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- レジデントノート増刊 Vol.18 No.8 もっと診断に直結する!検査の選び方、活かし方 Update
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内容
電解質や肝機能,腎機能,D-dimer,CRPなど,日常診療でよく使う検査の疑問に答えます.患者の病態を見極めて検査を賢く選び,結果を適切に解釈するための考え方が満載!検査のことならおまかせください!
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序文
2010年にレジデントノート増刊「診断に直結する 検査の選び方,活かし方〜無意味な検査をなくし,的確に患者の状態を見抜く!」を上梓しました.
嬉しいことに,日々の臨床のなかで検査をどう使いこなしていくかの悩みをもつ臨床医のお役に立てたようで,好評を得て増刷を重ねましたが,5年が経過して現在の診療に追いついていない内容や不足している内容などが出てきています.
そこで,あえて体系的,網羅的に検査を概観するのではなく,いかにして診療に本当に役立つ検査を行い,適切に解釈・判断して診療を進めていくか,「診療に直結する」疑問点を集めた構成にするという当初の基本コンセプトはそのままに,現在の臨床に即するように各執筆者に内容をアップデートしていただきました.そして,より充実したものにするために新規の項目も加えました.執筆者は,いずれも臨床の現場で活躍されている臨床に造詣の深い先生方にお願いしています.
第1章「検査の基本的考え方」では,検査の目的とそれに応じた運用の考え方を,第2章「内科医に必要な検査の基本的読み方」では,臨床医として知っておくべき基本的な検査の解釈のしかたとその検査で何がわかるか/ わからないかを,第3章「検査のここが知りたい」では,診断の全体的な流れのなかで検査をどう使うかという視点を中心に,臨床の現場でのピットフォールを,第4章「Advanced Lecture:トピックスとなっている検査」では,最近のトピックスとなっている検査をとりあげています.どの項目も,日常臨床でよく遭遇する疑問,悩みに答える内容になっています.
初版と同様に本書が,悩める臨床医の診療の助けになれば執筆者一同の幸いです.
2016年6月
執筆者を代表して
名古屋第二赤十字病院 総合内科
野口 善令
目次
第1章 検査の基本的考え方
1. 診断のための検査の考え方を教えてください
1. 検査は何のために行うか
2. 検査の目的
3. 診断のために行う検査のフレーム(思考の枠組み)
4. 検査の性能(診断特性)
5. 予期しない検査結果
2. 治療効果の指標としての検査の考え方を教えてください
■ 治療をはじめた後にどの検査をみていったらいいのか?
3. 入院時一般検査をどう選ぶ?
1. 入院時一般検査の目的
2. 入院時感染症スクリーニングをどう選ぶのか
3. 血液生化学の検査項目をどう選ぶのか
4. 入院時一般検査のピットフォール
4. 健診(早期診断)の考え方を教えてください
1. 健診の考え方
2. 健診が抱える問題
3. 健診について思うこと
第2章 内科医に必要な検査の基本的読み方
1. 血液ガス,酸塩基平衡の読み方を教えてください
1. 炭酸ガス貯留を探す
2. A-aDO2で病態を判定する
3. 代謝性アシドーシスを探す
Advanced Lecture
1. 代償の原則を知ろう
2. 補正HCO3−と⊿AGで複雑な病態を解釈する
2. 低ナトリウム・高ナトリウム血症の診断はどうする?
1. 低Na血症(血清Na濃度が135mEq/L以下)の診断
2. 高Na血症(血清Na濃度が146mEq/L以上)の診断
3. カリウム濃度異常の診断・治療はどうする?
1. 病態を考える
2. 臨床現場ではどのように診断していくか?
3. 治療はどのようにしていくか?
Advanced Lecture
1. K補正時は心電図をモニターし,頻回にK濃度を測定する
2. 嘔吐は腎外性のK喪失か?
3. 低カリウム血症ではMg欠乏に注意
4. 漢方薬の服用歴に注意
4. 脱水をどう診断する?
■ 脱水と循環容量減少
Advanced Lecture
身体所見による脱水・循環容量減少の診断操作特性
5. スパイロメトリーの読み方を教えてください
1. スパイロメトリーで何がわかるのか?
2. フローボリューム曲線からわかること
3. DLcoとは何か?
Advanced Lecture
肺年齢の活用
6. 心エコーの読み方を教えてください
1. 心エコーでわかること,わからないこと
2. どんな診断に使えるのか
3. どのような評価方法があるか
Advanced Lecture
パルスドプラ法のサンプルボリュームの位置
7. 肝機能検査の読み方を教えてください
1. 肝機能検査で何がわかるのか? 何がわからないのか?
2. AST・ALTはどんな診断に使えるのか?
3. ALPやγGTPはどんな指標として使えるのか?
4. 疾患別基本パターンの読み方を知ろう
Advanced Lecture
薬剤性肝障害はどう診断するか?
8. 副腎機能検査の読み方を教えてください
1. どんなときに副腎不全を疑うべきか?
