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- ステップ ビヨンド レジデント 2 救急で必ず出合う疾患編
商品情報
内容
序文
序
人間の体はうまくしたもので自然治癒力がある.ウイルス性の感冒なんて薬を出そうが出すまいが,自力で治ってくれる.だからいかにももったいぶって「抗生物質を出しましたよ」なんていうと,素人目にはいわゆる「きつい薬」を出してくれたお医者さんということで,ありがたがられることがあったりするが,感染症にストイックな正義感のある医師にとってみれば,明らかな風邪に抗生物質など言語道断な話である.熱が高いだけで細菌感染を疑うなんて・・・熱だけの指標は,疫学上も悲しいぐらいに頼りにならないエビデンスであることも事実であり,トホホな診断能力といえる.人間の自然治癒力のおかげで,軽症~中等症の患者さんは『そこそこ』いい加減な治療でも治ってしまうので,あまり考えない『なんとなぁく療法』が医者の間にも蔓延してしまっているのだ.「あぁ,神様,人間をこんな体につくってくれてありがとう!」・・・ンな,アホな! もちろん医者としては,悪意はないものの,教科書の治療法をただ箇条書きに覚えているだけでは,なんともはや仕事も刺激がなく面白くない.ポストレジデントは,そんな日常のマンネリズムを打破すべく,ありきたりのcommon diseaseでもアカデミックにものを考え,日常臨床に刺激を求めると,日々の臨床が充実してくる.結果的にいつもと同じ処方でも,個々の症例を深く考えたという片鱗がみえるようなストーリーができるようになれば,「なんとなぁく」が「なんとまぁ奥深い」と研修医に賞賛されるようになるものだ.commonな急性疾患をきちんと系統立てて押さえておくことで,はじめて稀な重篤な疾患を敏感に嗅ぎ分ける嗅覚が育つというものだ.
2巻のStep Beyond Resident は,日常よく遭遇する救急疾患に対して,まさしく「なんとなぁく」になってしまうような考え方を打破できたらと思う.
「薬物中毒ならまず胃洗浄でしょう」・・・?
「首が硬くなければ髄膜炎は否定的でしょう」・・・?
「片頭痛ならまず坐薬からいってみましょう」・・・?
「エコーで写ってないから,まず虫垂炎はないでしょう」・・・?
「一過性意識障害ならTIAでしょう」・・・?
おぉ~っと! この2巻を読めば,まさかこんなことは考えないようになれるんだから!・・・あぁ,自画自賛モードに入っちゃった.反対に研修医がこんなプレゼンテーションをしたら,ニヤリってか?
本書の正しい使い方
・やっぱり当直室のベッドに寝転んでさらっと読み流してしまう
・研修医が読んでいるところを見たら,「まずは基本が大事だ」と言って,本書を取り上げて,こっそり自分は読んでおく(ポストレジデントのネタはポストレジデントのために死守する)
・研修医に指導のネタ元がばれないように,家で読むか,医局なら本棚の後ろの方に隠しておく
・1巻を読み残していても,日常臨床に遭遇する疾患は2巻の方が多いので,2巻も購入して,こちらから読んでみる(コピーだと,コピーした瞬間に脳細胞が終了サインを出すので机の上に「積ん読」になってしまうので,コピーは禁忌肢!?)
・本書を読んでお尻が痒くなったら,それは1巻を読んでいないため.1巻も読む
・ギャグが寒いと思っても投書しようなどと思わないで温かい心で読み進める
・もっといい文献があると気づいた場合は,羊土社を通じて著者に教えてくれる
・著者よりも熟読しないように注意する
・3巻に思いを馳せながら読み進め,テレビドラマの「つづく」を心に描いて読み終える
勉強に王道なし.地道にたくさん勉強していくしかないが,笑いがとれて,ウゥ~ンとうなれるようなUpDateなネタをなるべく載せるように気をつけた.「少ない労力,最大効果」で,研修医指導に役立ててくれればと思う.では,ポストレジデント応援本の第2弾スタート!
またまたご苦労をかけてStep Beyond Resident2の編集に骨を折ってくださった羊土社の久本氏,保坂氏,永尾氏,大政氏の努力と高い編集能力に深謝いたします.女性が元気な会社はスゴイです.
2006年 3月 吉日 日本海側は雪
林 寛之
目次
1章 たかが熱発,されど熱発
2章 CAP【名詞】~帽子,ふた,市中肺炎?~
3章 喘息治療のTips~これぐらい知っておこう~
4章 一過性意識障害
5章 なんとかするぞ Stroke(脳卒中)!
6章 頭が痛ってぇな,くそぉ!
7章 知っておきたい髄膜炎のTips
8章 暑い,熱い,篤い!?~高体温(Hyperthermia)~
9章 低体温の治療ミスは,手痛いよん(テイタイオン)!... ある意味さむい... !?
10章 たかがアッペ,されどアッペ,やっぱりアッペ
11章 Toxicology Overview
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書籍情報
- ISBN:9784758106078
- ページ数:238頁
- 書籍発行日:2006年4月
- 電子版発売日:2011年11月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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