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  • 画像所見から絞り込む!頭部画像診断やさしくスッキリ教えます

画像所見から絞り込む!頭部画像診断やさしくスッキリ教えます

  • ページ数 : 295頁
  • 書籍発行日 : 2018年9月
  • 電子版発売日 : 2018年10月12日
5,060
(税込)
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商品情報

内容

“画像診断はできれば誰かに任せたい”と思っていませんか?

救急・外来の場面を軸にすべての医師がまず押さえておくべき,画像所見ごとの診断の考え方を見ていきます。まずは,診断のアプローチを読み,エキスパートの思考回路をじっくり学ぶ。いざというときはフローチャート・鑑別疾患の表で,パッと見て確認!本書で苦手意識を払拭しよう!

序文

画像診断は苦手なので誰かに任せてしまいたい.そもそも国家試験の画像問題も嫌いだった.そう感じている人も多いのではないでしょうか.確かに医療安全を考えるとスペシャリストに委託した方がよいに決まっています.しかし現実問題としてわが国の放射線科医の人口あたりの数は欧米の半分以下しか存在しないのが実情です.そうするとすべての画像検査にレポートがついてくる,という理想的なシナリオは想定困難です.ましてや夜間・週末の緊急検査では放射線科医に意見を求めることは困難をきわめることでしょう.もちろん人工知能(AI)の実用化により状況が改善する可能性は残ってはいます.しかし実情として研究は期待したほどには進んでおらず,下手をすると第三次AIブームも夢幻に終わってしまう可能性も危惧されます.

このように理想と現実の大きな乖離を考えると,安心安全の医療を遂行するためには可能な限り多くの医師が画像に慣れ親しんでおく必要があります.最低でもキーとなる所見については拾えるように鍛練を積んでおく価値があります.ただこれを試行錯誤による独学で乗り切ることは不合理です.可能な限り体系的に画像診断を身につけられるよう平易な使いやすい教材が必要とされています.本書はそのような初学者に向けて,画像所見を見てから診断をつけるまでの道筋がわかるようデザインされています.特に救急の現場では判断が急がれますので,それら疾患の診断につながる所見を中心に編集してあります.内情を言いますと当初,本書は救急に軸足を置いた企画からスタートしています.目次を見てもらうとわかりますように随所に「救急」という言葉が出てくるのは,それが理由です.

一方で昨今の報道で話題になっているように画像診断報告書には偶発所見や陰性所見も含まれております.これらを丹念に拾い上げて読影レポートを完成させることは大変骨の折れる作業です.画像から得られる情報を網羅的にカバーする公文書ですので片手間にチャレンジできる代物ではありません.本書はそのような専門家に向けたものではありません.随所に大幅に単純化された記載も存在します.この点はご了承を願いたいと思います.執筆者は日本中のエキスパートに声をかけて募りました.従いまして地域的なバイアスは最少化してあると自負しています.ぜひ一度は通読されることをお勧めいたします.それでは,どうぞ本書をお楽しみください.


2018年7月

京都府立医科大学大学院 放射線診断治療学講座
山田 惠

目次

Chapter1 読影の前に

1 救急現場における検査適応を考える

2 Choosing Wisely

3 医療被ばく ~最近の知見

4 最低限必要な読影環境

5 救急で最低限必要な大脳の解剖

6 救急で最低限必要な後頭蓋窩の解剖

7 動脈の解剖

8 静脈の解剖

9 脳室・脳槽の解剖

10 救急における画像診断の戦略

Chapter2 CT所見からのアプローチ

A.基本的な所見

1 脳実質内:高吸収

2 脳実質内:低吸収

3 脳実質外の異常所見

4 単発性の腫瘤

5 多発病変

6 正中病変・対称性病変

7 脳室開大 ~水頭症,萎縮

8 ヘルニア・シフト

9 病変は血管支配域に一致するか?

10 脳以外のチェックリスト

11 アーチファクト ~後頭蓋窩を観察しにくい

B.CTの次の一手

1 造影剤を使うべきか? ~造影CTの適応とは?

2 MRIを考慮すべきか?

3 血管造影を考慮すべきか?

4 死後CT

Chapter3 MR所見からのアプローチ

A.基本中の基本

1 拡散強調画像で高信号

2 FLAIR画像で脳脊髄液を見る

3 T2*強調画像,SWI の威力

4 flow void は必ず確認

5 髄膜の異常所見

6 所見のでない疾患だって存在する

7 MRIのアーチファクト

B.ハイレベルな判断

1 造影剤を使うべきか?

2 次の一手:MRA・wall imaging

3 次の一手:造影後FLAIR・MRV

4 次の一手:灌流画像

Chapter4 来院時の状況からのアプローチ

1 頭部外傷

2 頸椎外傷

3 顔面部外傷

4 これは虐待?

5 意識障害

6 上肢麻痺

7 頭痛・発熱

8 頸部痛・背部痛

9 めまい

Chapter5 常に頭においておく重要な疾患

1 脳梗塞

2 脳動脈瘤破裂

3 ニューロインターベンションの実際 ~急性期血栓回収術

4 感染症

5 代謝性疾患・中毒

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書籍情報

  • ISBN:9784758111881
  • ページ数:295頁
  • 書籍発行日:2018年9月
  • 電子版発売日:2018年10月12日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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