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- 喘息治療薬の考え方,使い方 ver.2
商品情報
内容
序文
改訂版(ver.2)の序文
喘息の診療は,呼吸器内科,アレルギー科はもちろんのこと,一般内科診療の場においても重要な一角を占める.発作時は急性疾患であり,一般外来から救急外来まで様々な局面で対応が必要である.一方,慢性期は広い年齢層で遭遇するコモンディジーズとして,高いコントロールレベルが目標となり,かつ長期的な副作用や,薬剤・妊娠・合併症・運動・スポーツなど生活のあらゆる面でのきめ細かな説明と指導が重要となる.このような背景で2011 年に上梓した第1版は,幸い皆様にご一読いただきお役に立てたことを喜んでいる.
9年ぶりの改訂にあたっては,初版の熱き指導医「アズマ」と新進気鋭のレジデント「ケン」のコンビを引き続き起用した.アズマは寄る年波には勝てず,しわも出て,老眼鏡をかけるようになったが,ケンは永遠のフレッシュマンとして9 年前と同じ姿で登場してもらった.2 人の掛け合いで進むスタイルはそのままに,単なるマニュアルではなく,「なぜそう考えるのか?」という点にこだわり,時にしつこく,時に突き放して,考え方を示した.
この度は,初版以降に新たに導入された薬剤,すなわち新規の配合薬,抗コリン薬,分子標的薬,特異的免疫療法薬,に力点を置いた.さらに,そのほかの諸項目についても,最近の情報を追記した.インターネットの情報がリアルタイムで得られる現在,書籍という媒体の存在意義が問われている.物事の本質をとらえて,自分の頭で考え,問題点を見い出して解決してゆくためには,繰り返し読むことが,最も能率の良い方法である,という確信から敢えて書籍という形式にこだわっている.諸氏のご批判を仰ぎたい.
最後に,今回の改訂の機会をいただいた中外医学社編集部の輿石祐輝氏に感謝する.
2020年3月
滝澤 始
目次
第1部 喘息を深く知ろう 1
第1章 喘息に関するミニ歴史
1.喘息治療のやりがい
2.なかなか進まなかった吸入ステロイドの普及
3.長らく主流だった気管支拡張薬による治療と喘息死の関連
4.喘息は増えているか?
5.喘息はなぜ増えている?
6. 発症因子としてアレルゲンや細菌・ウイルス感染症が
推定される
7.喘息死について
第2章 喘息の病態とは
1.喘息 病態の理解の移り変わり:
機能的疾患から炎症性疾患へ
2.アレルギー性気道炎症の意義
3.気道炎症を起こす病態? Th2 サイトカインの役割
4.気道リモデリングとは? その重要性は?
5.気道リモデリングのメカニズムは?
6.喘息における気道上皮と間葉系細胞の相互関係
7.気道平滑筋細胞と肥満細胞のクロストークが重要
8.喘息の末梢気道病変とその意義
9.自然免疫と自然リンパ球の役割
第3章 診断について
1.喘息の正しい治療は,まず正しい診断から
2.今回のケースでなぜ前医により喘息と診断されたのか?
3.「おかしいな」と思ったら躊躇せずに「初心」に戻る
第2部 喘息の薬に強くなる 81
第1章 吸入ステロイド薬
1.喘息治療に革命をもたらした吸入ステロイドの有効性
2.吸入ステロイドの有効なしくみ
3.吸入 ステロイドの具体的な使用法:
いつから使うべきか?
4.吸入 ステロイドの具体的な使用法:
どう使い分けるべきか?
5.吸入ステロイドの副作用は?
6.吸入ステロイドは気道リモデリングに有効か?
第2章 長時間作用性β2 刺激薬(LABA)
1.LABA の治療における位置づけ
2.LABA の実際的な使用法: 配合薬アドエアの登場
3.配合剤シムビコートの登場
4.現状の4 つの配合剤と今後の選び方
第3章 ロイコトリエン受容体拮抗薬
1.最新ガイドラインで明確になった喘息治療での位置づけ
2.LTRA はどういうとき使うべきか?
3.喘息治療でのLTRA へのこだわり
4.LTRA の玄人的な使い方
5.LTRA のもつさまざまな可能性
6.LTRA は先を見越した治療!?
第4章 抗コリン薬(スピリーバを中心に) 141
1.抗コリン薬の種類と特徴を知ろう
2.ACO における抗コリン薬
3.抗コリン薬スピリーバの喘息での使い方
第5章 テオフィリン薬をいかに使うか?
1.テオフィリンの喘息治療薬としての歩み
2.テオフィリンの不思議: なぜ効くのか?
iii
3.テオフィリン凋落の歴史
4.気管支拡張薬から抗炎症薬へ
5.現在におけるテオフィリンの位置づけ
第6章 その他の喘息の薬
1.個性あふれるその他の喘息の薬たち
2.いわゆる抗アレルギー薬はどう使い分ければいいか
3.いろいろな局面で思い出したいクロモグリク酸ナトリウム
4.地 味だが深いもち味のトシル酸スプラタスト
5.文字通りのその他の抗アレルギー薬
6.漢方薬はどんなとき使う?
第7章 抗体製剤
1.わが国初の生物製剤オマリズマブ(ゾレア)
2.ゾレアの臨床的な有効性
3.副作用は?
4.ゾレアの使用の実際は?
5.ゾレア使用法のさまざまな疑問
6.抗IL-5 抗体メポリズマブ「ヌーカラ」の登場
7.ヌーカラを考慮すべき症例とは?
8.抗IL-5 受容体α抗体ベンラリズマブ「ファセンラ」の登場
9.ファセンラの特徴
10.抗IL-4/13 受容体抗体デュピルマブ「デュピクセント」
11.デュピルマブの有効性
12.デュピルマブの特徴
13.4 つのバイオ製剤の使い分けは?
第8章 特異的免疫療法
1.免疫療法は国際的に認知されている特異的な根治療法
2.免疫療法にはどんなものがあるか
3.特異的免疫療法の実際
4.免疫療法はなぜ効くのか?
5.注目される舌下免疫療法
6.他の療法との併用効果は??
7.免疫療法の近未来像
第3部 喘息治療のプロになる 237
第1章 発作への対処: まずはエッセンスを理解しよう
1.発作に対する治療エッセンス
2.急性発作の考え方: 重症発作の場合
第2章 慢性期治療を開始! 270
1.まずは基本を押さえよう
2.吸入ステロイドの導入は果断に
3.大事なのはアフターケア
4.ステップアップのしかた
5.喘息のコントロールをどう評価するのか?
6.コントロール不良と判定された場合は?
7.ステップダウンは必要か?
第3章 実際的な問題
1.難治性喘息
2.高齢者喘息への対応
3.ACO(asthma-COPD overlap)
4.妊娠と喘息
5.咳喘息の問題
第4章 喘息のプロになるための章
1.慢性期管理の実際的な問題で悩んだ時は
2.病態の理解に関するモヤモヤ
3.未来 の治療のためのモヤモヤ:
抗喘息薬の開発をどう進めるべきか?
第5章 最後に喘息治療のコツを
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書籍情報
- ISBN:9784498130050
- ページ数:0頁
- 書籍発行日:2020年4月
- 電子版発売日:2020年4月3日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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