研修医のための外科の周術期管理ズバリおまかせ!

  • ページ数 : 276頁
  • 書籍発行日 : 2015年6月
  • 電子版発売日 : 2016年4月15日
4,620
(税込)
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商品情報

内容

患者の治療段階を把握する力が身につき、「今」やるべきことが見えてくる!

周術期を4つのStepに分けて研修医が行うべき管理の基本を解説。
研修中によく出会う疾患を厳選して取り上げ、治療の流れを手とり足とり解説しているので、各疾患に特有のポイントが学べます。

序文

改訂の序

改訂の序2006 年に発刊された本書の初版(「入院から退院までの外科必修マニュアル」)は研修医諸君が効果的な外科研修を行えるように企画されましたが,その後の臨床研修制度の見直しと外科医療の進歩に鑑みて改訂が必要となりました.

2004 年にスタートした総合診療方式(スーパーローテート)の新しい臨床研修制度ではすべての初期研修医に外科研修が義務付けられていました.本書の初版は,研修医諸君が外科研修を効果的に進められるように執筆されました.

しかし,この臨床研修制度の導入は,より質の高い医師を効果的に養成するという点で効果がありましたが,その一方で,地域における医師不足問題を顕在化させました.その見直しのために,2010 年度より「研修プログラムの基準の弾力化」が行われました.現行の研修制度では,必修科目は内科,救急,地域医療の 3 つに絞られ,従前の研修制度で必修であった外科,小児科,産婦人科,精神科は選択必修科目となりました.さらに,初期研修 2 年目から専門の診療科での研修が可能となったのです.つまり,「将来的に外科医療に進みたいと考える研修医」は初期研修の段階から密度の高い外科研修を行える体制になりました.したがって,各研修施設では初期研修の段階から手術をはじめとする外科治療学の知識とスキルを修得できるような研修プログラムが組まれています.初期研修期間中に初執刀する「若き外科医」も増えることと思います.

一方,この 9 年間で外科治療学の進歩とともに新たな知見も増えました.わが国の外科手術やがん登録のデータの膨大な蓄積により,「診療ガイドラインによる診療の標準化」が進みました.技術面では拡大から縮小・低侵襲手術への潮流があり,コンピュータ技術による手術支援が進み,周術期管理におけるさまざまな工夫が生まれました.

今回の改訂では,より現状に即した形に内容の更新をはかりました.外科医をめざす初期研修医を対象として,周術期管理,術前診断と手術法の選択,手術の手順,手術のポイント,ハイリスク患者への対応と術後合併症予防などについてより専門的に解説し,外科研修が効果的に進められるよう配慮しました.具体的には,

1.全体の目次構成を見直すとともに,「第 2 章 主な疾患の治療の流れ(初版第 3 章)」に心臓・血管外科疾患,脳外科疾患を追加しました.

2.「第 2 章 主な疾患の治療の流れ(初版第 3 章)」の Step1 と Step2 の手術に関する記載を充実させました.

1,2 の改訂により初版から大きく内容が進化したことを受け,タイトルも「研修医のための外科の周術期管理ズバリおまかせ!」と一新いたしました.

研修医諸君! 初執刀を目指して頑張ってください!


2015年 5月

森田孝夫



目次


Color Atlas

第1章 主治医としてすべきこと

◆本章を読む前に

(1)周術期管理の4step

Step 1 入院してから手術前日までに行うべきこと

Step 2 手術当日・手術で研修医が注意すること

Step 3 手術直後から術後1日目までに行うべきこと

Step 4 手術後2〜3日目から退院までに行うべきこと

(2)その他に知っておくべきこと

1.周術期の疼痛管理

2.周術期の栄養管理

3.手術部位感染と対策

第2章 主な疾患の治療の流れ

(1)消化器系の疾患

1.上部消化管 食道癌

2.上部消化管 胃癌

3.下部消化管 大腸癌

4.下部消化管 イレウス(腸閉塞)

5.下部消化管 急性腹症(腹膜炎)

6.胆道系 胆石症

(2)胸部・血管の疾患

1.気胸

2.肺癌

3.大動脈解離・大動脈瘤

4.冠状動脈バイパス術

(3)整形外科的な疾患

1.骨折

2.関節疾患・変形性膝関節症

3.骨粗鬆症・大腿骨近位部骨折

4.脊椎脊髄疾患・腰椎椎間板ヘルニア

(4)脳外科的な疾患

1.慢性硬膜下血腫

2.クモ膜下出血

(クリッピング術)

(5)研修医が執刀する可能性がある疾患

1.急性虫垂炎

2.痔核

3.鼠径ヘルニア

第3章 基本知識とトラブルシューティング

1.外科系診療での輸液

2.胃管の挿入と管理

3.胸腔ドレーンの挿入と管理

4.創部とドレーン管理

5.切開・縫合

6.包帯法


付録 知っておくべき手術器具の名前


Column

・創の治癒状況を知る

・ドレーンはストレス?

・ギプス? ギブス?

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書籍情報

  • ISBN:9784758117739
  • ページ数:276頁
  • 書籍発行日:2015年6月
  • 電子版発売日:2016年4月15日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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