2. どの検査をオーダーすべきか?
3. 副腎不全と診断したらどうするか?
Advanced Lecture
1. 単独ACTH欠損症(リンパ球性下垂体炎)
2. 下垂体卒中
3. 敗血症性ショックにおける副腎機能検査
9. 甲状腺機能検査の読み方を教えてください
1. 生理学は"簡単に"考えよう
2. 甲状腺機能検査の適応
3. 甲状腺機能検査のオーダー方法
4. 甲状腺機能検査結果の読み方
5. 甲状腺機能異常のマネジメント
Advanced Lecture
甲状腺機能低下症のピットフォール
10. 自己抗体はどう使う?
1. どんな患者にオーダーすべきか?
2. スクリーニング検査として何を使うのか?
3. 確定診断,除外診断にはどう使うのか?
Advanced Lecture
先行した局所の臓器病変に対する自己抗体検査
11. 腫瘍マーカーはどう使う?
1. 腫瘍マーカーとは
2. 腫瘍マーカーの条件
3. 腫瘍マーカーの使用方法
Advanced Lecture
1. 腫瘍マーカーに関する最近の話題
2. バイオマーカー
12. グラム染色はどう使う?
1. グラム染色で原因菌を推定し,抗菌薬の選択に反映させる
2. 治療開始翌日のグラム染色像を効果判定に用いる
3. 細菌検査室と連携する
4. グラム染色回診をする
Advanced Lecture
1. 喀痰標本作製のポイント
2. 尿での標本作製ポイント
13. 性感染症について教えてください
1. 性感染症のリスクとは?
2. 部位別アプローチから感染を考える
3. 性感染症の検査を知る
4. 診断,治療で終了ではない
14. RASTはどう使う?
1. アレルギー疾患を疑ったら
2. RAST検査の使い方
Advanced Lecture
アレルゲンコンポーネント,コンポーネントRAST とは?
15. 骨量測定検査の読み方を教えてください
1. 検査の適応
2. 骨量測定方法
3. DXAの読み方
4. 胸腰椎X線撮影
5. 原発性骨粗鬆症の診断基準
6. 薬物療法開始基準
7. 治療の実際
Advanced Lecture
ステロイド性骨粗鬆症ガイドライン
16. 薬物治療モニタリング(TDM)について
1. TDMの基本を知ろう
2. TDMの実際を知ろう
17. 血液検査の凝固系の項目の解釈は?
1. 凝固検査の基本事項
2. どのようなときに凝固検査を行うか
3. 覚えておきたい代表的な疾患や臨床状況
Advanced Lecture
大動脈解離とD-dimer
第3章 検査のここが知りたい
1. 異常値が出たら本当に異常なのでしょうか
1. 検査異常値の定義
2. 仮説を修正した方がよい重大な検査結果
2. 代謝性アシドーシスをみたら何を考える?
1. 血液ガスを解釈してみよう
2. 血液ガスの結果から鑑別してみよう
Advanced Lecture
1. アルブミンやリンでAG が変わる?
2. 乳酸アシドーシスについて
3. 症状からACSが疑われるのに心電図,トロポニンが正常なときどうするか?
1. その症状はACS?
2. 心電図は本当に正常? 心筋虚血の変化は本当にないのか?
3. 血液検査はいつ行う?
Advanced Lecture
来院時のトロポニンでACSはどこまで否定できる?
4. 肺血栓塞栓症の診断について教えてください
1. 造影ヘリカルCTの診断特性は?
2. D-dimerの診断特性は?
3. 偽陽性:D-dimerが肺血栓塞栓症以外でも上昇する原因について
4. 実際の診断戦略
Advanced Lecture
1. 知っておきたい低リスク群のPERC ルール(50歳未満に便利)
2. あわてる? あわてない? エコーを使いこなせ
3. 下肢エコーを使おう
4. 「心電図」は知っているとお得
5. 培養で陽性となった菌が起因菌であるとどう判断するか?
1. 検体採取について
2. 血液培養の取り扱い
3. 検体の培養結果の適切な解釈には感染臓器とその起因微生物の想定が最も大切
4. 培養結果のMICのみかた,考えかた
5. 症例ではこう考える
Advanced Lecture
1. 培養を行ってはいけない検体
2. 喀痰培養結果の解釈
6. 無菌性髄膜炎をみたらどんな疾患を考えるか?
1. 判断するうえで何を考慮すべきか
2. 判断の分かれ目となるポイントでの指標
3. 特に注意すべきこと
7. 尿円柱の腎実質性疾患に対する診断特性は?
1. 尿円柱はどこでどのように形成されるか?
2. 尿円柱の診断特性はどこまでわかっているか?
3. 各種尿円柱の意義は?
4. 腎実質性疾患の診断の流れ
8. エコーまたはCTの虫垂炎に対する診断特性は?
1. 腹痛を訴える患者の鑑別診断は?
2. 虫垂炎の有病率(事前確率)は?
