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- 日常診療でよく出会う足病変の診かた
商品情報
内容
足の悩みで医療機関を受診する95%の患者さんに対して、それらのメカニズムと診断、治療方針が分かりやすく述べられています。医師のみでなく、フットケアナースを中心とした医療スタッフ、セラピストの方々にも活用していただけます。
序文
足の医療というと整形外科の専門分野と考える医療従事者が多いと思います.もちろん患者さんも同様,足の痛みや変形等を主訴に整形外科を受診することが多いのですが,提供される医療は多種多様であり,あまり統一性がありません.なぜなら足の疾患は診療科の枠を越え多岐にわたるため,必ずしも単一科がプライマリに適しているとは言えないからです.加えて,実際に外科的処置が必要となる状態は一握りで,整形外科医が足の医療全てを担当することはマンパワー的にも困難と言えます.
よってこれらのことや歴史的な背景をふまえ,ドイツではポドローゲ,アメリカではポダイアトリストといった,足の医療に特化した医師とは別のメディカルライセンスが古くから存在しました.彼らは足のプライマリ・ケアから手術に至るまで,単一科で全てを担当し,近年社会問題となっている糖尿病性足潰瘍患者さんのLimb Salvage(下肢救済)にも貢献しています.
糖尿病性足潰瘍は一般的に糖尿病が直接の原因であると考えがちですが,決してそうではなく,あくまで間接的な要因であると言えます.つまり,足の変形や関節痛等を慢性的に自覚しているにもかかわらず,適切な医療機関を受診できずに専門治療を受けてきていない患者さんが,糖尿病性神経障害を後から合併することで足が急速に重症化するのです.したがって,患者さんが痛みを訴えている時点の重要なサインを見逃してはいけないのですが,我々医師は学生時代に足の医療を一切学んでいないため,一言で足が痛いと患者さんに言われても,その痛みが骨に起因するものなのか,腱・靱帯・神経・関節からなのかの判断がつかず適切なアセスメントができないのです.
そこで今回,足の医療でご活躍されている様々なスペシャリストの先生方にご協力頂き,日常診療でよく診る足の疾患についての「日常診療でよく出会う足病変の診かた」を監修させて頂きました.本書は足医療の全てを網羅した専門書ではありませんが,足の悩みで医療機関を受診する95%の患者さんに対して,それらのメカニズムと診断,治療方針等がわかりやすく述べられています.医師のみでなく,フットケアナースを中心した医療スタッフ,またウェルネスの分野でご活躍されるセラピストの方々に対しましても広くご活用頂きたいと望んでおります.
2017年4月
桑原 靖
目次
1.総論
1.足のトラブル
2.増え続ける糖尿病と合併症
2.足部の基本構造
1.足部の骨構造と機能区画
2.荷重伝達:アーチ構造とトラス構造
3.距骨下関節ニュートラルと横足根関節ロック
4.さまざまな足タイプ
5.骨構造を支える軟部組織
3.足の診察の基本
1.問診
2.非荷重状態の足の診察
3.立位の観察
4.歩行の観察
5.フットウェア評価
4.X線のみかた
1.荷重撮影の意味
2.みかたのコツ
3.hind footの評価
4.TAS,FTA
5.足の痛み・変形
A.骨の痛み
1.(第2)中足骨骨頭部痛
2.母趾種子骨障害
3.骨端症
4.足根洞部痛の鑑別
5.疲労骨折
B.靱帯・腱の痛み
C.関節の痛み
1.外反母趾
2.強剛母趾
3.痛風発作
4.ガングリオン
5.リスフラン関節症
6.関節リウマチ
7.変形性足関節症
D.筋・腱の痛み
1.後脛骨筋腱の障害
2.腓骨筋腱の障害
3.長母趾屈筋腱の障害
6.足のしびれ(異常知覚と感覚鈍麻)
1.足根管症候群
2.前足根管症候群
3.モートン神経瘤
4.中足骨骨頭部痛
5.ハンター管症候群
6.浅腓骨神経エントラップメント
7.腓腹神経障害
8.内側足底神経障害(Jogger足)
9.脛骨神経踵骨内側枝エントラップメント
10.バクスター神経障害
11.総腓骨神経障害
12.糖尿病性末梢神経障害
7.足爪
1.正常な爪(分類1)
2.狭義の陥入爪(分類2)
3.単純な巻き爪(分類3)
4.巻き爪かつ陥入している爪(分類4)
8.足のむくみ
1.下肢静脈瘤(静脈還流障害)
2.リンパ浮腫
3.廃用性浮腫
4.蜂窩織炎
5.急性皮膚炎
6.全身性浮腫
9.足の皮膚病変
10.足の腫瘍
1.滑液包炎
2.足底腱膜線維腫
3.ガングリオン
4.粉瘤
11.糖尿病と足
1.糖尿病足感染
2.足趾の変形
3.その他の足の変形
12.透析と足
13.動脈硬化と足
1.無症候性PAD患者の管理
2.間歇性跛行患者の管理
3.重症虚血肢の管理
14.リウマチと足
15.フットケア
16.スポーツと足
1.シンスプリント
2.足関節捻挫―外側靱帯損傷―
3.リスフラン靱帯損傷
17.疾患に応じた治療用インソール
1.後足部内反位
2.前足部内反位
3.前足部外反位
4.第1趾列底屈位
18.足のリハビリテーション
1.扁平足や前足部障害(中足骨頭部痛や前足部胼胝など)
2.ハンマートゥ変形
3.異常歩行と対応
19.足病医療の未来
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書籍情報
- ISBN:9784498054783
- ページ数:324頁
- 書籍発行日:2017年6月
- 電子版発売日:2018年1月5日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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