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臨床薬学テキストシリーズ セルフメディケーション/一般用医薬品・漢方薬・保健機能食品

乾 賢一 (監修) / 望月 眞弓 (担当編集) / 渡辺 謹三 渡辺 賢治 (ゲスト編集) / 中山書店

  • ページ数 : 344頁
  • 書籍発行日 : 2021年9月
  • 電子版発売日 : 2021年9月22日
4,950
(税込)
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商品情報

内容

臨床現場の薬剤師には,薬理学的知識はもちろん,国民の健康維持・増進を支援するための幅広い知識が求められる.
本書では,[薬理・病態・薬物治療]の各論として,1)セルフメディケーション,2)一般用医薬品,3)漢方薬および4)保健機能食品について,薬学と医学の共著により,最新知見を盛り込んでわかりやすく解説. サイドノートでは難解な用語を解説し,関連知識を補足.

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序文

序文


本書は,臨床薬学テキストシリーズ(全10冊)の最終巻として『セルフメディケーション/一般用医薬品・漢方薬・保健機能食品』について解説したものである.薬学教育モデル・コアカリキュラムでは「E2 薬理・病態・薬物治療」のうち,「(9)要指導医薬品・一般用医薬品とセルフメディケーション」および「(10)医療の中の漢方薬」に該当する.

超高齢社会を迎え健康寿命の重要性が指摘されて久しい.厚生労働省からは「地域包括ケアシステム」が提案され,住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう,住まい・医療・介護・疾病予防・生活支援を一体化して提供することが目標とされた.地域包括ケアでは,右肩上がりに増加を続ける医療費をいかに抑えるかも重要な課題であり,地域における薬局の役割は,従来の調剤主体から,いまや健康管理と病気の早期発見への支援をも含めたものへと変化している.そのため「かかりつけ薬剤師・薬局」機能や,「健康サポート薬局」「地域連携薬局」などさまざまな薬局の形態が提案されている.いずれも地域包括ケアにおいて薬局がその機能を適切に発揮することを求めているものである.本書はまさにこのような,地域薬局の担い手となる薬剤師にとって今後ますます必要不可欠となる『セルフメディケーション/一般用医薬品・漢方薬・保健機能食品』について,最新知見を盛り込んで詳しく解説した.

第1~3章では,健康管理や病気への早期の対応を推進するために必要なセルフメディケーションの考え方と,そこで重要な役割を果たすいわゆるOTC薬(要指導医薬品・一般用医薬品)の選び方・使い方,販売時に必要となる基本的な知識を解説した.

続く第4章では漢方薬を取り上げた.漢方薬は医療用医薬品よりも一般用医薬品としての歴史が長く,処方数も医療用の148処方に対して一般用は294処方と多い.本書では一般に広く使用されている漢方処方に絞り,配合生薬によって系統的に分類して漢方処方の考え方を整理して解説するとともに,ICD-11の第26章「伝統医学」にも導入された「証」を重視する漢方の診断・診察法についても概説した.これを理解することは漢方薬の効能・効果を理解するうえで非常に役立つものであり,一般用漢方薬販売時の参考となる.さらに漢方医学を西洋医学と対比して,西洋医学の病気を漢方医学ではどのように捉えるのか,西洋医学の病気に対する西洋薬と漢方薬の上手な使い分け,副作用など漢方薬の注意点についても説明されている.

最後の第5章では保健機能食品を取り上げた.保健機能食品はあくまでも食品であり,病気の治療に用いるものではないが,地域における健康管理という観点から,地域薬局がそれに関わる意義があるものと思う.

本書は,これまでの薬学教育ではあまり重要視されてこなかった「一般用医薬品・漢方薬・保健機能食品」を丁寧に解説した他に類のない教科書として,地域の薬剤師をはじめ,これからの薬学教育に大いに役立てていただけることを期待している.


