ライフサイエンス英語類語使い分け辞典

  • ページ数 : 510頁
  • 書籍発行日 : 2006年6月
  • 電子版発売日 : 2014年7月25日
5,280
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商品情報

内容

日本人が判断しにくい類語の使い分けを、約15万件の英語科学論文データ(全て米英国より発表分)に基づき分析。ネイティブの使う単語・表現が詰まっています。論文から引用した生の例文も満載で、必ず役立つ1冊。

序文

本書は,医学・生物学(生命科学)分野の英語論文あるいは学会抄録を書くときに参照する辞書/参考書として制作された.制作にあたっては,ライフサイエンス辞書プロジェクト(//lsd-project.jp)によって収集・制作された英語論文抄録データベースを利用し,そこから英語論文で高頻度に使われ,論文執筆に必要な重要単語を抽出して品詞と意味による分類を行った.本書のもっとも大きな特徴は,論文抄録中での使用頻度に基づいて用語の収集を行い,収録したすべての単語・連語にその頻度を記したことである.これによって類似表現の中で,どれがもっともよく使われるかをひと目で知ることができる.

英語論文を作成するときのコツの1つは,類語や類似表現を上手に使い分けることである.科学論文は,1つのことをいろいろな角度から検討して結論を導く場合が多いので,同じようなことを何度も書かなければならないことが少なくない.例えば,ある処置を行ったときにある遺伝子の発現が上昇したとしよう.これを,"処置をこう変えても上昇した.さらにああしても上昇した.でも,こうしたら上昇しなかった.また,メッセンジャーRNA レベルだけでなく,タンパク質レベルも上昇した.プロモータ活性も上昇した......."など.このような場合,「上昇した」を英語で表現するために,increase という単語が使えるであろうが,"... increased ..., ... increased ..., ... increased ...,... did not increase ..., ... increased ..., ... increased ..."とすべてを1つの単語だけで表現しようとしたら,どうだろう? 滑稽であることは,誰の目にも明らかだ.しかし,本書を調べれば,簡単に"... increased..., ... elevated ..., ... enhanced ..., ... did not increase ..., ... up-regulated..., ... induced ..."などの類義語に置き換えられることがわかる.表現にバリエーションをつけるためには,このような類語の使い分けがもっとも効果的な方法であろう.しかし,このような類似表現を探すに,一般の類語辞典や和英辞典を使ったのではなかなかうまくいかない.たくさんの単語が記載されている割には,使えるものが少ないからだ.それにだいたい,どの単語が論文にふさわしいかを判断することも難しい.しかし,本書を使えば論文に使える表現を簡単に見つけることができるだけでなく,頻度情報や類義語との比較によって,どの単語がより的確であるかを判断することもできる.

論文執筆の際に気を付けなければならないもう1つの点は,それぞれの単語の用法である.本書では,ある単語の前後にどのような単語が用いられるかという共起表現について代表的なものを示し,表にしてまとめてある.これによって,他の単語との相性やそれぞれの単語の用法を知ることができる.さらに,大切な共起表現すべてに例文をつけた.採用した例文は,すべてPubMed 論文抄録から引用した典型的な生の英文なので,本書にはそのまま論文に使える英文が満載されている.論文執筆の第一歩は,過去の類似の論文に学ぶことである.例文をよく読んで,それをまねながら自分の論文に取り入れていけば,文法や用法を間違えることなく,よく通じる英文が書けるであろう.

このように本書は,論文抄録データベースをフルに活用して編集されたものであり,英語論文執筆時には手元に置いて,収録されているたくさんのデータを有効に活用していただければ幸いである.

2006年5月

編著者を代表して

河本 健

目次

本書について

1 本書の特徴および使い方

2 使用したデータベースとコーパス解析の方法について

単語分類リスト

第1章 動詞編

第2章 名詞編

第3章 形容詞編

第4章 副詞編

第5章 接続詞・接続語編

付録

1 WebLSDの使い方

2 コーパス解析から見た日本語と英語表現の違い

コラム

1 まともな英語論文を書くための5つの鉄則

2 日本語訳から見えてこない類語の使い分け

3 類語=同義語?

索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758108010
  • ページ数:510頁
  • 書籍発行日:2006年6月
  • 電子版発売日:2014年7月25日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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