3. 病歴,身体所見の感度・特異度は?
4. 検査は何を選択するか?
5. 虫垂炎の診断または除外のためにエコーかCTのどちらを選択するか?
Advanced Lecture
画像検査を用いない予測ツール
9. クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)の診断について教えてください
1. クロストリジウム・ディフィシル感染症の診断で重要なのはどんなこと?
2. クロストリジウム・ディフィシル感染症って,特殊な検査なしで臨床診断できるの?
3. 検査~クロストリジウム・ディフィシル感染症の検査戦略は?
Advanced Lecture
トキシンA,Bだけがトキシンではない~binary toxin遺伝子について
10. CRPが高値のときはどんな疾患を考えるのか?
1. 高CRP血症をどう紐解くか?
2. CRPは感染症診療で有用なのか?
3. CRPで細菌感染症とウイルス感染症を区別できるか?
4. CRPは全身状態の悪さの指標になるのか?
5. 血沈はどう評価したらいいのか?
Advanced Lecture
動脈硬化とCRP
11. San Francisco syncope ruleについて教えてください
1. 失神の鑑別疾患
2. ERで行う検査
3. San Francisco syncope rule(以下SFSR)
Advanced Lecture
1. SFSR を有効利用するために
2. 心血管性失神の見逃しに注意!
12. PSA値の意味するものは?
1. 実際の臨床で前立腺癌にどの程度遭遇するのか
2. PSAの診断特性
3. 年齢別のPSA基準値
4. 基準値PSA<4ng/mLならひとまず安心してよいか?
5. PSAの値と進行度
Advanced Lecture
PSA による前立腺癌検診を実施すべきか
13. 感染性心内膜炎を疑った際の心エコーの有効な使い方を教えてください
1. 感染性心内膜炎における心エコーの診断特性
2. 心エコーによる予後の予測
3. 合併症の評価
Advanced Lecture
ペースメーカやICDなどの心内機器に関する心内膜炎の診断
14. β-D-グルカンの真菌感染症に対する診断特性は?
■β-D-グルカンの真菌感染症に対する検査特性
Advanced Lecture
β-D-グルカンを用いたpreemptive therapy
15. 尿中肺炎球菌抗原,尿中レジオネラ抗原の診断特性
1. 尿中抗原検査の特徴とピットフォール
2. どのような場合に検査をオーダーするか
3. 尿中肺炎球菌抗原:肺炎球菌の特徴,詳細な検査の特徴,検査特性,その解釈
4. 尿中レジオネラ抗原:レジオネラの特徴,詳細な検査の特徴,検査特性,その解釈
16. H. pylori感染の診断と治療効果判定のしかたを教えてください
1. 検査法の種類と特徴
2. 診断のための検査
3. 治療効果判定のための検査
Advanced Lecture
生検部位に注意!
17. 腎機能障害者に造影CTを施行してよいとき,ダメなとき
1. ヨード造影剤による造影剤腎症(CIN)
2. MRI造影剤と腎障害
3. 最後に:それでも造影検査に「Yes」と言わなければならない状況
第4章 :トピックスとなっている検査
1. 急性冠症候群における血中心筋トロポニンの診断特性は?
■ 心筋トロポニン測定の実際
2. 血中BNPやNT-ProBNPをどう使う?
1. BNPとは?
2. BNPとNT-ProBNPの違い
3. 急性心不全の診断におけるBNPの有用性
4. BNPの限界
5. 結局BNPはどう使用すべきか
Advanced Lecture
1. BNPは予後予測,重症度判定や,個別患者の治療効果判定にも使える
2. BNPと新薬開発
3. 抗CCP抗体の診断特性は?
1. 開業医の先生からの紹介状
2. RF陽性なら関節リウマチ?
3. 抗CCP抗体の有用性
4. プロカルシトニンの臨床的意義は何か?
1. さて,プロカルシトニンとは何であろうか
2. 細菌感染にCRPとPCTのどちらがよいのであろうか
3. PCTを実臨床の場でどう用いるか
3. PCTの問題点とは何であろうか
5. インターフェロンγ遊離試験(IGRA)はどう使う?
1. IGRAとは(ややこしいぞ!)
2. 活動性結核疑いの患者にIGRAは使えるか
3. 潜在性結核疑いの患者にIGRAは使えるか
4. 曝露後精査にIGRAは使えるか
5. IGRAの問題点
6. 認知症の診断
1. 認知機能の低下はさまざまな状況で生じる.それだけでは認知症ではない
2. 認知症の診断をつけたいのか,認知症の原因疾患の診断をつけたいのかをはっきりさせる
7. 関節リウマチの新しい診断基準,新しい薬
1. 2010 ACR/EULAR新分類基準
2. 2010 ACR/EULAR新基準の検証
3. 新規治療薬(生物学的製剤および低分子標的薬)
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書籍情報
- ISBN:9784758115735
- ページ数:309頁
- 書籍発行日:2016年7月
- 電子版発売日:2018年10月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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