2021年8月

望月眞弓

目次

【第1章 総論】

1 健康管理とセルフメディケーション,養生法 下平秀夫

1 健康とは

2 生活者が自ら行う健康管理(適正な養生法とは)

3 セルフメディケーションとは

2 セルフメディケーション支援と薬剤師 下平秀夫

1 社会が求める地域薬局・薬剤師の役割

2 セルフメディケーションの支援と「健康サポート薬局」

3 改正薬機法と「地域連携薬局」

4 セルフメディケーションの支援と3つのトリアージ

5 国民医療費の増大とセルフメディケーションの推進

6 災害時医療とOTC薬

【第2章 OTC薬の販売制度と特徴】

1 OTC薬の販売制度 小田武秀

1 OTC薬販売制度の歴史と医薬品区分

2 要指導医薬品と一般用医薬品の区分

3 OTC薬の取り扱いと販売方法

4 OTC薬の製造販売業者,製造業者と販売業者

Mini Lecture 医薬部外品 小田武秀

2 OTC薬の特徴 青森 達

1)OTC薬と医療用医薬品

1 OTC薬と医療用医薬品の定義

2 OTC薬販売時の確認事項と情報提供

2)OTC薬の医薬品としての特徴

1 OTC薬の成分

2 OTC薬の剤形

3 OTC薬のパッケージ

3)OTC薬の添付文書記載事項

1 OTC薬の添付文書

2 OTC薬添付文書の記載事項

3 製品パッケージの記載

3 薬剤師が行うOTC薬の相談対応と販売 成井浩二

1)相談対応とOTC薬販売の手順

1 標準的なOTC薬の販売手順

2 相談対応に必要なコミュニケーション

2)相談対応時の情報収集

1 臨床判断に必要な確認事項

2 法律上必要な確認事項

3)相談対応時の臨床判断と服薬指導

1 臨床判断の方法

2 セルフケア情報の提供

3 OTC薬の選択

4 受診勧奨

4)OTC薬選択のポイント

1 処方箋調剤とOTC薬販売の相違点

2 相談対象者の生活の質の維持・向上が最優先

3 OTC薬は「需要者の選択により使用される」

4 選択肢を示す

5)OTC薬の情報提供

1 情報提供のための準備

2 情報提供事項

3 習慣を変えてもらう難しさ

6)販売後のフォローアップ

1 販売記録の作成 52 2 販売後のモニタリング

7)OTC薬の副作用

1 主作用と副作用

2 薬理学的副作用と免疫学的副作用

3 重篤な副作用

8)医薬品副作用被害救済制度,医薬品・医療機器等安全性情報報告制度

1 医薬品副作用被害救済制度

2 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度

【第3章 各薬効群のOTC薬】

1 解熱鎮痛薬 渡辺謹三

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

2 外用鎮痛消炎薬 木﨑速人,堀 里子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

3 鼻炎用薬 渡辺謹三

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

4 鎮咳去痰薬 渡辺謹三

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

5 かぜ薬 渡辺謹三

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

Mini Lecture ドーピング 岸本桂子

6 胃腸薬 岸本桂子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

7 止瀉薬,整腸薬 岸本桂子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

8 瀉下薬,浣腸薬 岸本桂子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

9 痔疾用薬 山下 純

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

10 化膿性皮膚疾患用薬,口唇ヘルペス用薬 木﨑速人,堀 里子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

11 水虫・たむし用薬,膣カンジダ用薬 木﨑速人,堀 里子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

