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- クリニック経営に成功する院長の8つの習慣
商品情報
内容
クリニック経営における「成功」とはなにか? 思い描く「成功」はそれぞれ異なっていても、目に見える形ではおおよそ「増患増収」「離職率の低下」「優れた人材の採用」の3つに収斂します。それらをたやすく実現する院長たちとなかなか実現できない院長たち、その双方を数多く見てきた著者が提唱する成功をつかむための習慣とは……。
序文
はじめに
2019年、年明け早々に主宰を務める医経統合実践会のホームページをリニューアルしました。
平日のほとんどが日本全国各地のコンサルティング、日曜日は講演などが多く、年末の期間しかホームページのリニューアル作業に時間やエネルギーが集中出来なかったのが元旦にリニューアルした理由ですが「せっかくお正月からホームページを見て下さった院長先生に、何かお返しが出来れば」という思いで、ホームページ内に「小冊子『スタッフをクリニック経営に巻き込む5つの方法』を期間限定で無料プレゼントします!」と、1月2日配信のメールマガジンで告知しました。
告知前は「いくら無料プレゼントとは言っても元旦からの告知だから、お申し込みがあるのは三が日を過ぎた頃かな」と呑気に構えていましたが、告知後、怒涛のようにお申し込みのメールが届きました。
上記は私のメールソフトの画面を切り取ったものですが、如何にお申し込みが殺到したかをご理解頂けるかと思います。
結局この無料プレゼントは当初一か月間程度を予定していましたが、あまりにお申し込みが殺到し「これは年明けの社内業務が大混乱に陥るな...」と危機感を持ちましたので、五日間程度で打ち切りました。
この予想外の反響にコンサルタントらしく「どうしてこのような結果になったのか?」を考察した時、ひとつは「無料プレゼントであること」、そしてもうひとつは「クリニック経営で結果を出すために、スタッフを巻き込む重要性に気付いた院長先生が増えた」の2つが大きな理由であると考えました。
現に弊社のメインセミナー『医経統合実践塾』は2012年に初めて開催して以降、年々ご参加人数が増えております。2012年は院長先生とスタッフ様が合わせて10名様だったのが、2019年はひとつの会場では足りなくなり、東京、名古屋、札幌で開催。合計で252名様にまで増え、2020年は300名様を超えております。ちなみに上記は2019年開催の「実践塾 名古屋会場」の様子です。
クリニック経営における「結果」とは?
先に「クリニック経営で結果を出すために、スタッフを巻き込む重要性に気付いた院長先生が増えたのではないか?」と書きましたが、そもそもクリニック経営における「結果」とは何を指すのでしょうか? 私は大きく以下の3つであると考えます。
1.増患増収
当然ですが、クリニックもお金が無ければ経営出来ません。人件費をはじめ、新しい医療機器の購入や、既存機器の修理、求人広告の掲載など、クリニック経営は実に多くのお金が必要です。
歯科や美容皮膚科など、診療内容に自費が多くある科目は増患しなくても増収する方法はありますが、多くの診療科目が保険診療が殆どですので増患と増収はセットで捉えるべきものです。
今から20〜30年前は、開業すれば多くの患者さんでごった返し、待合室のイスに座り切らない患者さんは立って待っているということがありましたが、それは過去の話です。今、このような状態のクリニックは、増患増収の取り組みを他院よりも多くしているからこそ、この結果が出ているのです。
2.良い人財の離職率の低下
前述したように、開業すれば黙っていても患者さんが増える時代ではありません。患者さんの期待値を超え、満足度を上げ続けた結果、増患します。
しかし現実的にスタッフ離職率が高いクリニックで「患者さんの期待値を超え、満足度を上げ続ける」ということが可能なのかというと、それはありません。離職率が高いクリニックは、常にスタッフ採用と教育に追われていますので、診療以外のプラスアルファの取り組みがしたくても出来ないのです。しかし「離職率の低下」ではなく「良い人財の」と書いてあることがポイントで、院長がミーティングで「今後患者さんの満足度を上げるために、こういう取り組みをやりたい」と話した時、「それは一体、どういう意味でやるんでしょうか? 私達、ただでさえ忙しいんで、極力仕事を増やさないでくれるとありがたいんですが」などと、院長の意向を真っ向否定するようなスタッフは、いくら職歴が長くても「良い人財」とは言えません。
私が定義するクリニックにおける「良い人財」とは「院長の思いを代弁し、形にするために率先して行動する人材」を指します。このような「人財」がいてはじめて、クリニック経営で結果が出るのです。
3.良い人財の採用の成功
「少なくとも2019年時点では」という前置きがありますが、現代は人材の取り合いです。かつて某有名新聞で、ある企業が人材獲得(定着)のために「ペット手当支給」「ペットが病気になったら休める」という制度を導入したという記事を読み、経営者でもある私は卒倒しかけた記憶があります。しかし同時に「ここまでやらないと、今は採用(定着)しないのか。大変だな」と感じました。
現代は、患者さんだけでなく人材も積極的に動かないと採用出来ません。まして「人材」ではなく「人財」を採用するためには、他のクリニックでは取り組んでいない採用の取り組みを実施する「攻めの採用」をすることが不可欠です。
※ ちなみに「ハローワークに出す」「新聞の折り込み広告に出す」など、どこのクリニックでも出来る採用活動を、私は「守りの採用」と呼んでいます。
クライアントのスタッフ様のお顔が出てしまうので、本書では掲載出来ませんが、例えばあるクライアント様では試用期間を終えたスタッフが「このクリニックで働くようになったきっかけ」「入社してから現在に至るまでの、自院で働いての感想」「自院の魅力」などを2〜3分程度でインタビューし、それを動画にして採用専門ホームページに掲載しているところがあります。これが「攻めの採用」の例です。ちなみに次頁の通り、動画を活用しての採用活動は弊社でも実施しております。スタッフが前向きに笑顔で協力してくれたおかげで、たった2週間近くの募集期間で60人以上の応募がありました。
以上が「クリニック経営で求められている3つの結果」です。
三桁を超える院長と仕事をしてきたからこそわかる「成功と失敗の習慣」とは?
