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- 脳血流量は語る −かくれた謎をひも解く−
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序文
はじめに
脳血流量は脳をささえています.安静時は必要な領域に必要な量だけ安定して脳血流量を供給します.脳卒中や認知症にさらされていればその病態は測定された脳血流量に浮かび上がります.同時に脳血流量は時々刻々の脳活動に応じて様々な領域の脳血流量が揺らぎます.あたかも脳がつぶやくように揺らぎます.脳血流量は安静時の需要に対応するコントロールレベルと時々刻々のつぶやきを時間的に空間的に精度よく映し出します.ただし,後者のつぶやきがなぜ正確に脳の時々刻々のはたらきを反映するのかそのメカニズムはまだ明確には分かっていません.
脳が働けばエネルギーを使うのだから必要な領域の脳血流量が増えるのは当然で,なぜいまさら不思議なのかと驚かれると思います.偉い脳科学者でも同じようにエネルギー供給のためだから当たり前と思い込んでいる研究者もいます.しかし,最新の研究では局所的に脳血流量が増えるのがそこのエネルギー消費に連動していないことが分かってきています.それにもかかわらず,なぜ,脳血流量がそれほど雄弁に時間的に空間的に精度よく脳のはたらきを「つぶやく」のか,本書ではその仕組みを探ります.
さらに,本書では今ではほぼブラックボックス化しているため,いまさら聞けない脳血流量測定法の原理を紐解きます.同時にケティ・シュミットから現在まで,先人が積み重ねてきたブレークスルーも振り返りたいと思います.
著者
目次
1 プロローグ
2 脳血流量の素顔
3 脳血流量の通り道:脳血管
4 脳血流量を測る:歴史
5 脳血流量を測る:理論
6 脳血流量を測る:方法
7 脳を守る脳血流量
8 脳を写す脳血流量
9 エピローグ
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書籍情報
- ISBN:9784498328402
- ページ数:0頁
- 書籍発行日:2020年7月
- 電子版発売日:2020年7月17日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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