椎手術の術式選択に病態の把握が重要であることは論を俟たないが,疾患による脊椎・脊柱の力学的環境の変化の理解もきわめて重要である.以前,Denis が胸腰椎移行部に限定して提唱した脊柱安定性に関するthree column theory が独り歩きし,頚椎や胸椎の安定性に適応して論じる人までが現れた.さすがに現在では,頚椎や胸椎の安定性をthree column theory で論じる人はいなくなったようである.頚椎にDenis のtheory はまったく不適当であり,three column とするなら前方と左右の椎間関節のthree column であり,胸椎(T1―T9)の安定性は前方と後方の安定要素と肋椎関節を含めた胸郭の三者で考えるべきである.
頚椎・胸椎へのアプローチには大別して前方と後方があり,脊椎instrumentation手術における固定アンカーは椎弓根スクリュー,各種のhook などさまざまである.脊椎脊髄外科に携わる人には,一方のアプローチや一種の固定アンカーに拘泥せず,選択のバリエーションを増やす努力を惜しまないことを望む.一方法にのみ長けると,自己に好都合の理屈を並べ,病態を無視した手術方法を選択する,という陥穽に嵌ってしまう.
本書の項目はあくまで現時点での至適選択である.これからの出現・消失により,10〜20 年後にいかなる変化が生じているかを楽しみとしたい.
2018年5月
専門編集 鐙 邦芳
札幌整形外科脊椎脊髄センター 院長・センター長
北海道大学名誉教授
目次
I 進入法
頚椎前方アプローチ
1 術前準備
2 手術体位
3 ランドマークと皮切
4 浅層を展開する
胸鎖乳突筋の前縁を進入するアプローチ
肩甲舌骨筋の外縁を進入するアプローチ
5 深層を展開する
6 閉創する
後頭骨頚椎後方アプローチ
1 手術体位
2 皮切
3 椎弓を展開する
4 環椎後弓周囲を展開する
5 閉創する
胸骨縦割による胸椎前方アプローチ
1 手術体位と皮切
2 胸骨を縦割する
3 上位胸椎を展開する
4 手術操作を行い,閉創する
costotransversectomyによる胸椎後方アプローチ
1 手術体位とマーキング
2 皮切
3 椎弓から横突起先端まで展開する
4 肋骨を切除する
5 胸膜外進入で椎体側面まで進入する
6 術野を展開する
7 椎体を展開する
8 創を閉鎖する
II 頭蓋頚椎移行部・上位頚椎除圧再建手術
頭蓋頚椎移行部前方除圧再建術:経口および下顎骨縦割法
1術前準備
2 手術体位と術野の準備
経口法:C1/C2固定の母床
3 下顎骨縦割を行う
4 後咽頭を切開し,展開する
5 腫瘍を摘出する
6 前方再建を行う
7 咽頭後壁を縫合,閉創する
後頭頚椎固定術
1 術前計画
2 手術体位とC-armの設置
3 体位の微調整
4 皮切
5 展開
6 C2椎弓根スクリューの刺入
7 C2椎弓スクリューの刺入
8 後頭骨プレートの設置
9 ロッドの設置
10 母床のdecorticationと自家腸骨移植
11 縫合
環軸椎後方固定術:Magerl法
1 術前準備
2 手術体位
3 皮切
4 術野を展開する
5 C1後弓下へ絹糸を留置する
6 スクリュー用ガイドワイヤーを設置する
7 スクリューを挿入する
8 骨移植を行う
9 閉創する
環軸椎後方固定術:Brooks法
1 手術体位と皮切
2 移植骨を採取する
3 術野を展開する
4 環椎後弓前方へワイヤーを挿入する
5 軸椎椎弓前面へワイヤーを挿入する
6 骨移植を行い,ワイヤーで締結する
環軸椎後方固定術:環椎外側塊スクリュー法
1 手術体位
2 皮切をおき,術野を展開する
3 環軸間膜を展開し,スクリュー刺入の準備を行う
4 スクリュー刺入を行う
軸椎椎弓根スクリュー
環椎外側塊スクリュー:後弓刺入法(Tan法)
環椎外側塊スクリュー:外側塊直接刺入法(Goel法)
5 整復操作とインプラント締結を行う
6 骨移植を行い,オーバーヘッドコネクターを締結する
7 閉創する
歯突起骨折骨接合術:前方スクリュー固定
1 手術体位
2 皮切
3 椎体前面を展開して,刺入点を決定する
4 ガイドワイヤーによるドリリングを行う
5 スクリューを刺入する
III 中下位頚椎除圧再建手術
脊髄・神経根除圧
片開き式脊柱管拡大術
1 手術体位
2 皮切
3 椎弓を展開する
4 開大側骨溝を作製する
5 頭尾側端を除圧する
6 黄色靱帯を切離する
7 蝶番側骨溝を作製する
8 椎弓固定用アンカースクリューを設置する
9 椎弓を開大する
10 閉創する
頚椎椎弓形成術:棘突起縦割法
1 手術体位と皮切
2 項靱帯右縁から進入する
3 頚半棘筋の確保と切離を行う
4 棘突起と椎弓を展開する
5 棘突起を縦割し,側溝を作製する
6 顕微鏡視下に棘突起の最終縦割を行う
8 側溝を掘削し,椎弓を開大する
9 スペーサーを設置する
10 術中エコーにより除圧を確認する
11 頚半棘筋を復原し,閉創する
