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- 臨床スポーツ医学 2022年11月号(39巻11号) 遠征・帯同で多く遭遇する内科疾患の対処法と復帰の目安
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内容
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序文
特集:遠征・帯同で多く遭遇する内科疾患の対処法と復帰の目安
試合は短いもので数秒,長くても数時間で終わる.アスリートたちがそこで戦う姿は勝敗にかかわらず美しく,誰もがその瞬間を素晴らしいと思うことに疑いはない.アスリートたちが輝くその時間は,トレーニングやコンディショニングに費やしたそれまでの時間を考えるとほんの一瞬でしかなく,実はそこに至るまでのアスリートの努力とその準備たるやいかほどのものか,幸い私たちメディカルスタッフはそれを知っているから,この仕事にやりがいを感じるものと思う.
良いコンディションで戦うためには準備がすべてといっても過言ではない.そしてこのことはアスリートだけではなく,私たちメディカルスタッフにとっても共通であり,十分な準備なくして成功はない.ただし遠征では病院とはまったく異なる状況で診断から治療,そして競技復帰までの目安について判断をしなければならない.つまりそれは,検査や医薬品がすべて整っているばかりではないこと,自分の専門以外の診断・治療を行わなければならないこと,ただ治すことだけではなく,競技復帰させるために迅速な判断と早い回復が求められ,時には思い切った治療を試みる必要がある,ということである.前もって現場で何が起こりそうか,今までの経験やデータから想像力を働かせ準備しておく,また限られた医療品を工夫しながら使用して治療を行う能力が問われるのである.
このような観点から今回の特集は遠征・帯同で多く遭遇する内科疾患の対処法と復帰の目安をテーマとして,疾患からだけではなく,よく遭遇する症状からどのように診断して治療や対応をするのかを,現場での経験が豊富な先生方に執筆していただいた.またパラアスリートでより遭遇する尿路感染症についても,パラアスリートとかかわりの少ないスポーツドクターのスキルアップのために,専門医の先生にご執筆をお願いした.
この特集が,特に初めて1 人で帯同することになり不安を感じているスポーツドクター,そして専門外の疾患を扱うことになるスポーツドクターの活動の一助になれば幸いである.
特集編集:土肥美智子(日本サッカー協会診療所院長)
目次
【特集】
・総 論
スポーツ医学と感染症……土肥美智子
アスリートにおける予防接種……戸次宣史
・疾患別
急性胃腸炎……石田浩之
急性上下気道炎……蒲原一之
アレルギー性皮膚疾患……津田淳子
運動誘発性気管支攣縮……黒木崇子 他
尿路感染症……佐々木ひと美
月経困難症……能瀬さやか
・症状別
発 熱……友利杏奈
咳 嗽……梶原知巳 他
腹 痛……小松孝行
下痢症……福嶋一剛 他
瘙痒感……津田淳子
歯 痛……髙垣智博
睡眠障害……西多昌規
【連載】
・AI・IoTとスポーツ医学 第11回
陸上競技選手のリハビリテーションにおけるGPSの応用……岡戸敦男 他
・スポーツ現場に活かす運動機能評価とコンディション管理 第11回
運動機能評価とコンディショニング
栄養・食事の視点からみたコンディション評価……清野 隼
【臨スポOPINION】
大相撲力士の頚部傷害の予防-環椎骨折を中心……土屋正光
【Series】
・東京2020オリンピック・パラリンピックレポート
医師として伊豆・修善寺にて自転車競技マウンテンバイクの選手用医療活動に参加……杉本 武
マネージャー/チーフトレーナーとして選手村フィットネスセンターで活動……鈴木 岳.
【臨スポニュース】
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書籍情報
- ISBN:9784011003911
- ページ数:112頁
- 書籍発行日:2022年11月
- 電子版発売日:2022年10月28日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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