- m3.com 電子書籍
- 創傷治癒の臨床
商品情報
内容
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
序文
生物のカラダは損傷された部分を再生・修復する能力を持つ.そのメカニズムが「創傷治癒」である.生体がこのメカニズムを有することはあらゆる治療の大前提となり,創傷治癒はいわば医学・医療の基本といえる.「創傷」をキーワードとして診療科の枠を越えた横断的な学会として日本創傷治癒学会,熱傷学会,創傷・オストミー・失禁管理学会,褥瘡学会,フットケア学会等がある.これらに加え2009年には創傷外科学会と下肢救済・足病学会が設立された.全国各地で創傷治癒,創傷ケアをテーマとした研究会・勉強会も盛んである.さらに4年に一度開かれる世界創傷治癒学会(World Union of Wound Healing Society)は次回(2012年)わが国で開催されることが決定し,創傷治癒への関心が一層高まっている.
最近の急速な注目度上昇の要因として創傷治療が再生医療などの最先端テクノロジーを適用しやすい領域であるという側面がある.それと共に高齢化,生活習慣病の蔓延により褥瘡をはじめ,下肢切断を余儀なくされるような糖尿病性足病変,血行障害による下肢潰瘍など「治りにくいキズ」が増加している状況がある.このような治りにくいキズを慢性創傷または難治性潰瘍と呼ぶ.患者数の増加により専門外の医師や看護師もこれらに遭遇し,適切に対処しなければならない場面が明らかに増えている.
このような背景があり2006年4月に「実践創傷治癒:慢性創傷・難治性潰瘍へのアプローチ」(金芳堂)を出版した.お陰さまで好評を得て,この領域における需要の拡大も手伝って印刷部数を完売した.これを機に内容の改訂に着手したが,この2~3年,新しい知識・技術と著者自身の経験の向上・集積があり大幅な加筆修正となった.そのため今回書名を改め「創傷治癒の臨床:治りにくいキズのマネージメント」として上梓するに至った.
治りにくいキズを治癒に導くテクニックを基礎から最先端まで余すところなく紹介し,臨床現場ですぐに活用できる実践書を目指した.各施設でチーム医療が導入される潮流の中,創傷治癒の知識は医師やコメディカルという職種を問わずチームリーダーには必修である.本書は治りにくい創傷に関与する可能性がある外科,皮膚科,整形外科,形成外科,循環器科,糖尿病内科,腎臓内科,リハビリテーション科などの医師と看護師,栄養士,糖尿病療養指導士,義肢装具士,血管診療技師などのコメディカルおよび医療産業界の研究開発者をすべて読者として想定している.卒前・卒後教育にも役立つ知識を網羅したので,座右の書として利用頂ければ幸いである.
なお,出版にあたって,編集に多大なご努力を頂いた金芳堂・村上裕子氏に深く感謝の意を表したい.
2009年 8月
市岡 滋
目次
1章 創傷治癒メカニズムの基本-急性創傷と慢性創傷
I.創傷治癒とは
Ⅱ.急性創傷と慢性創傷
Ⅲ.正常の創傷治癒
Ⅳ.慢性創傷・難治性潰瘍の対処法
2章 Wound Bed Preparationとは
I.創の状態を整えるとは
Ⅱ.なぜTIMEか
3章 壊死組織・不活性化組織の除去:デブリードマン
I.壊死組織の種類と呼び方
Ⅱ.デブリードマンの種類
Ⅲ.外科的デブリードマンの実際
4章 Moist Wound Healing(浸潤環境創傷治癒)
I.Moist wound healingのはじまり
Ⅱ.なぜ浸潤環境が良いか?
Ⅲ.慢性創傷・難治性潰瘍の滲出液
Ⅳ.Moist wound healingの具体的方法
5章 滲出液の管理(1):創傷被覆材
I.創傷被覆材を使うための必要条件
Ⅱ.創傷被覆材の選び方
Ⅲ.各種創傷被覆材
6章 滲出液の管理(2):局所陰圧療法
I.局所陰圧療法のはじまり
Ⅱ.局所陰圧療法のメカニズム
Ⅲ.局所陰圧療法の実際
Ⅳ.局所陰圧療法の治療例
7章 創感染の病態と診断
I.まず問題
Ⅱ.感染とは?
Ⅲ.創傷と細菌の関係
Ⅳ.創傷における感染の診断
Ⅴ.感染の診断に役立つNERDSとSTONES
Ⅵ.骨髄炎の診断
8章 創感染の治療
I.抵抗力の促進
Ⅱ.細菌数を減少させる
Ⅲ.創消毒の是非について
Ⅳ.消毒剤・抗菌剤の使い方
9章 外用剤について
I.外用剤の基本
Ⅱ.基剤について
Ⅲ.外用剤の種類
10章 褥瘡(1):褥瘡の発生と診かた
I.褥瘡という言葉
Ⅱ.褥瘡の発生
Ⅲ.褥瘡のできる部位
Ⅳ.どんな人に褥瘡ができやすいか
Ⅴ.褥瘡のできやすさの判定
Ⅵ.褥瘡の評価法
11章 褥瘡(2):予防的ケアと褥瘡治療の概要
I.褥瘡の特殊事情
Ⅱ.褥瘡予防に必要な最低限の知識
Ⅲ.褥瘡治療計画の概要
12章 褥瘡(3):褥瘡に対する手術治療
I.手術治療の適応
Ⅱ.手術の実際
Ⅲ.手術の合併症と対策
Ⅳ.術後管理
13章 下肢難治性潰瘍の病態(1):血管障害による下肢潰瘍
I.動脈性(虚血性)潰瘍
Ⅱ.静脈性潰瘍(うっ滞性潰瘍)
14章 下肢難治性潰瘍の病態(2):糖尿病性足病変
I.血管(循環)の分類
Ⅱ.糖尿病の合併症
Ⅲ.糖尿病性足病変とは
Ⅳ.糖尿病性足病変のメカニズム
15章 下肢難治性潰瘍の診断
I.血行障害の診断
Ⅱ.神経障害の診断
Ⅲ.皮膚病変の診断
Ⅳ.創傷(足潰瘍・壊死・壊疽)の診断
16章 下肢難治性潰瘍の治療
I.動脈性(虚血性)潰瘍の治療
Ⅱ.神経障害性(糖尿病性)潰瘍の治療
Ⅲ.壊死組織の温存とautoamputation
Ⅳ.大切断
Ⅴ.フットケア
Ⅵ.フットウェア
17章 その他の難治性潰瘍
I.感染による潰瘍
Ⅱ.医原性,放射線性障害など特殊な原因による創傷
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:37.0MB以上(インストール時:80.5MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:148.0MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:55.5MB以上(インストール時:138.8MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:222.0MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784765313919
- ページ数:131頁
- 書籍発行日:2009年9月
- 電子版発売日:2011年6月1日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。