12 外用鎮痒消炎薬 木﨑速人,堀 里子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

13 口内炎用薬,うがい薬,のどスプレー 山下 純

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

14 眼科用薬 山下 純

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

Mini Lecture 乗り物酔い止め薬(鎮暈薬)渡辺謹三

15 ビタミン主薬製剤,ビタミン含有保健薬,薬用酒 久保田洋子

1 効能・効果

2 臨床判断

3 配合成分の特徴と使用上の注意

4 情報提供と服薬説明

5 セルフケアと養生

16 その他の特徴的なOTC薬 成井浩二

1 禁煙補助薬

2 睡眠改善薬

3 発毛促進薬

【第4章 漢方薬】

1 総論

1)漢方薬の特徴 渡辺賢治

1 漢方の歴史

2 漢方薬の特徴

2)漢方薬の剤形 金 成俊

Mini Lecture OTC薬の漢方製剤の特徴 渡辺謹三

2 配合生薬による系統的分類 羽田紀康

1)桂枝湯類 羽田紀康

1 桂枝湯

2 桂枝加芍薬湯

3 小建中湯

4 桂枝加竜骨牡蛎湯

5 桂枝加朮附湯

2)麻黄剤 羽田紀康

1 葛根湯

2 麻黄湯

3 小青竜湯

4 麻杏甘石湯

5 越婢加朮湯

6 麻黄附子細辛湯

3)柴胡剤と芩連剤(瀉心湯類)三巻祥浩

1 小柴胡湯

2 大柴胡湯

3 柴胡桂枝湯

4 柴胡加竜骨牡蛎湯

5 乙字湯

6 半夏瀉心湯

7 黄連解毒湯

4)大黄剤と承気湯類 三巻祥浩

1 大黄甘草湯

2 小承気湯

3 乙字湯

4 麻子仁丸

5 防風通聖散

5)附子剤 三巻祥浩

1 八味地黄丸

2 真武湯

3 桂枝加朮附湯

4 麻黄附子細辛湯

6)地黄剤 三巻祥浩

1 六味丸(六味地黄丸)

2 四物湯

3 滋陰降火湯

4 八味地黄丸

7)石膏剤 小林義典

1 白虎湯

1.1 白虎加人参湯

2 消風散

3 辛夷清肺湯

4 釣藤散

5 麻杏甘石湯

8)人参湯類と参耆剤 小林義典

1 人参湯

2 大建中湯

3 四君子湯

4 六君子湯

5 補中益気湯

6 十全大補湯

7 人参養栄湯

8 加味帰脾湯

9)気剤 小林義典

1 半夏厚朴湯

2 香蘇散

3 抑肝散

3.1 抑肝散加陳皮半夏

4 呉茱萸湯

5 桂枝加竜骨牡蛎湯

6 苓桂朮甘湯

10)利水剤(苓朮剤)小林義典

1 五苓散

2 猪苓湯

3 苓桂朮甘湯

4 真武湯

11)駆瘀血剤 羽田紀康

1 当帰芍薬散

2 加味逍遙散

3 桂枝茯苓丸

4 桃核承気湯

12)その他の漢方製剤 羽田紀康

1 麦門冬湯

2 安中散

3 芍薬甘草湯

4 防已黄耆湯

3 漢方薬の応用

1)漢方の診断・診察法 渡辺賢治

1 漢方の基本的概念

2 証とは

3 漢方の診察法

2)上部消化管症状に対する漢方治療 新井 信

1 症状のとらえ方

2 治療のストラテジー

3 漢方薬の使い方

3.1 食後愁訴症候群(PDS)

3.2 上腹部痛症候群(EPS)

4 経過の見方

3)下部消化管症状に対する漢方治療 飯塚徳男

1 慢性便秘

2 下痢

3 過敏性腸症候群

4)呼吸器症状に対する漢方治療 貝沼茂三郎

1 かぜ症候群

2 気管支炎

3 慢性閉塞性肺疾患

5)婦人科症状に対する漢方治療 堀場裕子

1 月経前症候群,月経困難症

2 更年期症候群

6)加齢症状に対する漢方治療 山田恵子,柴田政彦

1 フレイルの概念と漢方薬

2 加齢症状の漢方医学的なとらえ方

3 認知症の行動・心理症状(BPSD)

4 腰痛

7)アレルギー,皮膚症状に対する漢方治療 西村 甲

1 アレルギー性鼻炎

2 アトピー性皮膚炎

8)メタボリック症候群に対する漢方治療 並木隆雄

1 メタボリック症候群の病態

2 メタボリック症候群の治療

9)その他の漢方治療 矢久保修嗣

1 二日酔い

2 術後体力低下

3 抗がん薬の副作用軽減

4 不眠

5 不安障害

4 漢方薬の注意点 渡辺賢治

1 代表的な副作用と漢方薬

2 漢方薬の服薬方法

【第5章 保健機能食品】

1 保健機能食品の種類と法規 小野寺 敏

1 保健機能食品の種類

2 法律上の位置づけと分類

2 保健機能食品のエビデンス 小野寺 敏

1 健康食品情報の科学的根拠とは

2 科学的エビデンス

3 主な保健機能食品 小野寺 敏

1 特定保健用食品(トクホ)

1.1 分類

1.2 成分・素材の保健機能と使用上の注意

1.3 食品と医薬品との相互作用

2(トクホ以外の)特別用途食品

2.1 分類と表示許可基準の概要

3 栄養機能食品

4 機能性表示食品

5 サプリメントといわゆる「健康食品」

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書籍情報

  • ISBN:9784521744568
  • ページ数:344頁
  • 書籍発行日:2021年9月
  • 電子版発売日:2021年9月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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