もちろん全てのクリニックが前述した3つの結果が出ている訳ではありません。そしてこれは私自身が現時点で8年間、2つの会社を経営しているからこそ言えることですが、3つの結果が出るかどうかの一番の原因はトップである経営者にあります。無論、クリニックなら院長にその原因があるということです。
ではクリニック経営に成功する院長と失敗する院長は何が違うのか? これを具体的にしたのが本書です。
あまりにリアルな記載に、本書を読みながら時に不愉快な思いをされるかも知れませんが、あくまで本書を書いた目的は「クリニック経営が成功する院長先生の習慣を学び、TTP(徹底的にパクる)して頂きたい」ということだけです。日々の診療だけでもお忙しい中、貴重な時間を使って本書を読んで下さった先生に、何としても前述した「3つの結果」を更に出して頂きたいのです。
・ミーティングをやると独演会になり、スタッフはお通夜のようにうつむいている
・院長やクリニックに対しての愚痴不平不満文句がスタッフルームから聞こえてくる時がある
・院長から言われたことに嫌々取り組む。クリニックが良くなるために、率先して考え、行動する様子は一切無い
・ある日突然スタッフが辞める
・レジのお金が合わないことがある
・スタッフが休みやお金に対して本当に細かくて困る
・自己成長のためにセミナー参加を促すも、全く行く気が無い
・良い人材の応募が全くない
・そもそも応募自体が少ない
・早く帰りたいという割には、診療後の掃除をダラダラやっている気がする
・スタッフのミスが一向に減らない
・「このスタッフ、うちで働いて長いのに、まだこんなことが出来ないんだ」と思うことがよくある
・育てたと思ったら辞める、の繰り返し
・勉強や練習を重ねて、スキルアップしようという姿勢を全く感じない
・同じ職種のスタッフである筈なのに、提供するサービス内容に差がある
・機械が壊れたり、器具が無くなったりすることがある。もっと職場の道具を大切に扱って欲しい
・スタッフの評判が悪いのか、患者数が減ってきた気がする<
挙げたらキリがありませんが、このどれもが本書の中に解決のヒントがあります。そのつもりで全精力を投じて執筆しました。
もちろん私自身、本文にあることの全てが出来ている訳ではありません。出来ましたら「根本と一緒に成長するために、この本から何が学べ、実践出来るか?」という視点で読んで頂ければ幸いです。
アンリミテッド株式会社代表取締役
医経統合実践会主宰 医経統合コンサルタント
根本 和馬
目次
はじめに
クリニック経営における「結果」とは?
三桁を超える院長と仕事をしてきたからこそわかる「成功と失敗の習慣」とは?
習慣1 成功する院長は伝える
▶スタッフに話をする前に実践したいこと
▶院長夫人は貴重なアドバイザー
▶まずは理念を伝えよう!
▶理念があることでブレなくなる!
▶スタッフに理念を伝えるための事前準備
▶肝心なのは理念を伝えた後!
▶どんな医院理念が良いのか?
・朝礼での唱和
・カードタイプにする
・テストを実施する
習慣2 成功する院長は5W1Hに敏感である
▶「突然」はスタッフのモチベーションを下げる!
習慣3 成功する院長は厳しくも優しい
▶褒めたり、叱る上で無くてはならない2つのものとは?
習慣4 成功する院長は育て、任せる
▶『自分でやった方が早い病』の原因は?
▶更に深刻!「自分でやらなきゃ気が済まない病」とは?
▶リーダースタッフを育てよう!
▶リーダースタッフを労働組合長にしないために
習慣5 成功する院長は感謝する
▶とにかく「ありがとう」を言うしかない!
▶「ありがとう」を言う基準を明確に伝える!
▶「ありがとうカード」によって、感謝が拡がる仕組みを作ろう!
・院長も積極的に書く
・結果の基準を明確にする
・表彰する
習慣6 成功する院長は読書家である
▶まずは本屋に行こう!
▶読書が習慣になるためには?
▶スタッフに読書の習慣がつくには?
▶院内ライブラリーを設置しよう!
▶スタッフを表彰しよう!
▶読書感想発表会を実施しよう!
▶番外編:「朝食」ならぬ「朝読」?
習慣7 成功する院長は行動が早い
▶これから開業をお考えの先生へ
▶経営は「まずやってみる」の繰り返し
習慣8 成功する院長は変化する
▶変化が必要な2つの理由とは?
▶まずは小さな変化から
INTERVIEW ホワイト企業大賞受賞医院 坂井耳鼻咽喉科院長 坂井邦充先生へのインタビュー
◉クリニックの成り立ちと人員構成
◉院長として心に残るエピソード
◉経営の参考にしている書籍
◉効果的だった取り組み
◉スタッフを経営に巻き込もう
◉成功の習慣は「継続すること」
◉「よい職場だね」と言ってもらえるクリニックに
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書籍情報
- ISBN:9784498048805
- ページ数:152頁
- 書籍発行日:2020年3月
- 電子版発売日:2020年3月11日
- 判:四六判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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