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- 麻酔科研修 実況中継!第3巻 手術室急変対応と周辺領域編
商品情報
内容
初期臨床研修編の掉尾を飾る「実況中継」第3巻。麻酔の基本(第1巻 麻酔・周術期管理の基本編),各科の代表的手術に対する麻酔(第2巻 各科手術の麻酔管理編)を身につけた中山・藤田・渡辺先生は,初期研修2年目の締めくくりで再び麻酔科を選択.麻酔科に関連する様々な急変対応や集中治療・ペインクリニック・緩和医療などの考え方を学びます。
>『 麻酔科研修 実況中継!』シリーズ
序文
監修の言葉
麻酔科医の仕事は,究極の「医療安全」であり「危機管理」であります.その中でも,比較的頻度の高い「気道管理困難」や「大量出血」だけではなく,非常に稀ではあるが判断を間違えると重篤な結果をもたらす「悪性高熱症」や「手術室災害」までをこの第3巻では取り上げています.
大阪医科大学麻酔科学教室では,レジデントは2カ月ごとに「心臓血管麻酔」,「小児・産科麻酔」,「呼吸器外科・食道の麻酔」,「脳神経外科麻酔」,「一般麻酔」,「ペインクリニック・集中治療・救命センターからの選択」を集中的に経験することで大きな進歩を遂げています.一方で,「気道管理困難」や「大量出血」は集中的に経験することは困難ですが,本書はそのサポートになると思います.
また,「鎮静・鎮痛」,「集中治療医学」,「ペインクリニック」,「緩和医療」などのサブスペシャリティーの分野の基本的な事項だけではなく,合併症にも言及しています.
副作用,合併症,インシデント,アクシデントが生じた時,迅速な対応は非常に大切ですが,疾患のメカニズムや治療の内容を理解して,トラブルを引き起こさないことが一番重要なことです.
麻酔科研修実況中継第3巻がその一助となれば幸いです.
最後に,このような企画を実現していただいた中外医学社各位に深謝致します.
2018年4月吉日
大阪医科大学麻酔科学教室 教授
南 敏明
目次
1 気道管理困難対応を学ぼう
気道管理困難の術前予測
日本麻酔科学会気道管理ガイドライン(JSA-AMA)
V2(イエローゾーン)に入れば,緊急コールと声門上器具を
声門上器具挿入でも換気不可能なV3(レッドゾーン)に入れば侵襲的気道確保を
日本麻酔科学会気道管理アルゴリズム(JSA-AMA)の考え方
意識下挿管の注意点~適切な鎮静と気道管理器具選択を~
意識下挿管の定義と適用
気道管理困難に用いられるさまざまな器具
予期せぬ気道管理困難への対応スキルを身に着けよう
挿管困難と換気不能の原因は多種多様
2 大量出血への対応を学ぼう
危機的大量出血は突然発生します
コマンダーの決定と危機的大量出血の宣言
10分後
20分後
30分後
大量出血時の初期対応
大量出血に対する大量輸血後の合併症管理も大切
出血による生体への影響を意識しよう
基本的な輸血の種類
輸血製剤の投与前のダブルチェックが基本
3 悪性高熱症への対応を学ぼう
悪性高熱症を疑う習慣をつけよう
悪性高熱症
悪性高熱症の臨床症状
悪性高熱症の初期治療
悪性高熱症の治療
4 麻酔科のさまざまな急変対応を学ぼう
気道・呼吸管理に関する急変対応
肺血栓塞栓症の急変対応
脊髄くも膜下麻酔の急変対応
硬膜外カテーテルの急変対応管理
麻酔中のさまざまなトラブルシューティング
ABCDアプローチで患者さんの状態を継続的に評価する
麻酔科研修でのマイナートラブルと基本的対応
5 麻酔科と心肺蘇生
大量出血は心停止のよくある原因
麻酔科医と蘇生
2015年版の米国心臓協会(AHA)心肺蘇生(CPR)と救急心血管治療のためのガイドライン(ガイドライン2015)の強調点
心停止の種類
手術室心肺蘇生の重要点
手術室心肺蘇生の特徴
6 手術室災害対応を学ぼう
気道火災の初期対応
気道火災の原因
米国麻酔科学会手術室火災予防ガイドラインのまとめ
さまざまな手術室災害対策の必要性
停電時の対応
地震発生時の対応
手術室停電時の対応
7 安全な鎮静・鎮痛を学ぼう
鎮静と全身麻酔の連続性を理解しよう
鎮静の意義と全身麻酔との連続性
米国麻酔科学会の非麻酔科医のための鎮静ガイドライン(ASA-SED)
将来どの診療科を専攻しても鎮静の危険性を認識しよう
鎮静ガイドラインの概要(ASA-SED)
各領域における鎮静の安全性向上のために
8 集中治療医学の考え方を学ぼう
外科症例術後管理のためのICU
全身臓器管理のための集中治療医学
集中治療医学の考え方
ICU管理の注意点
ICUは感染との戦い
ICUはチーム医療
重症患者さんの移動時の注意
9 ペインクリニックの概要を学ぼう
ペインクリニックは痛み治療の最後の砦
痛みの伝導と分類
侵害受容痛と神経障害痛の違い
痛みの診察で大切なこと
神経障害痛の診断と治療
神経障害痛の治療
痛み治療における神経ブロックの意義
神経ブロックの作用と薬剤
10 緩和医療の概要を学ぼう
緩和ケアの定義と考え方
緩和ケアの苦痛の評価
世界保健機構(WHO)の緩和ケアの定義
WHOのがん疼痛治療の考え方
がん疼痛の評価と治療
NSAIDとアセトアミノフェンの違いを理解しよう
がん疼痛に対するオピオイドと副作用
オピオイド力価表を参照しながらオピオイドスイッチを行おう
緩和ケアは全ての診療科・職種が参加する
呼吸困難症状への対応
エピローグ
あとがき
参考ガイドライン
索引
COLUMN
1 声門上器具の代表としてのラリンジアルマスク
2 全身麻酔後の低血圧への対応
3 全身麻酔後の呼吸器合併症
4 全身麻酔後の泌尿器・消化器合併症
5 手術翌日以降に注意すべき合併症
6 局所麻酔薬中毒による心停止の対応
7 意識下挿管時の鎮静・鎮痛
8 全身麻酔とせん妄
9 ペインクリニックでの急変対応
10 緩和医療における麻酔科医の役割
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書籍情報
- ISBN:9784498055384
- ページ数:176頁
- 書籍発行日:2018年5月
- 電子版発売日:2018年9月28日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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