- m3.com 電子書籍
- 神経内科Clinical Questions & Pearls 中枢脱髄性疾患
商品情報
内容
中枢脱髄性疾患の鑑別診断と必要な検査を幅広く解説。最も新しい疾患修飾薬まで網羅し、対症療法や患者さん・ご家族への説明の仕方,福祉制度などについても細かく記載されており、医学生・初期研修医から一般神経内科医まで幅広くご活用いただけます。
神経内科Clinical Questions & Pearlsシリーズ
序文
神経内科疾患の中でも,中枢脱髄性疾患は世界的に見て大変重要な疾患となっています.とりわけ多発性硬化症は,例えば米国では数ある神経内科疾患のうち治療薬を含めた医療費が最も高額な疾患となっています.これは,分子標的薬などの疾患修飾薬の進歩が著しいことによります.これらは極めて高額な薬で,切れ味がよい反面,思わぬ重篤な副作用に見舞われることがあります.多発性硬化症一つをとっても,極めて多様な病像と経過を示します.したがって,神経内科医は,患者さん個々の病状を注意深く評価し,病期や患者さんのライフステージに応じて最も適切な治療薬を選択することが望まれます.さらに使用開始後も適切に治療効果と副作用をモニターしていく必要があります.これを十二分に果たすためには,神経内科医は診断と治療の進歩が著明な中枢脱髄性疾患についてアップツーデートな知識を絶えず得ておくことが不可欠といえます.本書はそのような神経内科医のニーズに応えるものとして企画されました.
本書の第一の特色は,忙しい臨床の中で,すぐに得たい知識をパッと得ることができる点です.日常臨床の場面でよく遭遇する疑問がClinical questionとして示され,その答えがわかりやすく解説されています.臨床のコツがPearl として紹介されている点が,本書の最大のメリットです.第二に中枢脱髄性疾患の鑑別診断と必要な検査が幅広く解説されている点が挙げられます.これは研修医など中枢脱髄性疾患にあまりなじみがない方にとっては,とても役立つと思います.第三に最も新しい疾患修飾薬まで網羅され,わかりやすく説明されている点が大きな特色です.治療への反応性や副作用をどのようにモニターしていったらよいかなど診療に有用な情報を容易に得ることができます.第四に対症療法や患者さん・ご家族への説明の仕方,福祉制度などについても細かく解説されている点が挙げられます.
以上の特色から,本書は医学生・初期研修医から一般神経内科医まで幅広く座右の書としていただけるものと確信します.本書が我が国の中枢脱髄性疾患の診療に貢献し,その結果が患者さんへ還元されることを,著者一同願ってやみません.
2018年1月
九州大学大学院医学研究院神経内科学教授
吉良 潤一
目次
Ⅰ 脱髄性疾患総論
1 中枢脱髄性疾患にはどのようなものがありますか
2 中枢脱髄性疾患の疫学について教えてください(日本人の動向も含む)
Ⅱ 疾患概念と臨床症状
1 MSはどのような病気か教えてください
2 CISとRISについて教えてください
3 NMOはどのような病気か教えてください
4 ADEMはどのような病気か教えてください,再発性のこともありますか
5 Baló病とtumefactive MSはどのような病気か教えてください
6 アトピー性脊髄炎とはどのような病気か教えてください
7 CCPDとはどのような病気か教えてください
8 小児MSはどのような特徴がありますか
case approach MOG抗体陽性脱髄疾患
Ⅲ 機序
1 MSとNMOの病理像について教えてください
2 MSとNMOの遺伝的リスクについて教えてください
3 MSとNMOの環境因子について教えてください
4 MSの発症機序について教えてください
5 MSの動物モデルについて教えてください
6 NMOの発症機序について教えてください
7 NMOの動物モデルについて教えてください
Ⅳ 検査
1 MSやNMOが疑われる患者に必要な検査の手順を教えてください
2 MSのMRIの取り方と特徴的な所見について教えてください
3 NMOを示唆するMRI 所見について教えてください
4 中枢脱髄性疾患が疑われる患者ではどのような血液検査をしますか
5 脱髄性疾患の髄液所見について教えてください
6 脱髄性疾患の臨床神経生理検査の種類とその所見について教えてください
7 脱髄性疾患の高次脳機能検査・神経心理検査について教えてください
8 脱髄性疾患の眼科的検査について教えてください
case approach NMO の脊髄病巣
Ⅴ 診断
1 MSはどのように診断しますか,診断ガイドラインにはどのようなものがあり,どう利用すればいいでしょうか
2 NMOはどのように診断しますか,診断ガイドラインはどのようなものがあり,どう利用すればよいでしょうか
3 MSとNMOで鑑別すべき疾患について教えてください
4 MSとNMOの視神経炎で鑑別すべき眼疾患にはどんなものがありますか
5 ADEMやアトピー性脊髄炎はどのように診断しますか
6 小児脱髄性疾患の診断基準について教えてください
case approach 脳脊髄根末梢神経炎
Ⅵ 急性期治療
1 MSの急性期はどのように治療すればいいでしょうか
2 NMOの急性期はどのように治療すればいいでしょうか
3 血液浄化療法にはどのようなものがあり,MSやNMOではどのように用いたらいいでしょうか
case approach Tumefactive MS
Ⅶ 再発・進行防止と予後
1 MSの予後予測因子について教えてください
2 MSの疾患修飾薬は日本ではどのようなものが使用できますか
3 MSの疾患修飾薬の副作用について教えてください
4 MSの再発防止はいつ始めてどのように治療薬を選択すればいいでしょうか
5 疾患修飾薬の治療効果やnon--responderはどうやって判定しますか
6 Non--responderのescalationはどうしたらいいでしょうか
7 MSのinduction therapyはどのような場合にどのような薬を使って行いますか
8 膠原病やその他の自己免疫性疾患を合併したMSの治療はどうするのでしょうか
9 小児MSの治療はどうしたらいいでしょうか
10 PMLの発症はどうやって診断したらいいでしょうか,PMLが疑われる場合の治療はどうしますか
11 NMOの再発防止はどうしたらいいでしょうか
12 MSとNMOで挙児希望や妊娠のために疾患修飾薬を切り替える場合はどうしたらいいでしょうか
13 妊娠中にMS/NMOを再発した場合の治療はどうするのでしょうか
14 出産後授乳中の疾患修飾薬はどうしたらいいでしょうか
Ⅷ 対症療法
1 MS/NMO患者を悩ませる後遺症にはどのようなものがありますか
2 疼痛の治療はどうするのでしょうか
3 易疲労感やうつの治療はどうするのでしょうか
4 Uhthoff現象の治療はどうするのでしょうか
5 記憶障害・注意障害などの認知機能障害の治療はどうするのでしょうか
6 痙縮の治療はどうするのでしょうか
7 排尿障害・排便障害(尿失禁・便失禁を含む)の治療はどうするのでしょうか
8 性機能障害の治療はどうするのでしょうか
9 リハビリテーションや補助装具はどのようにしたらいいでしょうか
Ⅸ 説明と医療福祉資源
1 MS/NMOの医療費助成,患者負担について教えてください
2 社会福祉制度や就労・就学支援について教えてください
3 MS専門医にはどういう場合に診てもらったらいいでしょうか
4 患者・家族への説明はどうしたらいいでしょうか
索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:27.0MB以上(インストール時:64.2MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:108.0MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:72.3MB以上(インストール時:153.4MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:289.2MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784498328006
- ページ数:446頁
- 書籍発行日:2018年2月
- 電子版発売日:2018年7月27日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。