頚椎椎弓形成術:傍脊柱筋温存棘突起縦割法(選択的椎弓切除術)
1 手術体位
2 皮切
3 棘突起先端までを展開する
4 棘突起を縦割する
5 椎弓を展開する
6 椎弓を切除する
7 椎弓内板と黄色靱帯を除去する
8 閉創する
頚椎椎間孔拡大術
1 手術体位
肉眼,顕微鏡の場合:
2 マーキングと皮切
3 術野を展開し,確保す
内視鏡の場合:
4 皮切
5 術野を展開し,確保する
6 椎弓,椎間関節,椎弓根を切除する
7 黄色靱帯を切除する
8 椎間板ヘルニアを摘出する
9 閉創する
頚椎再建手術
頚椎前方除圧固定:プレート使用による
1 手術体位
2 皮切
3 椎体前面に進入する
4 レベルを確認する
5 開創鉤を設置する
6 椎間板の郭清と椎体の切除を行う
7 顕微鏡視下に脊柱管の除圧を行う
8 移植骨の採骨と骨移植母床の作製を行う
9 ドレーンを留置し,縫合する
頚椎椎弓根スクリュー固定
1 血管評価と術前計測
2 手術体位と機器配置
3 皮切と展開
4 側面X線透視を行う
5 スクリューを設置する
6 インストゥルメンテーション
前方経由の頚椎椎弓根スクリュー固定
1 術前X線学的検査および手術計画
2 手術体位
3 皮切
4 椎体を切除して,ガイドワイヤー刺入点を決定する
5 ガイドワイヤーを刺入する
6 移植骨を挿入し,スクリュー固定する
7 閉創する
頚椎外側塊スクリュー固定
1 手術体位とマーキング
2 皮切と展開
3 刺入ポイントをマーキングする
4 椎間関節のdecortication
5 スクリューを刺入する
6 連結固定を行
7 洗浄,閉創する
頚椎椎間関節貫通スクリュー固定
1 後方から進入,頚椎後方を展開する
2 スクリュー刺入点を決定する
3 椎間関節面を確認する
4 下関節突起へドリルを刺入する
5 そのままドリルを上関節突起へ刺入する
6 スクリューの長さを決定し,タッピングする
7 スクリューを挿入する
IV 胸椎除圧再建手術
胸椎前方除圧再建術:開胸アプローチによる
1 麻酔
2 アプローチする側の決定
3 手術体位
4 切除する肋骨を決定する
5 肋骨頭を切除する
6 椎体を削壊し,椎間板を切除する
7 骨移植を行う
8 閉創する
胸椎前方除圧再建術:鏡視下手術による
1 手術体位と皮切
2 胸腔内のイメージ
3 ガイドピンを刺入する
4 胸膜を切開する
5 罹患椎体,椎間板の掻爬を行う
6 骨移植,固定材の設置を行う
7 閉創する
胸椎後方進入前方除圧と後方再建
1 手術体位
2 皮切と展開
3 胸椎後方部分の切除
椎間板ヘルニアの場合
胸椎症,胸椎OPLL の場合
4 椎体後方部分の切除
5 後方インストゥルメンテーションと椎間固定を行う
後方進入胸椎全切除と再建
1 手術体位
2 展開~肋骨を処置する
3 T-sawを椎間孔へ挿入する
4 椎弓根を切断,椎弓を切除する
5 椎体周囲の血管を剥離する
6 椎体周囲を剥離する
7 後方インストゥルメンテーションを行う
8 前柱を切断,腫瘍椎体を切除する
9 脊柱再建を行う
胸椎側弯症の矯正固定:hybrid法
1 手術体位
2 皮切
3 術野を展開する
4 近位アンカーとしてフックを設置する
5 遠位アンカーとして椎弓根スクリュー(PS)を設置する
6 椎弓下テープを設置する
7 矯正操作を行う
シングル胸椎カーブ(Lenke Type 1)の場合
ダブル胸椎カーブ(Lenke Type 2)の場合
8 骨移植
9 閉創する
胸椎側弯症の矯正固定:椎弓根スクリュー法
1 手術体位
2 手術高位のマーキング,皮切
3 傍脊柱筋を展開する
4 椎弓根スクリューを設置する
5 硬いカーブではPonte骨切り術を行う
6 ロッドの設置とロッドローテーションを行う
7 各椎間のdistractionとcompressionによるさらなる側弯矯正を行う
8 T字のバーにより全体のバランスを確認する
9 丁寧なdecorticationと骨移植を行う
10 閉創する
索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:551.3MB以上(インストール時:1.1GB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:2.2GB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:551.3MB以上(インストール時:1.1GB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:2.2GB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784521732565
- ページ数:248頁
- 書籍発行日:2018年5月
- 電子版発売日:2018年11月2日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。