めまいを診る

  • ページ数 : 136頁
  • 書籍発行日 : 2017年4月
  • 電子版発売日 : 2017年12月8日
4,620
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商品情報

内容

「めまいを診る」ことに自信と充実感を!

主要疾患については勿論、誤診しやすい疾患なども取り上げ解説。更に診断・治療をより充実させるために他科や経験豊富な医師・施設との連携に関しても具体的に記述しています。

序文

めまいは本来、診療科横断的性格の強い症候であるが、典型的なめまいを中心として多くは前庭迷路を含む平衡保持機構の疾患に由来するため、めまい患者は耳鼻咽喉科を受診する機会が多い。最近、基幹病院の一部では耳鼻咽喉科でもsubspecialty に分化する傾向が見られ、めまい患者は神経耳科を専門とする医師を中心とするグループが担当することもある。一方、めまいの診療は問診から検査へと一定の手順に従って進める点では他の症候と同様であるが、いずれの診療科にあってもめまいが診療科横断的傾向の強い症候であることを軽くみて、要救急例は別としても、あらゆるめまい症例を自分一人で解決しようとすると、そこには不確実さと曖昧さが残ってしまう。良くないことではあるが、仮にそのような診療に慣れたとしても、残った「曖昧さ」が蓄積してめまい患者の対応は「不得手だ」あるいは「おっくうだ」と思う医師も少なくない。

本書ではまず、めまいの診療に積極的意欲を持つ方々ばかりでなく、それを不得意だと思われる方々にも基本的知識を要領よく身に付けていただくことで、大方のめまい患者を十分診療できることに納得していただき、その上で単なるマニュアル診療に満足することなく、「めまいを診る」ことに自信と充実感を得ていただくことを目標とした。

そこで本書の第Ⅰ編では、問診から検査を経て診断へと円滑に進むための知識と技術を、診療科横断的疾患の最初の関門である「めまいの中枢性(脳)、末梢性(内耳)疾患の鑑別」を含め、「診断に気を遣う部分」に注意を払い、記述した。次いで、めまい疾患への理解を深めるため第Ⅱ編では、各めまい疾患を幅広く取り上げ、とくに主要疾患については「概念、症状、診断、固有の治療」とともに、いくつか「誤診しやすい疾患」も別に取り上げて解説した。第Ⅰ編に未知または不明の疾患あるいは不明の症候群があれば、第Ⅱ編でその概要を読み取ってから第Ⅰ編に入ることも可能である。第Ⅲ編では、多数のめまい疾患に共通する部分が多い「安全かつ納得できる有効な治療、リハビリテーション」を、さらに診断、治療をより充実させるため「診療科相互の連携または神経耳科診療に多くの経験を持つ医師または施設との連携」を、具体的に述べることとした。

2017年3月

北原 糺

目次

推薦のことば

Ⅰ.自信を持ってめまい患者を診るために

1 めまい疾患の頻度とトリアージ

2 問診の実際と結果から疾患を推定する

1) めまい問診のポイント

2) めまいの症状、誘因、経過

3) 随伴症状

4) 病歴、服薬歴、飲酒、喫煙

5) 問診の実際

3 検査の実際と結果から疾患を推定する

1) 検査の基礎―身体の平衡保持機構

2) 全身検索 

3) 静的・動的体平衡検査(付)重心動揺検査

4) 眼振検査

5) 圧刺激検査(瘻孔症状検査)

6) 聴力検査

7) 温度刺激検査(付)visual suppression test

8) 画像検査

9) 前庭誘発筋電位検査VEMP

10) メニエール病推定検査

11) その他の神経耳科学的検査

12) めまい入院検査

Ⅱ.めまい疾患の理解を深めるために

1 内耳(末梢性)疾患

1) 良性発作性頭位めまい症

2) メニエール病(付) レルモワイエ症候群、遅発性内リンパ水腫、蝸牛型/前庭型メニエール病

3) 前庭神経炎

4) めまいを伴う突発性難聴(めまい突難)

5) 外リンパ瘻

6) 上半規管裂隙症候群

7) 前庭水管拡大症

8) 聴神経腫瘍

9) 神経血管圧迫症候群

10) Hunt 症候群

11) Cogan 症候群

2 脳(中枢性)疾患

1) 脳血管障害

2) 脳腫瘍

3) 神経変性疾患など

3 眼疾患

1) 眼球内浮遊物

2) 屈折異常

3) 融像障害

4) 先天性眼振

5) 健常人も羅患する視器由来のめまい・平衡失調

4 頸部疾患

1) 頸部脊椎症

 2) 椎骨動脈循環不全

5 心因性疾患

1) 不安神経症

2) 心気症

3) ヒステリー

4) うつ

6 全身疾患

1) 自律神経失調症

2) 循環器・血液疾患

3) 内分泌・代謝疾患

7 誤診しやすい疾患

1) メニエール病と良性発作性頭位めまい症

2) メニエール病と耳硬化症

3) 聴神経腫瘍とメニエール病

4) 良性発作性頭位めまい症 と小脳病変

5) 前庭神経炎後およびめまいを伴う突発性難聴後のめまい

Ⅲ.めまい治療戦略の立て方

1 一般的めまいの薬物治療

1) 急性期の治療

2) 間歇記の治療

3) 慢性期の治療

2 前庭代償とめまいリハビリテーション

1) 静的・動的前庭代償

2) 感覚強化リハビリテーション

3) 感覚代行リハビリテーション

3 原因不明または難治性めまい患者対策

1) 診療科横断的めまい患者対策

2) 治療困難なめまい患者対策

おわりに

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書籍情報

  • ISBN:9784765317146
  • ページ数:136頁
  • 書籍発行日:2017年4月
  • 電子版発売日:2017年12月8日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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