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- 救急での精神科対応はじめの一歩 初期対応のポイントから退室時のフォローまで基本をやさしく教えます
商品情報
内容
精神科医であり長らく救急で勤務した著者が,救急で困りがちな状況ごとに患者との接し方や治療の進め方をやさしく解説.救急に関わる医師必携の書!
序文
序
みなさんは救急で勤務をしている際に,精神科にかかわる患者対応で苦労したことはないでしょうか.家族との口論のあとに昏迷を起こして救急搬送されてきた患者 ,統合失調症で精神科病院入院中に腸閉塞を起こして転院搬送されてきた患者 ,緊急入院後にせん妄を起こした患者...など,救急医療の現場では精神科にかかわるさまざまな病態と遭遇することがあります.
本来であれば,身体疾患を身体科医がみるように,精神科にかかわる病態は精神科医がみるのが理想的です.しかしわが国には精神科を主とする病院(いわゆる単科の精神科病院)が数多く存在し,そこで勤務する精神科医が多いため,総合病院で勤務する精神科医が少ないといった背景があります.またたとえ総合病院のなかに精神科医がいたとしても,外来や病棟業務が忙しく救急対応まで人手が回らないといった問題や,精神科と救急(身体科)の連携がうまくいかないといったことがあります.その結果,救急搬送されてきた精神科にかかわる患者は,なかなか精神科診察を受けることができず,退院が長引いてしまったり,やむなく身体科の先生が精神科対応を強いられることがあります.
この本は救急に携わるなかで精神科対応が必要な先生がたに向け,2017年秋に日本救急医学会総会でお話しさせていただいたことを軸にして,執筆いたしました.なかには十分に書ききれなかったテーマもありますので,読み進めていくなかで疑問を抱かれたことはぜひ文献検索で掘り下げてもらえればと思います.そしてこの本が少しでもみなさんの臨床の手助けになれば,筆者としてこれ以上の喜びはありません.
私は精神科でしばらく働いた後 ,関西・関東の救急医療機関に身を置きながら,精神科にかかわる患者を診てきました.この本を刊行するにあたり,いままでお世話になった救急の先生がた,そして精神科の先生がたに感謝を申し上げたいと思います.そしてそのなかでもお世話になった関西医科大学総合医療センターの中森靖先生 ,執筆にあたり一部の原稿を見ていただいた関西医科大学の嶽北佳輝先生,熊本医療センターの橋本聡先生,延び延びになった締め切りを辛抱強く待ってくださった羊土社の保坂早苗さま,溝井レナさまに,厚くお礼を申し上げたいと思います.
2019年9月
北元 健
目次
推薦のことば
序
序章 この本を読む前に~救急での4つの精神科対応
第1章 精神科既往をもつ患者への対応
1.精神科患者数の増加〜精神疾患をもつ患者は増えている?
2.救急で精神科患者に出会ったら~精神状態に応じた対応を心得よう
3.向精神薬の基礎知識〜薬剤の種類と特徴を知っておこう
4.救急で用いる機会のある向精神薬〜具体的な使いかたを身につけよう
5.抗精神病薬の力価と等価換算〜薬剤変更の際に参考にしよう
6.精神科への入院対応〜精神科入院の制度を知っておこう
第2章 精神疾患や向精神薬による身体症状
1.意識障害の見分けかた〜症状の鑑別のためにコツを身につけよう
2.過換気症候群〜SpO2のモニタリングをしつつ患者の不安を取り除く
3.昏迷〜まずは意識障害の除外から
4.緊張病(緊張病性障害)〜特徴的な症状を見逃さないことが大切
5.向精神薬による副作用と離脱症状〜精神科既往のある場合には注意しよう
6.向精神薬中毒〜薬剤ごとの対応法を知っておこう
第3章 自殺企図・自傷患者への対応
1.自殺と救急における自損行為の現状〜救急が果たす役割は大きい
2.自殺企図患者への対応〜救急での適切な対応で再企図を防ぐ
3.希死念慮に基づかない自傷患者への対応〜繰り返させないために精神科につなげることが大切
第4章 身体疾患に伴う精神症状への対応
1.せん妄の診断〜夕方から急に興奮し怒鳴る症例
2.せん妄の病型と治療のポイント~救急搬送後,元気のない状態が続く症例
3.離脱症状によるせん妄〜アルコール常飲者に生じたせん妄
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書籍情報
- ISBN:9784758118583
- ページ数:171頁
- 書籍発行日:2019年9月
- 電子版発売日:2019年9月30日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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